【SW2.0&2.5】モンスター娘たちがモンスター娘を演じる日常【蛮族PC有】 作:龍委員長
苦手な方はご注意ください。
ボス戦以降のエピローグもちゃんとどういう話をするのか決めないで見切り発車するのは「シナリオできている」とは言いません。皆さんマネしてはいけません。
あと最後に。
もーちょっとだけ続くんじゃよ。
9-21.
ザルツ地方 マールタール平原 ルーイン部族の集落
メガゼ=ルーイン(GM):
「そこまで! 双方武装を解除せよ!」
その場に響く号令。それには有無を言わせぬ力強さがあった。
号令を放ったのがメガゼであることを確認すると、レアは跪く。
レア=トーレ(セントレア):(ケンタウロス語)
「なんとかネガゼ様を止めることが出来ました」
GM(来留主):
報告をするレアにメガゼは近寄ると膝をつき、彼女の肩に手を置いて、汎用蛮族語で意外なひと言を口にした。
メガゼ(GM):
「族長、簡単に 頭 下げるな」
一同:
「・・・」
レア(セントレア):
「は?」
GM(来留主):
あまりの事にラミの通訳が遅れ、人族2人は反応していないが、周囲の下級蛮族や比較的近い位置にいたケンタウロスたちがザワつく。
レア(セントレア):(以降汎用蛮族語をメインに同時通訳モード)
「私が族長とはどういうことですか?」
メガゼ(GM):
「先ほどギガゼが口にしていた事が全てだ」
そこまで告げると、メガゼは立ち上がり先ほどと同じようによく響く声で宣言する。
「族長ネガゼはここに倒れた! バルバロスの慣習に従い族長を討った者、レア=トーレを新たな族長とし、これより我ら部族はトーレ部族と改める!」
冒険者s:
「・・・・・・・・・
えええええええええええええええええええええ!?」
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ミーア:
え? どゆこと?
来留主:
まぁそういう反応になるよね。
レアが人族の街、というか守りの剣がある街での生活が出来なくなっちゃったからどうにかして人族社会での地位を確立してあげたくてね。ちょっと強引だけど。
セントレア:
しかし、これでは蛮族側につくことになるのでは・・・。
来留主:
それは、族長が部族の今後の方針をどうするか次第、かな?
モン娘:
あ
ラクネラ:
つまり、このあとレアが部族のケンタウロスに人族との共生を強いるって事?
来留主:
まぁそこまで強権を使わなくても、結果的に「蛮族『も』住む人族文化の集落」が出来上がれば流れは任せるよ。
レアの性格的に行動の強要はしそうにないでしょ?
セントレア:
そうですね。そのあたりが部族を追われる理由にもなっていますし。やらないと思います。
マナコ:
じゃぁ、どういうふうにします?
セントレア:
ふむ・・・。
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9-22.
ザルツ地方 マールタール平原 ルーイントーレ部族?の集落
メガゼ(GM):(同時通訳中)
「さぁ、新たな族長よ皆に挨拶を」
メガゼはレアに立ち上がるように促す。
レア(セントレア):
「しかし、一騎討ちで勝利したのならともかく、仲間の力あっての勝利ですし・・・」
メガゼ(GM):
「他のバルバロスならこのような形の決着で納得する者は少ないだろう。しかし我らケンタウロス族は集団戦に重きを置く。それは部下や仲間の力を引き出す事に優れた指導者こそが族長にふさわしいということだろう」
レア(セントレア):
「しかし、仲間は人族で」
メガゼ(GM):
「複数の種族を従えるのは、ネガゼもしたことだ」
レア(セントレア):
「っ・・・」
メア(ラクネラ):
「これは、腹をくくるしかないんじゃない?」
レア(セントレア):
「しかしだな・・・」
メガゼ(GM):
「むろん、新族長の側近の移住も認めねばならんな」
ラミ(ミーア):
「側近て言い方は気になるけど・・・フェンディルも居づらくはなっちゃったしね」
マタビ(マナコ):
「そ、そうですね。レアさんたちが一緒なら」
レア(セントレア):(マタビは反対すると思ってた)
「~~~っ!
