【SW2.0&2.5】モンスター娘たちがモンスター娘を演じる日常【蛮族PC有】 作:龍委員長
来留主:
さて、メガゼ一派から大口叩いたんだからやってみせろよという視線を受けながら森を抜けていく。森を抜ければ後方(西)をオッド山脈、前方(東)を“神へのきざはし”と呼ばれる霊峰を含む山脈に挟まれた広大な平野へと出る。左手(北)にはオッド山脈から流れるナルア川が流れている。
森から少し離れた距離に簡素な天幕やテントが見える。あそこがルーイン部族の集落だろう。
ミーア:
隠れながら近づけそうな場所って有る?
来留主:
平原だからね。ちょっと背の高い草が集まってるところなら、小柄なマタビは問題なく隠れるかもだけれど、身を隠したまま近づくのは無理そうだね。
セントレア:
ではレアの記憶と照らし合わせて何か気づけることはあるでしょうか?
来留主:
そうだね。遠目に判る範囲だと、マガゼたちの話にあった下級蛮族と思われる影が見え隠れしている。ケンタウロス族自体の数が大きく変わっているようには感じないね。
ラクネラ:
見つかるのを承知で近づいていけって事よね。
マナコ:
できれば身を隠して近づきたかったですが。
来留主:
まぁ、ぶっちゃけ後は集落に近づいてちょっとしたイベントをこなしたらBOSS戦なんだよね。
ミーア:
じゃぁ、腹をくくりましょうか。
ラクネラ:
固結びとモヤイ結びどっちがいい?
ミーア:
ヒトの尻尾で遊ばないで!
セントレア:
バカをやっていないで進めるぞ。
主殿お願いします。
来留主:
はいはい。
じゃぁ、みんなが近づいていくと集落周りの見回りをしていたゴブリンやフッド種が君たちに気づいて近づいてくる。ケンタウロスのレアを見て素通りさせようとするけど、一緒にラミアや人族が居るのを見て改めて警戒を見せる。
さて、いちいち説明していると時間がかかっちゃうので力ずくで押し通ることになる。
ここは全員、命中判定か魔法行使判定をしてもらうよ。どっちで判定するか好きなほうを選んでね。全員の達成値の合計値と同じ値の合計レベルの下級蛮族を蹴散らしたことになるよ。
達成値が10ならレベル合計10分の蛮族を倒したとするよ。急いでるから戦利品は手に入らないけど、セッション終了後の経験点にここで倒した蛮族分も計上するから大きい値であるにこしたことは無いよ。
マナコ:
あの、魔法行使判定を選んだ場合、MPは消費しますか?
来留主:
あ、それは気にしなくて良いよ。消費はなし。もちろんマタビがシューターの命中判定を選んでも弾丸は減らないものとするよ。
ミーア:
ラミは攻撃に使えそうな魔法ほとんど無いけど魔法行使でもいいの?
来留主:
まぁそこはザコ相手でも補助や回復は必要だろうからね。
ラクネラ:
そういうことなら遠慮なく。あ、自動成功は?
来留主:
あ、それは出目12として計算してね。自動失敗はいつもどおり達成値0だよ。
セントレア:
了解しました。では、
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無双奥義
ラミ(プリースト) :9+4=13
メア(フェンサー) :9+6=15
マタビ(シューター):8+8=16
レア(ファイター) :9+5=14
合計58レベル分の下級蛮族を蹴散らした!
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9-18.
ザルツ地方 マールタール平原 *1
下級蛮族(GM):(汎用蛮族語)
「!? だれだ! 止まれ!」
レア(セントレア):
「ネガゼに 合わせろ!」
下級蛮族(GM):
「?! 敵だー!!」
メア(ラクネラ):(ザルツ地方語)
「うげ、ワラワラ出てきたわよ」
マタビ(マナコ):
「ここで足止めされたくありませんね」
ラミ(ミーア):
「しょうがないっ。突っ切ろう」
レア(セントレア):
「応! 蹴散らすぞ!」
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来留主:
と、そんな感じで群がってくる蛮族を千切っては投げ千切っては投げしていると、奥の天幕から大きく太い声が響いてくるよ。
ミーア:
いよいよ大将のお出ましだね。
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9-19.
