翔にい → 翔兄 に変更しました
前回まではそのままですが今後はこれで書いていきます
第11話【罰ゲームと音楽会】
「兄様!バケツの水変えてきました!」
「あぁ、ありがとう輝」
「翔兄さん、こっち終わったよ」
「さんきゅ、遥。こっちも…これで、よしっと!あとはーー」
「翔兄!こっちも終わったよー」
「お兄さま、私も頑張ったの!」
「そうか、偉いぞ栞!岬もありがとな!」
そう言って岬と栞の頭を撫でる
ゴールデンウィーク俺達兄弟は全員で城のトイレ掃除をしていた
なぜこんなことをしているかと言うと、先日のゲームの後の事だーー
ーーーーーーー
茜のパンツ事件が原因でゲームは制限時間前に中断
特別スタジオに案内された俺達はそれぞれ指定された席に座っていた
茜はパンツを晒したショックのあまり魂が抜けて真っ白に燃え尽きている
『そ、それでは結果発表です!』
それぞれの席の前に得点が表示される
あと茜、いい加減帰って来なさい…司会の人が対応に困ってるから
『トップは次男の修様!残念ながら最下位は長男の翔様という結果になりました!』
俺は0
しかし、なにもしていないはずの茜は2ポイントあった
遥は遥でちゃっかり1ポイント入れてるしな
「ーーえ!?なんで!?」
「お、やっと帰ってきたか茜。…なんでってそりゃ俺が自分の分をお前の籠に入れといたからだ」
そう、あの時俺は持っていた人形を自分ではなく茜の籠に入れたのだ
遥はそういうところちゃっかりしいるから、自力で入れるとふんだけど…まったく予想通りかよ
「んーまあ俺がいなかった6年の間、みんなで母さんの家事手伝ってたんだろ?それしてなかった分の埋め合わせってとこかな?」
「そんなこと言って、お兄様はまた甘やかすんですから」
「翔ちゃんありがとおぉぉぉ!」
それから司会の進行のもと、4月時点での選挙の結果発表がなされた
葵、茜、奏の順にトップ3をしめていた
もちろん途中参加の俺は票数がない為最下位
先日の逮捕事件が影響してか2位になっていた茜がショックを受けていたけど…見なかったことにしよう
それから家に帰宅した俺達は夕飯の時に
葵の提案で俺のトイレ掃除を手伝おうと言い出し、俺はいいと言ったのだが、他のみんなもみんなでやった方が早いと言い出す始末
ねえみんな、俺の埋め合わせって言葉…ちゃんと聞いてた?
ーーーーーーー
そして、結局兄弟みんなで城のトイレ掃除をすることになり、今ようやく終わったところだ
「やっと終わったー!お城のトイレ多すぎー!」
「みんなお疲れさま!手伝わせて悪いな」
「ううん、そんなことないよ!私達が好きでやったことだか!」
茜の言葉に笑顔で頷くみんな
良い妹弟を持ったなー…お兄ちゃん感激だわ
「皆様、そろそろお時間ですのでご準備をお願いします」
そして、しばらくして城の使用人が呼びに来た
そう、今日は月に一度城で行われる音楽会だ
3年後に選挙を控えた俺達兄弟もそれに参加しなくてはならない
それぞれ着替える為に男女で用意された部屋に入る
俺達男4人はタキシードに着替え終わり廊下に出るが、どうやら女性人はまだらしい
「お待たせー!」
「…お兄さま、素敵です!」
しばらくして葵と栞が出てきた
「ありがとう栞、栞もとても綺麗だよ!」
そう言って栞の頭を撫でる
「もちろん葵も、相変わらず何を着ても美しいな」
「ふふ、ありがとう」
「あー翔兄、また葵姉だけ贔屓するー」
他の残りの3人も出てきて、岬が妹差別だーと文句を垂れる
「まあそりゃ双子だからなー…自分の片割れが好印象だと嬉しいもんさ…岬も遥が褒められると嬉しいだろ?それと一緒だよ」
「まぁそうだけど…」
「心配したくても岬もみんなもちゃんと綺麗だよ!これは自信をもって言える!」
そして、まだ何か文句がありげな岬を他所に俺達は演奏ホールに移動し王族の特別席に座る
しばらくして演奏が始まり、それぞれに音楽を楽しんだ
あまり音楽は詳しくはないが、綺麗な音色というのは心地いいものだ
てか、よく見りゃ修バレないように寝てやがる…無駄に器用かよ
こうして音楽会は進んでいったーー