オウガテイルになったんだが   作:腹ペコ

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ロシア人だろうがドイツ人だろうがアラガミだろうが極東では日本語を読み書きしてもらいます。
実際は出来ないかも知れませんがこの作品ではそういう事にしておいてください。


そんなものはない

少年をわらなどを敷き詰めた寝床(仮)に寝かせて思った。

 

食べ物どうしようか

 

 当たり前のことだが人間はアラガミを食べられない。オラクル細胞の塊であるアラガミを食べても逆に食べられてしまうからだ。(多分)そのため少年には自分たちとは別の食事を用意しなくてはならないが

 

 

《そんなものはない》

 

 

なので少年のために何か食べ物を探しに行かなくてはならない。

しかし少年を置いていくと他のヤツらが食べちゃいそうだしなぁ

自分が帰ってくる前に少年が起きても色々面倒だし.....

 

こんなリーダーで申し訳ないと思いつつ相談したところ

 

「任せてくれ」

「オレ達が人間の食い物探しますぜ」

「たまにはオレ達を頼って欲しいっス」

 

と力強いお言葉を頂いた。

 実のところ最初のうちは単純な意思疎通しか出来ず指示も簡単なことしか理解出来ていなかった。

それがいつの間にやらこんな風に会話も出来るようになっていた。

 

アラガミも成長出来るんだな。特殊とはいえシオのような例もあるしアラガミが人になる、知性を得るということは可能なのかもしれない。

 

 まあそれはそれとして知性はあっても知識がなければ意味がない。取り敢えずトウモロコシを探させることにした。

 

新しい品種のジャイアントとうもろこしだ。GOD EATERのゲーム冒頭でそんな話をしていた気がするのでこの時代にも存在するはずだ。

黄色つぶつぶがたくさんついてる植物、ということで探させることにした。それ以外にも美味しそうなものを見つけたら持ってくるように言う。

ゴッドイーターや中型以上のアラガミに遭遇したら逃げる、もしくは隠れてやり過ごすを徹底しているので心配はいらないだろう。

 

「いってきます」

「戦果を期待していてください!」

「大量に持って帰るぜ」

 

 5、6匹ずつで3チームに分け、残りの数匹と自分で留守番である。これくらいで探せばだったら見つかるだろう、多分。

あとは自分がこの少年をどうするかなんだが.....

 

 

「うっ.....」

 

え、いやちょっと!待て待てここで起きる!?

いや死んでなかったからそりゃいつか起きるだろうけども!

 働いていた時はそんなことなかったのだが、アラガミになってから色々考えなしに行動することが増えた気がする。肉体的にはそうでなくても精神的に疲れてるのだろうか。

 

 

「僕は、いったい.....ア、アラガミィ!?」

 

 

アイエエエエ!?エミール!?エミールナンデ!?

 

「クッ退路はないか....ならば我が騎士道!!その目に焼きつけるがいい!」

 

 カラテやジツを...いやいや違う違う。エミールはゴッドイーターだから反射的にビビってしまったのだ。

落ち着け落ち着け、腕輪をしていないのだからまだ普通の人間だ。

 エミールを寝かせたのは通路の行き止まり。なので脱出するには自分のいる場所を通るしかない。

 

ならば.....

 

集合!

 

自分が吠えると残っている仲間が集まりスクラムを組んだ。と言っても通路を塞ぐように並んだだけだが。かなりキツキツであるので自分はエミールの方に寄る。

 

「ひ、卑怯だぞ!数で襲うなど騎士の行いではない!断じて許せん!!」

 

 勇ましく声を上げるエミールだが今の彼は丸腰だ。何を出来るわけでもない。探索班が帰ってくるまでここで待つとしよう。

 こちらから襲うつもりはないし襲わせない。怒っているようではあるが恐怖は見えないのでしばらくこの状態でも問題ないだろう。早く帰ってこないだろうか。

 

 

 

 

 




上手く出来てる気がしませんね、彼の口調

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