ライバルを超えるために幻想入り   作:破壊王子

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この小説はドラゴンボールと東方projectの二次創作です。

ドラゴンボール超で魔人ブウ勝ちましたね。再生能力は健在のようです。


【第15話】門番として

 

 

 

「よし、今日も修行をするぞ」

 

「はい師匠!」

 

あれから10日ほど経つ。ベジータは美鈴と修行を繰り返している。紅魔館の恩人であるベジータを、レミリアは歓迎した。泊まるところや食べるものが無かったベジータに色々提供してあげたのだ。

 

「まずは組手からだ、全力でこい!」

 

「いきます!はぁぁぁぁぁ!」

 

 

 

 

 

 

 

「お、今日もやってるわね」

 

館の中から紅茶を飲みながら、レミリアは二人の修行風景を眺めていた。

 

「あれ以来美鈴がやけに活き活きとしてますし、ベジータに美鈴を任せて正解だったみたいですね」

 

「そうね。門の前で修行してるから誰も侵入者は来れないし、いい事だわ」

 

「ただ…」

 

「食事よね。あんなに食べるなんて…」

 

その通りである。サイヤ人は食事の際に大量に摂取するので作る方が非常に大変なのである。

 

「もう慣れましたわ。でも残さず食べてくれるので作るこちらもみてて嬉しくなります」

 

咲夜は笑いながら言った。

 

「ならよかったわ。これからも沢山作ってあげて頂戴」

 

「かしこまりました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日はこれくらいにするか」

 

「はぁ…はぁ…はい…」

 

「ほう?今日はぶっ倒れないんだな」

 

「もう…慣れました…」

 

「(こいつ…飲み込みも早いし、度胸もある。どこまで伸びるか楽しみになってきやがったぜ)」

 

「今日の修行は終わったかしら?」

 

「さ、咲夜さん…肩を…肩を貸してください…」

 

「嫌よ。泥だらけで汚いわ」

 

咲夜は汚物を見るような目で断った。

 

「……」

 

美鈴は下を向いて落ち込んでいる。

 

「咲夜、今日は特に腹が減ったぞ」

 

「はいはい、今日も沢山作っているわよ。でもその前に!」

 

ベジータも美鈴も ?という顔をしている。

 

「お風呂に入ってきなさい!そんな汚い格好でお嬢様の前に行くのはダメよ!」

 

「チッ、仕方ねぇ。行くとするか」

 

そう言ってベジータは先に行った。

 

「あなたも早く行くのよ?私は夕食の準備をしておくわ」

 

ベジータに続いて咲夜も戻った。

 

「……体が動かないよぉ…」

 

美鈴は疲れ果てた体を引きずりながら向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この館には男はオレだけのはずだが…なぜ男湯があるんだ…」

 

ベジータは不思議に思った。

 

「…そろそろ他の奴とも戦わねばいかんな。ずっとここにおる訳にもいかん」

 

「しかし美鈴をどうするか…あいつの修行もまだ途中だ。中途半端にするのもな…」

 

湯に浸かりながらベジータは考えていた。

 

「…よし、こうするか。…しかしレミリアが許可を出すとは思えんな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして夕食。

 

「ガツガツガツガツガツガツガツガツ」

 

 

 

 

「今日はいつにも増して勢いが凄いわね…」

 

ダイソンのような吸引力で目の前の料理を食べていくベジータ。

 

「あははっ!私もしよーっと!」

 

「妹様!ダメです!」

 

フランもベジータのマネをしていたら咲夜に怒られた。あの一件以来、フランは他の者と同じように生活をしていた。

 

「え〜いいじゃん別に〜」

 

「妹様は急いで食べると喉に詰まるかもしれませんよ?」

 

「あー、そうかー」

 

たわいもない話が続いていく。

 

 

 

すると扉が開いた音がした。風呂から上がった美鈴が入室したのだ。

 

 

 

「あ、もう食べておられたのですね」

 

中々体の動かなかった美鈴はみんなより少し遅れて到着した。

 

「美鈴おそーい!」

 

「すいません妹様」

 

「早く座りなさい」

 

レミリアが美鈴を見ながらそう言った。

 

「はい」

 

美鈴も席に着き、夕食を食べる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お腹いっぱーい!」

 

そして全員が食べ終わった。そしてその後すぐ口を開いたのはベジータだった。

 

「オレは明日、ここを去る」

 

「え?」

 

 

皆が一斉にベジータの顔を見る。

 

 

「随分早かったわね、例の強い奴らと戦いにいくってやつ?」

 

「ああ、少し長居をしたからな」

 

「でも美鈴との修行もまだ終わっていないんでしょ?」

 

「ああ、まだ教え残してる事も沢山ある」

 

「じゃあ…」

 

 

ベジータはレミリアの顔をじっと見つめた。

 

 

 

「だから美鈴も連れて行こうと思っている」

 

「!!」

 

美鈴は驚いた。ベジータと旅をしに回る事で、自分は更に強くなれる…と思ったらなんだかワクワクしてきた。しかし…

 

「…それは無理じゃないかしら?美鈴がいなくなったら紅魔館を守る門番がいなくなるわ」

 

パチェの言ったことはその通りだった。そして美鈴もそれをよくわかっていた。紅魔館を守る門番として強くなりたい美鈴が、強くなるためにその門を離れることは本末転倒ではないかと思ったからだ。

 

「……」

 

「…たしかにそうですね。私は他の仕事があるし、妖精メイドには荷が重いし…」

 

ベジータもこの段階ではレミリアに断られると思っていた。しかしレミリアの答えは…

 

「いいわ、行ってきなさい美鈴」

 

「レミィ?」

 

レミリアの答えはOKだった。

 

「たしかに門番が居なくなるのはアレだけど…それより私は美鈴の成長をとるわ」

 

「あなたはこの紅魔館の門番なのよ?その門番が次々と門を破られるなんてマネはしないわよね?」

 

「お嬢様…」

 

「ただ、今と何も変わらない状態で帰ってきたら許さないわよ?時間をあげるんだから…うんと強くなって帰ってきなさいっ!」

 

「ありがとうございますッ!」

 

「…フッ」

 

「私も行きたーい!!!」

 

「貴女はダメよ」

 

「ぶーぶー!」

 

 

 

こうしてベジータの旅に美鈴が加わることになった。これからベジータと美鈴は誰と、どんな戦いをするのか見ものである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、第15話でした。そして2章はここで終わりです。

「私も行きたーい!」
「貴女はダメよ(他の東方龍球伝と被るから)」
『誇り高い王子が幻想入り』とても面白いです。はやく次の話でないかなー…

あと、ここからの話はまだ全然考えていません。もし、ここにいってほしいとか、この人と戦わせてほしいなどというコメントがありましたら是非コメントお願いします。できる限り尊重したいと思います。

では第15話、そして2章が完結です。お疲れ様でした。

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