バレンタインはリボン結んだ黒髭あげるでござるよw
西部劇よろしく、アルトリアの馬と縄で繋がれ、引きずられながら平野を走っている。
「マスター、ごめんってばぁ」
悪い笑いを浮かべながらジャンヌは馬の背にアルトリアと一緒に乗っていた。
「いたい」
木の板をスキー板みたいに摩擦防止に背中との間に挟まれてるものの、少し焦げており、もうすぐで燃えそう。
ロクなサーヴァントおらへん……ウマラッシュ、僕疲れたよ……。
「どうどう」
急ブレーキをかけたかの如く馬が止まり、その反動で俺が宙に浮き、そのまま地面に叩きつけられた。
「ゴフゥッ!?何するだぁ!」
「マスター、あれを」
アルトリアが指を指した方に目を向けると、いつしかのウニ頭が白ジャンヌと盾娘を使って槍持った白い鎧の奴と戦っている。
「ランサー、名を失った騎士団長。恐ろしい奴よ、あいつは」
ジャンヌがあくび混じりに槍持った奴を解説してくれた、ありがたい。
「聞くところによると、あいつはテンプル騎士団の裏切られた騎士らしいわ、まぁ、白と盾が押してるから、ウニ側が勝てるんじゃない?」
フムフム。
「まぁ、良いや。アイツラ無視しよ」
そう言うと、アルトリアがまた、すごい速度で馬を走らせる。
もぉやだぁ。
走ってると、銃を持った白い奴と旗持ったやつが立っている。
アーチャーとライダー、おそらくこいつ等で最後だ。
「我が名はアーチャー、真名はシモヘイヘ。隠すことでもないだろう、私こそが死神だ」
「我が名はライダー、真名はジャンヌ。只のジャンヌです」
白い外套を纏い、白い覆面までしている狙撃銃を持った透き通った声の女性、うん、想像できたよ。
だが、ライダーが気になる。
なんでジャンヌ?
髪は白と金が混ざり、目は淀んでいる。
鎧はところどころ錆び、馬も痩せこけ、旗もズタズタだな。
「アレは、牢獄に入れられていた時の私よ。鎧は捕まる間際に来てた鎧。胸糞悪いわ」
そう言いながらも、ジャンヌ……オルタの方は黒いレイピアを鞘から抜いた。
ジャンヌのレイピアと牢獄版ジャンヌの朽ちた旗が暴れん坊将軍の殺陣の如くキンキンぶつかり合う。
アルトリアは、何とか俺に銃口が向かないよう、シモヘイヘを攻撃しているが、力は出せてないようだな。
バンバンガンガン音が鳴り、なんとも耳に悪いですなぁ!
俺は回復魔法なんざ使えないので、フレー♥フレー♥としか言えないんだ!
しかしまぁ、あんだけ早く攻撃できるもんだね。
イイっすね〜。
もっと攻撃あくしろよ。
ファッーwww
ん?シモヘイヘたん、銃口をジャンヌのバカ!に向けてね?
あー、ここはマスターとしての威厳を見せてやるでござるよwンッーw
「ヒデブゥww」
そのまま俺は衝撃で吹っ飛ばされ、意識をブレイクさせた。
「あ?テメェ白野郎マスターを何撃っとんじゃワレェ!このアルトリア、てめぇをぶっ潰す」
「ファックファックファァァァァァァック!!ジャンヌ殺すジャンヌ殺す!白ジャンヌも許すまじ!牢獄ジャンヌも潰すわ!汝の道はすでに途絶えたァァ!!!」
バーサーク・ランサー☆☆☆☆
真名 ジャック・ド・モレー
宝具
B+
自らが受けた不義を宝具にしたもの。
敵を弱体化させ、自らの槍で串刺しとする。
串刺しとされた者は、呪いによって徐々に自らの生命がすり減っていく。