ライバルを超えるために幻想入り   作:破壊王子

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この小説はドラゴンボールと東方projectの二次創作です。

ドラゴンボール超みててやっぱり悟飯は前髪があった方がいいんじゃないかと思いました。


【第18話】脅し

 

 

「私の発明品がー!!!!!」

 

にとりはブルブルと震えていた。にとりの作った『戦闘力測定機』ではベジータの戦闘力を測りきれなかったのだ。

 

 

 

 

 

「なんてことを…まだデータとか全然取ってないのに…」

 

「しかしなぜ…この人間の戦闘力が高すぎて壊れたのか?…いやでもタダの人間にそこまでの力があるとは思えないし…」

 

にとりはずっと1人でぶつぶつと呟いている。

 

「こいつ何を1人でぶつぶつと…」

 

「師匠、いまつけていたものって何なんですか?」

 

「ああ、恐らくスカウターのようなものだ」

 

「スカウター?」

 

美鈴には聞いたこともないものだった。

 

「平たく言えば戦闘力を測るものだ。オレも昔は使っていた」

 

「戦闘力…強さですか」

 

「そういうことだ。だが幻想郷のやつらは能力が厄介なやつもいるからな。スカウターの戦闘力だけ信じて戦っても意味はない」

 

「相手の力を知りたけりゃ自分で戦う方が早いだろう」

 

この世に強さを測るものが存在するなんて…と美鈴は思った。そして知りたかった。自分とベジータの差を。

しかしたった今壊れてしまったのでその夢は叶わない。

 

「おいキサマ、今のはやつはどこで手に入れた?」

 

ベジータがにとりに問う。

 

「…今のやつ?」

 

「惚けるな!スカウターの事だ!」

 

「…ああ『戦闘力測定機』のことか。

私が作ったんだよ。他人の強さを測りたくてね」

 

「何?キサマがだと?信じられんな」

 

疑惑の眼差しをにとりに向けたベジータ。そう簡単にスカウターを作ることができないことを知っているからだ。

 

「本当だよ。こういう発明品を作るのが私の生き甲斐だしね。さっきの人も壊れたものを直してもらうために来てたんだよ」

 

誤解されないようににとりはちゃんと説明した。

 

「チッ、ならいい。行くぞ美鈴!」

 

「ま、待ってくれよ!」

 

山の奥に行こうとしたベジータ達を止めるにとり。

 

「なぜ山に入るんだ?それとアンタたちは何者なんだ?」

 

「……」

 

「あっ…」

 

先ほどのベジータのはたてのやりとりを思い出したにとりは自分から自己紹介した。

 

「私は河城にとり。見ての通り河童さ、よろしくね盟友」

 

「その盟友とはなんだ?」

 

「人間と河童は古くからの盟友なのさ」

 

どうでもいいことだったのでベジータはこれ以上追求しなかった。

 

「…オレはベジータだ」

 

「改めまして、私は紅魔館で門番をしています、紅 美鈴と申します!」

 

「そうか2人ともよろしく」

 

「で、話を戻すけどなんで山の奥に…」

 

 

「強い奴と戦うためだ」

 

「強い奴?たしかに八坂様達は強いと思うけど…アンタの言う通りに戦ってくれるとは思えないなぁ。他を当たったらどうだい?」

 

「キサマは他に強い奴の事を知ってるのか?」

 

「え?いや知らないなぁ…」

 

「……」

 

ベジータはにとりがなんだか怪しいと思った。サイヤ人の勘が働いたのだろう。

そしてベジータがとった行動は…

 

 

 

「え?」

 

 

 

「!!?」

 

ベジータはにとりに向かって手をかざし、エネルギー弾を撃とうとしていた。

 

「……」

 

それを止めずに美鈴は無言で見つめていた。

 

「えぇ!?ま、待ってくれよ!一体どういうことだ!?」

 

「強い奴の事をキサマは何か隠している。…本当の事を言わねえと頭が吹き飛ぶぞ」

 

「待って待って!?本当に何も知らないんだ!」

 

「…そうか、ならば吹き飛べ」

 

エネルギー弾の放つ光が更に強くなる。

この瞬間、にとりはベジータの目を見た。冗談ではなく本気である事に気付いた。

 

「わ、わかった!話す!話すよ!」

 

にとりがそう言ったらベジータは手を下ろした。

 

「手間掛けさせやがって!最初からそうしやがれ!」

 

「(よかった…)」

 

美鈴がベジータを止めなかったのはベジータは絶対に撃たないと思っていたからだ。決して本気じゃないというわけではなく、にとりが何かを隠していると確証があったからこそ『本気の脅し』ができていたのだ。

 

しかし美鈴自身もベジータの意図を完全に読み取ることはできなかったのでハラハラしていたのには違いないが。

 

「…鬼だよ」

 

「鬼だと?そいつはどこにいるんだ?」

 

「個人の名称じゃないんだ。地底にチラホラいると思うよ」

 

「その鬼とやらでも特に強い奴は?」

 

「……」

 

「……」

 

「わかった!わかったから!手を向けないでくれ!」

 

ベジータが手を向けようとした瞬間、にとりは話し出した。

 

「2人いるんだ。1人目は一本角で、いつも星の模様が入った赤い杯をもっているよ」

 

「赤い杯…」

 

「そして2人目は…」

 

「………二本角の小さな鬼だよ」

 

「それだけか?」

 

「うん…これ以上は本当に勘弁してくれ。二本角の鬼は普段はどこにいるかわからないんだけど、前ここに来た時に地底に遊びに行こうって言ってたから今は地底にいるんじゃないかな」

 

「…そうか。わかった」

 

「地底に行くのかい?」

 

「ああ、だがその前に」

 

「?」

 

「山の奥だ。不思議な力を感じる…行って損はないだろう」

 

「…もう止めないよ。だけど気をつけてね。何があるかわからないからさ」

 

「ああ、キサマには感謝している」

 

「よし…行くぞ美鈴!」

 

「はい!」

 

ベジータはにとりに礼を言った後美鈴を連れて山の奥へと進んでいった。

 

 

 

「行っちゃったよ…大丈夫かねぇ…」

 

にとりは不安でいっぱいだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ、はやくここまで来い!強者よ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、第18話でした。

今回のベジータの脅しはブウ編で悟空が界王神様にやったやつを意識して書きました。
あの時の悟空はかっこよかったです。

ではここで終わります。お疲れ様でした。

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