もしアイドル達にオリ兄弟がいたら?   作:雨乃谷 飴人

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お久しぶりです雨乃谷です。
6thライブが近くなってきましたね。それに合わせて投稿です。総選挙一位おめでとう。

では、どうぞ。


永遠の17歳に弟がいたら?

……みなさん、永遠、って信じますか?

俺は信じてません。ものは有限です。形あるものは朽ちていく。それか自然の摂理であり、俺たちの決まりのようなものです。

…そのはずなんです。

 

『ウサミン星から来た永遠の17歳!ウサミンでーす!!キャハ♪』

 

「……」

 

今テレビの向こうにいる人は何を言ってるのでしょうか。

 

 

”今日の放送出ますから見てくださいね!”

 

 

なんて言うから見てみましたがまさかあの人がアイドルをしているとは思いませんでした。通りで最近会社の同僚にこの人知ってるかと写真を見せられることが多いと思いました。

それにしたって……

 

 

「……いってぇ」

 

 

痛い。痛いです。たしかにこういった路線のアイドルはいました。

……ひと昔前ですけどね。

まあ、あの人はかわいいし、なんだかんだで歌も上手いのでアイドルとしては申し分ない力を持っていると思います。

 

体力を除けば、ですが。

 

 

 

『ナナは〜皆さんを元気にするためにはるばるやってきたんでーす!ウサミンパワー注入しちゃいますよー!』

 

 

 

「いってぇよ」

 

やはり痛い。

いや、これが他人であれば少し思うだけです。しかし、これが身内となるとちょっと……。

 

 

prrrrrrrrrr、prrrrrrrrr

 

 

電話、ですか……

 

「はい」

 

『あっ!もしもし?』

 

「おかけになった電話番号は現在はるか彼方へ飛びました」

 

『飛んだんですか!?』

 

「そのため電話に出れません。」

 

『いやいや、待ってください!ちゃんと出てるじゃないですか!』

 

「………」

 

『あ、あれ?もしもーし?夜々くん?おーい!』

 

嫌だなぁ、これ見たあとに話すの。

 

『ちょっと!聞こえてますよね!?返事して下さーい!』

 

「なに?」

 

『な〜んだ、やっぱ聞こえてるんですね!』

 

「まあうん。」

 

『そ、そうですか!あ、あの見てくれました?』

 

「まあうん。」

 

『良かったです!それでそれで、どうでした?』

 

「まあうん。」

 

『いや〜緊張したんですよ!初テレビですからね!舞台とかライブはあったんですけど違う緊張でしたねー!』

 

「まあうん。」

 

『まあうん機械になってますよ!話聞いてます!?』

 

「!?き、聞いてる聞いてる。てかなんであのキャラなの?」

 

『え?アイドルと言えばあれでしょう!』

 

「……ソウダネー」

 

めっちゃ痛いけどね。

 

『あ!痛いとか思ったでしょ!大変なんですよ!ボロ出さないようにするの!!』

 

エスパーかよ。しかし、ボロね……

 

「ボロは軽く出てたと思うよ。」

 

腰痛いとか体力的にーとか

 

『うぐっ……』

 

「てか永遠17歳は勘弁してよ。職場で聞かれたら誤魔化すの大変じゃん。」

 

『だ、大丈夫です!私と夜々くん似てませんし!』

 

「安部菜々と安部夜々は勘ぐられるよ」

 

『その時は妹っていってください!』

 

「姉さん……それは勘弁してくれ」

 

そうです、何を隠そう俺、安部夜々は安部菜々の弟にして25歳、会社員なのです。

 

「年上の妹……何その属性」

 

『いいですか!くれぐれも姉とは言わないように!』

 

「はいはいわかったよ。」

 

『はい!お願いします!』

 

あ〜明日から大変だこれは……。

何が悲しくて姉を妹と言わないとあかんのじゃ。

 

『あ、それと!近いうちに夜々くんの家に行きますね!』

 

「は?いいの?そんなことアイドルがして」

 

『家族だから大丈夫です!』

 

「あ、そう」

 

いいのかなぁ……

 

「ま、いいや。それで?酒買っとく?」

 

『是非!……ではなく!ナナは17歳なので飲めませーん!』

 

「ここまで持ってくるのね……」

 

しかし、残念。

 

「せっかくいい日本酒が……」

 

『あ、ウサミン星では成人ですので飲めます!大丈夫です!』

 

意思弱っ!

 

「日本とウサミン星の政治は違うんですが。」

 

『大丈夫です!問題ないです!』

 

「左様ですか」

 

雑だな法管理。それでいいのかウサミン星人。

 

『あ、そろそろ切りますね!また、行く日が決まったら連絡します!』

 

「あい。ツマミでも作っとくよ」

 

『いいですねぇ〜お酒は熱燗でお願いしますね!』

 

渋いなぁ相変わらず。

 

「了解」

 

『それじゃまた!』

 

「はーいよ。」

 

……さてと、部屋とか片付けないとなぁ。あとお猪口と徳利も用意しとかなきゃならん。

というわけで、すみませんがこの辺で。

皆様、これからもどうか姉……妹のこと応援よろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

おしまい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『夜々くん!ごめんなさい!なんか私のお友達も行くかもしれません!』

 

「……何人?」

 

『えっと、ダジャレが得意な人と元アナウンサーに元警察官、あと元OLさんに、佐藤さんです。』

 

何そのヘンテコ集団。

佐藤さんだけやん、ふつーなの。

 

 

 

 

 

 

 

このあと佐藤さんを普通と思った俺は後悔した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おしまい!

 

 

 

 

 

 

 




ありがとうございます。
自分はメットライフ両日参加致します。もし自分の妄想話を読んでくれている方でライブに参加される人がいれば、お会いできることを祈っています。
その時は名刺交換かなにかしましょう。
それではまた。
Twitterはじめました→@Hameln_rain

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