死んだら、戦艦ミカサのメンタルモデルになってた件 作:くいあらためよ
ハシラジマ・ドック
戦艦シキシマ甲板にて
「………………」
「目が覚めた?」
「……チョウカイ、てめぇ………」
「まぁまぁ、落ち着きなさいな。貴女のコントロールの6割はロックがかけられてるわよ。」
「チッ……………俺の処遇は決まったか?」
「さぁ、私にはわからないわ。」
「そうか、そうか。」
「どこにいくの?」
「そこら辺だ。」
「……」
「山口…………お前はほんとに人間か?」
「急になんだ菅野、俺は人間だ。」
「いやな、ミカサから聞いた話から考えると生きてることが嘘に思えてくるんだよ。」
「………ハハッ」
「?」
「俺は生きてる、それだけで良いじゃないか。」
「うむ………」
「多聞~」
「ん、ミカサか」
「菅野も一緒なのね……」
「一緒じゃ悪いか?」
「べっつに~」
「あら、ちょうど良いところにミカサ。」
そこへ、ナガトが通りがかった。
「ミカサ、貴女には悪いのだけれどハシラジマから出ていって貰いたいの。」
「「!?」」
「…………ナガト、理由聞いても?」
「ほんとは貴女達を利用しようと思っていたのだけれど、状況が変わったとでも言っておくわ。」
「………いいわ、私もここに長居する理由なんて無いしね。」
「理解が早くて助かるわ、ドックは三番よ。」
「ありがとう。いきましょ、多聞、菅野。」
「まって………山口多聞はここに残って貰うわ。」
「「え?」」
「…………」
「なにかしら?」
「どう言うこと、ナガト。」
「彼は私の物よ。」
「………ふざけるのもいい加減にしなさい。何を根拠に彼は貴女のものなの?」
「聞いてなかったかしら?彼の体の6割は私のナノマテリアルで構成されているのよ。」
「!?」
「………やはりか。」
「菅野!?」
「こいつからはどうも人間とは違う感じがしていたんだ…………そうか。」
「すまない、ミカサ…………俺は、ここから離れることができない。」
「そんな……………そんな!」
「そういうことよ、ミカサ。じゃあねぇ。」
「まって……………」
「まだ何か?」
「多聞を構成しているマテリアルの管理権を私に頂戴。」
「何をいってるの?嫌よ。」
「どうしても?」
「当たり前じゃない!何であなたにあげないといけないの!?」
「そう…………じゃあ、こうしましょ?」
「………」
「ナガト、貴女に勝負して勝ったら管理権の譲渡を、負けたら大人しくここから出ていくわ、どう?」
「私には一切のメリットが無いわ……」
「負けるのが怖いの?」
「…良いでしょ、その生意気な口を叩けないようにしてあげるわ。」
「ミカサ!おまえ、そこまでして固執しなくても!」
「黙ってて菅野!これだけは譲れないわ………」
「」