ライバルを超えるために幻想入り   作:破壊王子

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この小説はドラゴンボールと東方projectの二次創作です。

至らぬ点も多いかと思いますが、温かい目で見てもらえるありがたいです。


【第3話】人里

 

 

此処がどこなのかすらわかっていないベジータ。

とりあえず情報を得るために人の気がする方角へ向かうことにした。

 

 

「そんなに遠くはないか。まあすぐ着くだろう」

 

向かっている途中、ベジータはある違和感を覚えた。

 

 

「…なんだ? 大勢で移動してやがるのか?」

 

「いや…移動というよりは…逃げているという感じか…」

 

 

どうも何かおかしい。

 

たくさんの〝気〟が一斉に動いているのだ。ベジータには、それが〝何か〟から逃げているようにも感じた。

 

 

ベジータは念のためにスピードを上げながらその場所へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー人里ー

 

 

人里らしき場所へ辿り着いたベジータ。

そしてベジータの違和感はあたっていた。

 

人里に妖怪の群れが現れ、好き放題に暴れていたのだ。

 

 

「なるほど…そういうことか」

 

「キメラ…いや妖怪という奴か」

 

 

ベジータは冷静に起こっていることを考えていた。

すると一匹の妖怪がベジータの背後へ忍び寄っており、隙だらけのベジータに向かって攻撃を仕掛けた。

 

 

 

妖怪の攻撃はベジータの後頭部に直撃した…かのように見えた。

 

 

「…くだらん」

 

 

 

目にも留まらぬ速さで妖怪の後ろにまわり、ベジータの手刀で妖怪は倒れた。

 

「!!」

 

 

妖怪達は今の光景に驚いた。それは一瞬で妖怪が倒されたから…ではなく、ベジータの動きがその場にいる妖怪達には全く見えなかったからだ。

 

それでも妖怪達は自分達にとって邪魔であるベジータを殺そうと攻撃してくる。

しかしベジータはそれを意にも介さず倒していった。

 

「面倒な奴らだ… 一気に吹き飛ばすか」

 

 

倒しても倒しても数が減らない。

面倒だと思ったベジータは『爆発波』で一気に周りの妖怪達を吹き飛ばそうと考えた。

 

「…っ!」

 

その瞬間ベジータは1つの小さい〝気〟を近くに感じた。

 

「…ちっ!」

 

 

妖怪達を倒しながらその場所へベジータは向かった。

 

 

 

「おい、キサマなぜ逃げなかった」

 

「怖くて…グスン…」

 

 

そして見つけた。

 

人里の建物と建物の小さな隙間に子供が隠れていた。おそらく母親と逃げている最中にはぐれたのであろう。涙ぐんでいてとても一人で逃げれられる状況ではなかった。

 

先程の場所からあまり離れておらず、もしあのままベジータが『爆発波』を使っていたら、子供諸共吹っ飛んだだろう。

 

「…チッ!」

 

「おいキサマ!そこから動くなよ!死にたくなければな!」

 

「うん…」

 

子供にそう伝え、ベジータは妖怪達の元へと戻っていく。

 

 

すると妖怪達は先ほどよりも数が増えており、ベジータを一瞬で取り囲んだ。

一斉に攻撃をするつもりだろう。

 

 

「さっさとかかってこい雑魚共」

 

 

ベジータの薄笑いと共に妖怪達がベジータに攻撃を仕掛けてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ…これは…」

 

1人の女性がこの光景をみて唖然としていた。

 

その女性は腰くらいまである銀髪だった。

彼女がみた光景とは、妖怪の大群が全滅しているというものだ。

明らかにただの人間の仕業ではない。

 

 

「…どういうなんだ?」

 

「おい、キサマ」

 

 

何が何だかわからないまま呆然としていると、背後から声をかけられた。

声をかけた男は勿論ベジータである。

 

「!! …わ、私か?」

 

「他に誰がいるんだ?」

 

この場にはベジータと女性の2人しかいない。

 

 

「それはそうだ…とその前に!」

 

「これは貴方がやったのか?」

 

 

当然最初に確認しなければならないことだ。

ここに他は誰もいないということは、この男しかいないとわかっていたが、それでも一応問いてみた。

 

「ああ。まさか妖怪を殺したらダメなルールでもあったか?まぁあったとしてもオレには関係ないがな」

 

「いや別にそんな事はないけど…」

 

女性は戸惑う。

そしてなんとなく感じた。この男は〝普通ではない〟と。

 

 

「丁度いい。キサマに頼みたいことがある」

 

「頼みたいこと?」

 

 

「あいつをなんとかしろ」

 

ベジータは先程子供がいた場所を指差す。

 

「え?」

 

女性がベジータの指差した場所を見ると子供が倒れていた。

ただ外傷はない。妖怪達が倒されたのを見て安心したのだろう。今までの緊張感が途切れて眠ってしまっていた。

 

女性はすぐに子供に駆け寄り、保護をした。

そしてその後またベジータの元へやってきた。

 

「ありがとう。貴方のおかげで助かった。名前を聞かせてくれないか?」

 

「ベジータだ」

 

名前を聞かれ、ベジータはそれに答える。

 

「私は上白沢慧音。慧音と呼んでくれ」

 

 

彼女名前は慧音というらしい。

見た目は人間そうだが、ベジータは少しだけ違和感を覚えた。

 

 

「キサマにいくつか聞きたいことがある」

 

「ああ、私が知ってることならなんでも答えるよ。でもこんな所で立ち話もなんだし…ついてきなよ。お茶の1つでも出すぞ」

 

「…そうだな」

 

 

果たしてベジータが聞きたいことを慧音は答えてくれるのか。

 

 

 

焦る必要はないと思ったベジータは、とりあえず慧音についていくことにした。

 

 

 

 




はい、第3話でした。

べジータの優しさが垣間見えた感じでしたね。
地球襲来時のべジータだったらギャリック砲で一掃していたと思います。

こんな感じで東方キャラと絡めていく感じなので、もし違和感を覚えたら言ってもらえるとありがたいです。

ではまた次の機会へ。
お疲れ様でした。

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