部族の方針を私が決めてしまってよいのですか? 人族と手を組んでバルバロス討伐を引き受けたのですよ?」
メガゼ(GM):
「問題はなかろう。逆らう者には死を。それがバルバロスの」
レア(セントレア):
「それすらも認めないといっても?」
メガゼ(GM):
「?」
言葉の真意を掴みかねないメガゼを尻目にレアが立ち上がる。
見渡せば、事の経緯を見守るケンタウロスと下級蛮族。その表情には不安が張り付いている。
レア(セントレア):(汎用蛮族語)
「ここの 全員に 伝える 汎用蛮族語 使う。
今、メガゼ様 言った。私、新しい 族長。レア=トーレ。
ネガゼ もう居ない。人族の国 襲う 中止」
GM(来留主):
もとより含意のある言い回しが難しく、長文にも不向きな汎用蛮族語で行われる演説は、たどたどしく思うように進まない。それでもその場に居る全員が一言一句聞き漏らすまいと傾聴している。
レア(セントレア):
「ネガゼ 捕らえた 妖魔 開放する」
GM(来留主):
無理やり捕らえられ駒にされていた下級蛮族たちの顔に笑顔が浮かぶ。
レア(セントレア):
「ただし 人族 襲う 容赦しない」
トーレ部族も 人族と 共に 生きる。人族を 襲う 禁止する」
GM(来留主):
その言葉に騒然となる。ケンタウロスはもちろん、居合わせた下級蛮族も、このメスは何を言っているのだろうという顔をしている。唯一、メガゼのみが驚いた様子も見せずに演説を聴いている。
レア(セントレア):
「気に入らない 出て行け。同じ部族 違う。
ただし 人族 襲う 容赦しない」
GM(来留主):
戸惑うように顔を見合わせるケンタウロスたち。
レア(セントレア):
「すぐ決める 必要ない。明日 改めて 訊く」
==========
セントレア:
一晩考えて、トーレ部族に残るか、出て行くか決めろ。ということでどうでしょう。
来留主:
いいんじゃないかな。下級蛮族たちは奴隷扱いだったのから解放されるのが嬉しくて、我先にと近くの森へと逃げるように駆け出していって、残るのは元ルーイン部族のケンタウロスと冒険者だけになるね。
ミーア:
あとは帰って姫様に報告するだけかな?
来留主:
と、思おうでしょ?
ラクネラ:
うわ、いやな予感。
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9-23.
ザルツ地方 マールタール平原 ルーイントーレ部族?の集落
ケンタウロス(GM):(ケンタウロス語)
「メガゼ様! 人族の砦に動きがあり! 小規模ですが兵がこちらに向かってきています!」
メガゼ(GM):
「何?!」
メア(ラクネラ):(レアから通訳を受けた)
「あぁ、そりゃ周りの蛮族まで集めてたら、蛮族警戒最前線の砦が気付かないはずなかったわね」
メガゼ(GM):(以下同時通訳モード)
「っ。
兵の規模は大きくないのだな?」
斥侯タウロス(GM):
「は、はい。数名の鎧を身に着けた人族が馬にのってこちらに向かってきております」
レア(セントレア):
「・・・私がこの部族の長だというのなら、私が対応しましょう」
メガゼ(GM):
「いや、矢面に立つのならば私が・・・」
メア(ラクネラ):
「はいはい。責任の奪い合いなんてしてないで。
ここは私とマタビがいくわ」
マタビ(マナコ):
「ふえ?」
ラミ(ミーア):
「え、でも・・・」
メア(ラクネラ):
「状況的に蛮族のアンタ達が顔出した方が話がややこしくなるでしょうが。
それに? 私たちも『族長様の部下』らしいし?」
とメガゼにウィンクを送るわ。
メガゼ(GM):
「・・・すまぬ」
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9-24.
