もしアイドル達にオリ兄弟がいたら?   作:雨乃谷 飴人

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どうも、SSAライビュでテンション爆上がりの雨乃谷飴人です。そしてお久しぶりです。お待たせしました。
では、どうぞ。


お菓子が好きな女の子に兄がいたら?

最近かな子の食べる量が増えた気がする。

何を言ってるのか分からないって?大丈夫。俺もわからん。

なんて冗談はさておき、俺には一人の妹がいる。最近になってアイドルを始め、段々テレビや雑誌などのメディアにも取り上げられるようになった。それは兄としても鼻が高いし、自分の妹が楽しくやっていることもまた嬉しく感じている。

……がしかし。日が経つにつれて元々お菓子好きだった彼女の食欲に拍車がかかっている気がする。体型こそ変わっていないものの、明らかに食べる量が増えた。しかも甘いもの。そもそも、アイドルになったことで普段の運動量の倍はあるはずのレッスンを受けているにも関わらず体型が変わらないとはいかがなものだろうか。確かに甘いものを美味しそうに食べるのは彼女の可愛さの一つでもある。でもあるのだか……。

その事について本人に聞いてみたところ……

 

「大丈夫だよ〜。食べたぶんしっかり消費してるから!」

 

だ、そうだ。まあ、本人がそれでいいのなら構わないのだが。特別太っている訳では無いし。

なんて事考えながら俺はソファーに寝転がりテレビをボーっと眺めていると……。

 

「ただいま〜。」

 

我が家のお姫様のご帰宅だ。なんてくさいセリフを使ってみる。

 

「おか〜」

「あ〜、お兄ちゃんまたソファー陣取ってるの?」

「ん〜……この体制楽なのよ。こう、ダラ〜っと」

「ふふっ♪なんだか杏ちゃんみたいだね?」

 

……杏?ああ、確か同じユニットの子か。

 

「あ、そうそう!お仕事でシュークリーム貰ったんだ〜。お兄ちゃんも食べない?」

「食べる。」

 

もちろんいただきますとも。なんせわたくし甘党ですから。

 

「冷蔵庫に入れといてくれ」

「は〜い。」

 

シュークリームは冷えている方が好きだ。理由はない。シュークリームを冷蔵庫に入れたかな子はそのまま俺の寝転んでいるソファーへと歩いてきた。

 

「お兄ちゃん、私も座りたいな?」

「座れば?」

 

何を言っているのだこの妹は。そんなこと確認をとる必要も無いだろうに。

 

「……いや、あのソファーに座りたいなーって」

「残念ながら空いている席はございません。」

「……」イラッ

 

ふっふっふ。悪いな我が妹よ。このソファーはわたしの……ってかな子さん?何してるの?なんで屈伸?え?何が「よしっ!」なの?あ、ちょっと待っ……!

 

「とう!」ビョン!

「ごはぁ!!!」

 

ぐえぇ!こ、こやつ俺の上に飛び乗ってきやがった!いくら女の子といえどお前の体重は……っていたたたた!脇腹つねらないで!

 

「……なんか失礼なこと言われたぎかしたから」

「……」

 

女の子はみんなエスパー。

 

「てか、なんで飛びついてきた?」

「そこにお兄ちゃんがいたから?」

「あ、そう……」

 

登山家みたいなこと言ってるんだけど。

とかなんとか言う俺も妹には甘いようで俺の胸板に頬乗せて上機嫌なかな子の頭を撫でながらテレビを見る。

 

「ん〜♪」

 

それが嬉しいのかどうか、頬ずりしてくる。やめて、ただてさえあなたは柔らかそうな身体してるのにそれがダイレクトでつたわってきちゃうでしょ。

 

「んふふ〜……」

 

ま、まあ?俺は妹に興奮するような変態さんではないので問題はないけれど?……だから足と足絡めようとするのやめようね?

 

「今日はやたらくっついてくるな?」

「そうかな?」

「ああ」

「ダメ?」

「いや、別に構わんが。」

 

ふむ。下から見上げてくるかな子の破壊力。

 

「……」

「……」

 

お互いに黙りこむ。俺はテレビ見てるし、かな子もテレビ見てるからだな。兄妹だからか、こんな沈黙も苦痛では無い。ただ……

 

「ちょっとかな子さん?」

「なぁに?」

 

顔が蕩けてらっしゃる。いや、それはどうでもいい。

 

「あなた少し……」

「……!あー!やめて!そこ先は聞きたくないよお!」

「体重が……」

「わー!わー!聞こえなーい!」

 

そう言いながら耳を塞いで声を上げる。俺の上に乗ったまま。……構わんけどもう少しボリューム落として?お兄ちゃん鼓膜死んじゃう。

それでもこれは言わないといけないきがする。

 

「お増えになられたのではありませんか?」

「いやー!やめてー!」

「いや、多分増えてるぞ?肺とか胃への圧迫感が前より大きい。」

「そ、そんなことないよぁ!だ、だってレッスンもしっかり受けてるし……」

「……事務所についたら?」

「え?みんなでお菓子を食べてるよ?」

「レッスンの後は?」

「んーと、ドーナツとかプロダクション内にあるカフェでお茶するかな」

「家に帰ってきたら?」

「お菓子をたべるよ」

「……」

「……」

 

あー……うん。

 

「そりゃ太るわ!!」

「うわーん!」

 

運動した分だけ食べてるじゃないか!いや、家に帰ってきて食べる時点で運動量超えてる!

 

「そ、そんなことないもん!……ちょっとお風呂場行ってくる」

「……」

 

そう言って足早に風呂場へと向かうかな子を眺めながら俺はふと思う。

太ったんじゃなくて、胸が成長したのでは……?と。

ま、そんなこんなで最近かな子の食べる量が増えた気がする。

 

おしまい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後涙を目に浮かべながら自分の分のシュークリームを食べている兄を見つめる女の子がいたとかいないとか。

 

 

 

 

 

おしまい?




ありがとうございました。
皆さんはセレンディピティいきましたか?私は宮城公演に現地参加とSSAライブュ参加でした。いやー、最高ですね。来年の6thライブ行きたいですねぇ。

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