ドラゴンボール超の力の大会でドン引きしました…
これ悟空たちが勝ってもほかの宇宙が…なんとかなることを願います。
「美鈴だぁ…その人と遊んで楽しかった?」
1人に戻ったフランが手についた血を服で拭きながら言った。
「お嬢様!!!」
美鈴はフランにやられてボロボロになっているレミリアのそばに寄った。
「平気よ…それよりみんなを…」
美鈴は周りを見渡した。そこにはフランとレミリアの戦いで巻き添えをくらっていた咲夜と咲夜を介抱しているこあの姿があった。
「ぶーっだ!私が話しかけたのにお姉様の方にいくんだ!やっぱり私はどうでもいいんだ!」
「妹様…なぜこんなことを…」
美鈴は疑問をそのままフランにぶつけた。
「なぜって…遊びたいからに決まってるでしょ?…地下から美鈴とそこの人間との戦いを感じたわ。とても楽しそう…でも私は1人。ずっと1人。なぜかはこっちが聞きたいわ」
「妹様の気持ちもわかります!しかしお嬢様がどんな思いで妹様を地下に…」
「キモチガワカル…?」
美鈴やレミリアを睨むように見ながらフランはそう言った。
「美鈴に私のキモチがわかるの?495年間も閉じ込められていた私のキモチが?」
「そ、それは…」
「わかるわけないよ。私のキモチは私にしかわからない…寂しくて、怖くて、悲しくて…もうあんな思いはしたくない!」
「だから壊すの…壊している内はなんにも考えなくていいんだ…。楽しさだけがあるの…だからお姉様、私のために壊れて?」
「フラン…!」
「《禁忌「レーヴァテイン」》 」
「い、妹様!待ってください!」
「さよなら…お姉様」
そう言いながら炎を纏った剣でレミリアに、正確にはレミリアを守るべく一歩前に出た美鈴ごと斬りかかった。しかし直前でフランの横腹に気弾が当たり、フランは吹き飛ばされてしまった。
「べ、ベジータさん!?」
「さっきから聞いていれば意味がわからんことを…」
そういいながらベジータは美鈴たちより3歩ほど前に出た。
「キサマらは下がっていろ。オレがあいつを止める」
「あなたは一体なんなの…?なぜ…」
「利害の一致というやつだ」
「…はぁ?」
レミリアは意味がわからなかったが美鈴がレミリアを抱えて後ろに下がっていった。
「………いったーーーい…」
「なに…?あなたが遊んでくれるの…?」
歯茎をむき出しにした笑顔でフランは言った。
「キサマは遊びたい、つまり戦いたい。そしてオレはここに戦いきた。……答えは出ているはずだ」
「あははッ!」
「じゃあ…いくよッッッ!」
「《禁弾「スターボウブレイク」》!」
虹色の弾幕がベジータに向かってきた。そしてその弾幕はベジータに当たる瞬間に弾けて爆発した。
「ちっ!」
「あはははははッ!!避けた避けた〜♪」
フランは笑いながら手を叩いていた。
「あいつ…見境なしか!」
「もっといくよ〜…《禁忌「クランベリートラップ」》 《禁忌「カゴメカゴメ」》
「!!」
大量の弾幕が押し寄せてきた。このままきたらベジータは躱せるがこの位置だと後ろの美鈴たちにあたってしまう。
「ちっ………クソッタレがーーー!!!」
ベジータの咄嗟のバリアーにより美鈴たちは無傷だった。しかし──
「こっちだよッ!」
ベジータはフランのパンチをモロに食らってしまった。そしてよろけたベジータをフランは見逃すはずもなく絶え間なく殴ってくる。
「あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははッッッ!!!!!」
笑いながら殴っている姿はまさに『悪魔』である。
そして最後にフランはベジータを蹴り飛ばした。壁にぶつかり、壁ごと崩れ落ちた。
「ふぅ、すぐに倒れちゃったお姉様よりは楽しめたかな…じゃあ続き始めよっか、お姉」