ザルツ地方 マールタール平原 ティザ砦南方
ルキスラ騎士(GM):(交易共通語)
「止まれ!」
自分たちの進路に人影が現れたことに気付き、制止をかける騎士。
メア(ラクネラ):
「どうも。私たちはフィンデルの冒険者で、私がメア=ウィドウ。こっちはマタビ」
マタビ(マナコ):ぺこりと一礼。
「る、ルキスラ帝国、ディザ砦の騎士様とお見受けします」
ルキスラ騎士(GM):
「いかにも。我らはこのマールタール」
メア(ラクネラ):
「平原で不穏な動きを見せてる蛮族の様子を見に行くところ。で間違いないかしら?」
ルキスラ騎士(GM):
「ん。連中の動きはオッド山脈を越えフェンディルまでとどいていたか。ならば話は早い。そこをどいて」
メア(ラクネラ):
「ご心配なく。戦力を集めていた蛮族の頭なら私たちがしとめたわ」
ルキスラ騎士(GM):
『?!』
マタビ(マナコ):
「す、少なくともしばらくは目立った動きはしないと、思います」
ルキスラ騎士(GM):
「証拠は」
メア(ラクネラ):
「あー・・・」
ルキスラ騎士(GM):
「どうした?」
マタビ(マナコ):
「首魁の首をお渡しできればいいのですけど・・・」
無理ですよね? という視線をメアさんに向けます。
メア(ラクネラ):
「こちらとしても、姫様に討伐完了の品を持ち帰らないとだしねぇ」
ルキスラ騎士(GM):
「なるほど。国家からの依頼だったか。
では、現場まで案内を頼む。蛮族の骸を確認させてもらえれば我らも領主に安心して報告ができるというもの」
冒険者:
『うっ・・・』
ルキスラ騎士(GM):
「どうした? 何か問題でも?」
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ラクネラ:
まぁそうなるわよね。
マナコ:
下手に隠して後で発覚するよりは、ここで包み隠さずこちらの特殊な事情を説明しておいた方が良いですよね。
ラクネラ:
そうね。それじゃぁ、自分たちのパーティーの他メンバーに蛮族が居ること。だから、ついてくるのは良いけど刺激するような言動は控えてもらわないと、制圧したケンタウロスたちも含めて暴れだすかも、と。
来留主:
うん。それだと
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ルキスラ騎士(GM):
「それを信用しろと? よもや、蛮族と結託する邪神教の者ではあるまいな」
険しい視線を2人に向け、腰の剣に手をかける。
マタビ(マナコ):
「ち、ちが」
メア(ラクネラ):
「はいこれ」
と、冒険者の店のエンブレムを提示するわ。
「信じられないのは解るけれど、フェンディルの姫様からの命令で動いてるのは本当よ。事実関係を確認しないまま私たちや彼らに危害を加えたら、国際問題になるかもしれないわよ?」
ルキスラ騎士(GM):
「うぐ。・・・おい」
と後方に控えていた他の騎士に指示を飛ばす。
「直ぐに砦に戻り、早馬・・・いや、ライダーギルドから魔道バイクを借り出してフェンディルに使者を向かわせろ! 至急だ!」
メア(ラクネラ):
「あ、それだったら、ディルクールじゃなくて少し南にあるトッネオて村に行くといいわ。姫様は護衛を連れてそこで待ってるはずだから」
ルキスラ騎士(GM):
「・・・だそうだ。急げ」
ルキスラ騎士B(GM):
「は、はっ!」
急いで馬を走らせる騎士。
ルキスラ騎士(GM):
「いくら魔道バイクといえど、往復には数日かかる。その間、不審な動きがないか監視はさせてもらうぞ」
メア(ラクネラ):
「ま、それは仕方ないわね」
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ミーア:
人族がついてくるの、マズくない?
セントレア:
いや、一応部族の者はこちらの言うことを聞くようだし、互いに不用意な干渉をしないようにすれば衝突も防げる・・・と思うのだが。
マナコ:
不安要素ではありますよね。
来留主:
まぁ、可能性としては有るよね。でも今回はもうエピローグだからこれ以上判定や戦闘が発生することはないから安心して良いよ。
(・・・よし・・・)
メアたちの案内で武装した人族が集落にやってきたことで、空気がピリピリしたり、通訳できるのがラミとレアの2人だけだから話し合いがうまく進まなかったりとしながら、とりあえず事後処理が終わるまで互いに不干渉という取り決めがなされたよ。騎士は監視をしつつ通訳もしてもらうためにラミかレアと行動を共にするけれどね。
ラクネラ:
これ、騎士から見たら、蛮族が蛮族をかばう構図なワケだけれど、ラミたちの通訳は信じてもらえるの?