ザルツ地方 マールタール平原 ルーイン部族の集落
???(GM):(汎用蛮族語)
「そこまでだっ!」
GM(来留主):
集落の外縁部まで冒険者が切り込めた頃、集落の中央に立てられた天幕から集落の外まで響くような大きな声が響いた。空気がビリビリと振動するのが感じられるような錯覚を覚える、威圧感の有る声が。
冒険者たちと戦闘状態にあった蛮族立ちはビクリと体を震わせると天幕のほうに恐怖の視線を向けている。
天幕の目隠しがめくられ、数頭のケンタウロスが姿を現す。
周囲のケンタウロスより大柄な個体が1頭。
その個体と比べてもさらにひと回り大きく見える個体。
その周囲を固めるように、一般的な個体が数頭。
ケンタウロスたちはゆっくりとした足取りで冒険者たちのほうへと歩みを進めてくる。険しい視線がレアたちを射抜く。
下級蛮族たちはガタガタと震え、姿を現したケンタウロスに釘付けとなっている。
巨大なケンタウロス(GM):(ケンタウロス語)
「我らの同胞が人族を伴って何故我らを強襲する。何が目的だ」
レア(セントレア):(汎用蛮族語)
「・・・同胞のため。戦力を集めても、ルキスラ 強大 堅牢。ルーイン部族も 痛手 負う」
大柄なケンタウロス(GM):(ケンタウロス語)
「己の言葉も忘れた奴が知った風な口を!」
レア(セントレア):(汎用蛮族語)
「彼女ら、ケンタウロス語 解らない」
巨大なケンタウロス(GM):(ケンタウロス語)
「知ったことか。邪魔立てするならば容赦せん」
静かに言い放ち手にした槍を構える。
その様子にアワアワとうろたえる下級蛮族にも冷淡に
「散れ」
と告げるに留まる。その言葉を聞いた下級蛮族は蜘蛛の子を散らすようにその場から逃げ出した。
レア(セントレア):(ザルツ地方語)
「くっ! 聞く耳持たずか。来るぞ!」
ラミ(ミーア):
「やっぱりこうなるのね・・・」
メア(ラクネラ):
「ま、わかりきってた事ではあるけれどね」
マラビ(マナコ):
「迎え撃ちます!」
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来留主:
ということでいよいよボス戦だよ。
セントレア:
主殿。出てきたケンタウロスにレアは見覚えがありますか?
来留主:
あぁ、そういえば描写してなかったっけ。
一番大きなケンタウロスがネガゼ。
もう1頭の大柄なケンタウロスは、ネガゼたち兄弟の三男で名前がギガゼ=ルーイン。
残り2頭もレアは顔見知りかもしれないけれど、シナリオ的には名前のない一般ケンタウロスだよ。当然、ネガゼ派のね。
ミーア:
こいつらを倒せば問題解決ってわけね。
ラクネラ:
メガゼやマガゼとの約束的には解決だけれど、双子姫様がどう判断するかは別問題よね。
マナコ:
そ、それもまずは目の前の問題を解決しないと・・・
来留主:
そうだね。
では彼我の距離だけれど、互いに5m離れているものとするよ。
ミーア:
近い?!
セントレア:
こちらから相手の本拠地に乗り込んでいるわけだからな。
来留主:
まぁ、そういうことだね。
でも族長自らお出まししての戦闘だから、下手に横槍入れて族長に眼をつけられたくないからか、目の前の4頭以外が戦闘に干渉してくる心配は無いと断言するよ。
ラクネラ:
ここで力を示せば他のケンタウロスは降伏するって流れかしら。
来留主:
そういうこと。
それじゃぁ戦闘準備から処理していこうか。
つづく
無双シーンはプレイヤーに接近する策を考えさせるのもありかもしれませんね。その案に適当な難易度と種類の判定をさせてクリアできるかどうか、みたいな。
今度こそ、次回ボス戦です。