言ってる最中にベジータに殴られてフランは吹っ飛ばされた。壁を突き抜け、先程のベジータの様になっていた。
「っ痛…なんで…」
「…あれでオレを殺したつもりか?」
血を吐き捨てながらそう言った。
「へぇ…生きてたんだね。人間のくせになかなかタフだねお兄さん」
「タフ…?違うな。キサマのパンチが弱かっただけだ」
そういうとまたフランが殴りかかってきた。
「じゃあもっと試してみなよッ!」
フランは思いっきり床を蹴り、助走をつけて全体重を乗せたパンチをベジータに繰り出した。しかし。
「フンッ」
「…なん…で?」
フランの全力の一撃はベジータに軽く受け止められてしまった。そして動揺したフランの隙をついてベジータは蹴りを入れた。
「がはッ…!」
フランは膝をついた。
「…終わりか?」
「まだッ!!!」
フランのパンチをベジータは次々と簡単に躱していく。
「お嬢様…お守りできなくて申し訳ございません…」
「咲夜さん!大丈夫ですか!?」
起き上がってレミリアに謝罪する咲夜を心配する美鈴。
「構わないわ。相手はフランだから…仕方ないわ」
「しかし…なぜフランは肉弾戦にこだわるのかしら…いくらフランでもあの男相手に肉弾戦は不利のはず」
この少しの戦いを見ただけでレミリアはベジータの実力を見抜いていた。
「これはあくまで武闘家の私の勘ですが…妹様は自分の渾身のパンチを簡単に受け止められたことが気に食わなかったんだと思います。だからあえてそのパンチでベジータさんを倒そうとしているのかと…」
その通りだった。
フランは気に入らなかったのだ。
たかが人間ごときに軽々と自分のパンチを受け止められたことを。
「なるほどね…あの子にもプライドがあった、ということかしら」
「いくらやろうがキサマの拳ではオレを倒すことはできん。オレどころか他のやつすらな」
「はぁ…はぁ…なんで…」
フランは疲労しきっていて、肩で息をしている。
「キサマはパンチを当てる瞬間にわずかなブレーキをかけている。…無意識の内にな」
「ブレーキ…?」
「ああ、キサマの心がかけたブレーキだ。…人を殺さぬ様にしているものだ」
「…私は人をいっぱい殺してきたわ…」
「それをキサマは楽しんでいたのかもしれんが…心の奥底では殺したくなかったはずだ」
「…ちがう」
「オレとの戦いでもキサマは心の底から殺そうとしていない。そんな偽物の拳で何を倒す?何を殺す?」
「ちがう」
「恐らくレミリアってやつとの戦いでもキサマは」
「ちがう!!!!!」
フランはベジータの言っていることに耐えられなかったのであろう。声を荒らげ、怒りを露わにしている。
「そんなこと思ってない!私は殺すつもりだった!そしてお姉様も!お姉様は私の事なんてどうでもいいのよ!私なんて死んでもいいのよ!」
「それは違います妹様!!!」
咲夜がフランに向かって叫んだ。
「お嬢様は…妹様を傷つけないように…攻撃をモロに当てないようにして妹様を止めようとしていただけです!妹様を…妹様を誰よりも思っているのはお嬢様です!!!」
「……」
レミリアは黙って見つめている。
「嘘よ…そんなの嘘よ…」
「うわぁぁぁぁぁ!!!!」
「妹様!!!」
フランの気がどんどん高まってきた。もうフランは自分の力をうまくコントロールできていない。
このままでは気が膨張し切ってしまい、館そして中の全員の命が危ない。
「こいつ…まったく!本当に手間のかかるガキだぜ!!!」
はい、第12話でした。
前回が短かかったので長めにしようとしたら思ったより長くなりました。
あとシュインシュインみたいな擬音っていらないですかね?ドラゴンボール感を出したくて入れてるのですが迷走してる感がすごいです。
ではここらで終わります。お疲れ様でした。