来留主:
もちろん、全面的には信じていないけれど、確証もなく攻撃すれば国際問題になりかねないから警戒はとかずに話を聞いている感じだね。正式な帝国の使者とのやり取りが始まったら、今回との食い違いが無いか見極めてやろうってね。
ミーア:
う~ん、これは仕方ないかなぁ。
来留主:
ルキスラの使者が戻ってくるまでの間、新族長であるレアの人族との共存という方針について、部族内で話し合いが行われたりもしたね。
セントレア:(2.0ルールブックIIを見ながら)
この位置関係ですと、自由都市同盟とルキスラ間の人の行き来はかなり不便そうですね。
来留主:
そうだね、長距離の間人族の拠点といえる場所はないし、なによりルーイン部族が陣取ってた。
セントレア:
なるほど。では、騎士殿も含めた話し合いの場で、旅人や商人の護衛を買って出ましょう。領地や集落を名乗るのであれば関税や通行料を取り、それを部族の収入とすべきなのでしょうが、護衛料をもって代えるということで。
来留主:
なるほどね。それだと騎士はあからさまに嫌そうな顔をするけど、完全に国家間で取り決める内容を含み始めたから、是とも非とも応えない。ただ、領主には伝えると返事をするだけだね。
ラクネラ:
ダメ元で冒険者稼業で各国に協力するとも付け加えておきましょうかしらね。
マナコ:
一生懸命、無害をアピールしましょう。
来留主:
それでも騎士の目は懐疑的だね。まぁ、蛮族に与する裏切り者にしか見えないだろうしね。
ラクネラ:
ま、何もしないよりは、ね。
来留主:
まぁそんな風に、今のうちに決められる事を話し合って時間が過ぎていく。その間にレアの方針に賛同しないケンタウロスは集落から出て行くけれど止める?
セントレア:
いえ。我を通す以上、相手の主義を曲げさせるつもりはありません。ただ、トーレ部族は人族の利になることを優先するので、自分たちの目の届く範囲で人族を襲うようであれば全力で排除するとだけ釘を刺しておきます。
来留主:
なるほど。これには騎士も抗議の視線を向けてくるけど口にはしないかな。心の奥で、不信な点としてしっかり記憶されるだけで。
ミーア:
これ、ルキスラの使者が戻ってきたら一網打尽なんじゃぁ・・・
来留主:
じゃぁ、フェンディルに使者として走った騎士が戻ってくるシーン。予定より数日遅れていて、この場に残っていた騎士たちは少しソワソワしてたね。
魔道バイクのエンジン音に目を向けると、甲冑姿でバイクにまたがる騎士とその背後にはフェンディル王家の紋章をあしらった馬車が同行している。
ラクネラ:
? 予定より遅れていたのは馬車に足並みを合わせていたからってこと?
来留主:
そういうこと。
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9-25.
ザルツ地方 マールタール平原 トーレ部族集落
ルキスラ騎士B(GM):(交易共通語)
「隊長、戻りました」
ルキスラ騎士(GM):
「あの馬車は」
ルキスラ騎士B(GM):
「は。確認のためこちらの状況を報告したところ、ご自身でも確認したいと・・・」
ルキスラ騎士(GM):
「・・・」
GM(来留主):
一瞬顔をゆがめた者の、国の名を背負う騎士として、フェンディルの馬車に挨拶に向かう騎士団。
馬車から降りてきた双子姫に膝をつく騎士団と、それに対して優雅に礼を返す双子姫。
2,3言葉を交わすと、少数の従者を連れた双子姫とルキスラ軍が戻ってくる。
その間に、馬車の正体をレアたちから聞かされていたケンタウロスたちは跪いて迎える。
コークル(GM):(国お抱えの学者による同時通訳モード)
「お出迎えありがとうございます。ケンタウロス、ルーイン部族の皆様。
私はオッド山脈の向こうにあるフェンディル王国で国王を務めています。コークルと申します」
ラフェンサ(GM):
「妹のラフェンサよ。姉妹で国王として統治してるわ」
メガゼ(GM):
「今はトーレ部族と名を変えている。
元族長ネガゼの弟、メガゼだ。弟のマガゼが世話になっていると聞いている」
コークル(GM):
「はい。ちゃんとお連れしていますのでご安心ください」
彼女の言葉通り、従える従者と一緒に騎士に左右を固められた状態でマガゼも同行している。
ラフェンサ(GM):
「で? 肝心の黒幕の遺体はどこかしら?」
レア(セントレア):
「それについてですが、国へ戻る直前に首を落とさなければ、姫にお見せする際に傷みが進むため、拘束して生かしております」
コークル(GM):
「なるほど。では連れてきてもらえますか」
GM(来留主):
拘束された状態のネガゼが双子姫の前に引きずり出される。
ネガゼ(GM):
「・・・」
ネガゼは無言で双子姫をにらみつけている。命乞いなどしないと態度で示している様子だ。
ラフェンサ(GM):
「・・・」
妹姫は簡易玉座から肩越しに振り向く。視線の先にはマガゼがいる。
視線に気がついたマガゼは無言でうなずく。
「本人のようね」
コークル(GM):
「・・・聞くだけ無駄なのでしょうが、新たな族長に従う意思は」
ネガゼ(GM):
「ふざけるな! 誰が半端者や人族なんぞと!」
ラフェンサ(GM):
「はぁ。これ、説得できる? 新族長殿?」
レア(セントレア):
困ったように視線をメガゼに向けるが、彼が首を横に振っているのを確認してから
「難しいでしょう。それに既に刃を抜いています。何かしらの罰は与ええざるを得ないかと」
コークル(GM):
「具体的にはどのような?」
レア(セントレア):
今度はメガゼに加えマガゼにも視線を向ける。2人ともが神妙に頷くのを確認し
「事はルキスラ帝国領のそばで起きたこと。姫様さえ良ければ、帝国に任せるのが良いのではないかと」
ラフェンサ(GM):
「まぁ道理ではあるけれど、それ同胞を人族に売ることになるんじゃないの?」
レア(セントレア):
「彼ら・・・私も含めてですが、人族と供に生きていくいじょう、バルバロスの流儀だけを押し通すこともできないでしょう」
コークル(GM):
「覚悟はある。ということですね。
ではルキスラの騎士様。このケンタウロスの身柄はそちらにお任せします」
ルキスラ騎士(GM):
「はっ、ご配慮いたみいります」
と、姫に一礼すると視線をレアに向ける。
「我々はこの者が企てた侵攻を止めそれを討伐するために出動している。
ケンタウロスの新たな族長よ。我ら人族の信頼を得たいというのであれば、今、この場でその者の首を刎ねよ」
レア(セントレア):
「・・・。
承知した」
剣を抜き、跪かされているネガゼの横に立ち、振りかぶる。
GM(来留主):
フェンディルの騎士たちが慌てて双子姫の前に立ち壁を作る。国王とはいえまだ成人年齢に達していない2人に凄惨な様子を見せまいという配慮だが、ラフェンサは自分の前で壁を作る騎士の背中を蹴りながら邪魔だと罵っている。
それにはかまわず剣を振り下ろすレア。斬首人の技術を持つわけでもない彼女の斬激は首皮1枚残すなどできるはずも無く、ネガゼの首は転げ落ち、大量の血を撒き散らすだろう。
==========
来留主:
流血が収まったあと、フェンディルの騎士がルキスラの騎士に配慮が欠けると抗議したり、コークルがケンタウロスに考える時間を与えない方が真意がつかみやすいとルキスラ側を擁護したり、ラフェンサが斬首の瞬間を見たかったと愚痴を言ったりいろいろあるけれど、そのあたりのゴタゴタは省略して、ルキスラ騎士がネガゼの首とともに報告に戻ろうとなった頃に時間を進めるね。
==========
9-26.
ザルツ地方 マールタール平原 トーレ部族集落
コークル(GM):(通訳モード継続中)
「それでは、お手数ですが彼らをルキスラまで届けていただけないでしょうか」
と冒険者たちを指し示す。
ラミ(ミーア):
「ほへ?」
ラフェンサ(GM):
「いきなり、ここに居た蛮族が人族側に寝返りました。なんて言って、ハイそうですか。なんて納得してもらえないでしょ?
だから、顔見せと信頼を得るための試験的なことを命じられて来なさい。
はい隊長さん。コレ、私たちから皇帝陛下への親書。と、それを通すためのディザの将軍への親書」
ルキスラ騎士(GM):
「!」
突然の重要物品を預けられ。緊張で顔をこわばらせる。
コークル(GM):
「もちろんその間、ケンタウロスが悪さをしないよう、フェンディルの騎士に見張らせます。信用できなければそちらとの合同警備でも問題ありません」
ラフェンサ(GM):
「あとは、族長さんからも、ね」
レア(セントレア):
「は、はい。
ネガゼ様、マガゼ様」
ネガゼ(GM):
「解っている。食事は森の動物で済ませる。
狩りくらいは許されるのだろう?
それと、族長はお前だ。『さま』は不要だ」
レア(セントレア):
「いえ、しかし、」
メア(ラクネラ):
「はいはい。その辺は落ち着いてから決めれば良いでしょ。
行くなら早く準備しちゃいましょう」
コークル(GM):
「いちおう、私たちからの使者という形式を取るよう記しておいたので、いきなり襲われる心配は無いはずですので」
マタビ(マナコ):
「・・・はず・・・」
ラフェンサ(GM):
「ま、相互の護衛としてキャンボル卿もつけておくから大丈夫でしょ。
何させられるかは陛下の胸先三寸だけれどね。
がんばってきなさいな」
==========
来留主:
と、いう感じで反論できる立場の人が居ないのをいい事に、みんなのルキスラ出向が強制的に決まったところで、今回はここまで。
おつかれさま。
モン娘:
おつかれさまでしたー。
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ミーア:
あれ? 続くの?
来留主:
うん。今回で終わりの予定だったけど、ロールプレイしているうちに
『あ。これはルキスラの承認も得なきゃダメな流れだ』
てなって、この地方1の大国相手に話し合いだけで承認を得られるような内容じゃないからね。ならもう1本セッションしたほうが良いかなって思ったんだ。
ラクネラ:
1回で終わるの?
来留主:
う゛っ
た、たぶん大丈夫・・・だと、思う・・・。
マナコ:
ば、場所と参加者の時間以外ほとんど費用がかからないので、終了は好きなタイミングで言いと墨須さんは言ってましたけど・・・。
セントレア:
では今回で必ず終わる必要はないと。
来留主:
いちおうはね。
それじゃ終了の処理に入るね。
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セッション終了時の処理
経験点
シナリオクリア:1,000
魔物討伐ボーナス: 860
合計:1,860+自動失敗
~~~~~~~~~~
獲得<剣のかけら>:9個(全て王国に献上)
獲得名誉点:25点
合計名誉点(人族/蛮族):331/231
名声
都市レベルで通じる。
しかし、誰もが顔を覚えているというほどではない。
意訳
例の蛮族どもが女王陛下たちの糾弾を受けたらしい。まぁ当然の末路だろう。しかも、ケンタウロスがオッド山脈を越えて来たなんて噂も流れてきている。やはりスパイだったんだ。
? なに? あいつらがそのケンタウロスを討伐した? さすがにデマだろ?
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報酬(戦利品換金額):770G
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成長
ラミ :(2,6)精神力
メア :(1,3)器用度
マタビ:(4,4)生命力
レア :(3,4)筋力
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今回が最終セッションといったな。あれは嘘だ。
はい、すいません、EDちゃんと考えないで進めた結果、(最低でも)もう1セッションしないと落ち着かない事態になりました。
もうしばらくお付き合いください。
さて、今回の話いかがだったでしょうか?
いろいろ演出するつもりで結局できてないものがあるので、ここで終わらなかったのはある意味良かったのかも…(演出できるとは言ってない)。
さぁ、冒険者たちは無事に皇帝陛下に自治を認めてもらえるのか?
そも謁見は果たしてかなうのか?
次回までしばらくお待ちください。