読まれる方は、読みづらいかとは思いますが、楽しんでいってください。
―side 優―
テストが無事に終わり、しばらくしてから返却される日が来た。今回は初めてということもあってかそこまで難しいところはなかった。特進科の授業の方も問題なく解けていたのでひとまず安心だ。とりあえず、返ってきた答案を見る。英語が96点、数学Ⅰが89点、数学Aが88点、現代文88点、古典87点、他の科目も80点以上は取れていた。上々かななどと自己分析紛いのことをしていると、二宮君!と元気な声で呼ばれた。この声は間違いなく小野さんだ。
優「どうしたの、小野さん。」
いつになく上機嫌である。
優華「見て見て!じゃじゃーん!」
と言って小野さんは英語の答案用紙を見せてきた。その答案用紙には88点と書かれていた。
優「すごいね。」
率直な感想を述べた。平均点が75点のテストなので88点も良い方ではある。
優華「ありがとう!二宮君のおかげだよ!」
優「俺は何もしてないよ。最終的に頑張ったのは小野さんなんだから。」
実際、俺は手伝っただけで解いたのは小野さんだ。だが、
優華「それでもだよ!ありがとね!」
と、お礼を言われた。何だろう、小野さんと話していると気分が少し落ち着くのは気のせいだろうか。きっと、そうだ。テストが終わって安心したからだな。
優華「ねぇ、二宮君は何点だった?」
優「俺は96点だったよ。」
優華「すごい!クラストップだね!」
と、小野さんはまるで自分のことのように喜んでいる。それも周りに花が見える感じでニコニコで。
優(調子狂うなぁ。)
と、思っているとそうだ!と小野さんが何か閃いたように言った。
優華「私たちって、まだ連絡先交換してないのね?」
優「そうだね。」
意外ではないとは思うが、恐らくよく話すであろう小野さんと今の今まで連絡先を知らなかったのだ。
優華「二宮君が良かったらなんだけど、連絡先交換しない?いろいろな話もしてみたいし!ダメかな?」
優「良いよ。交換しようか。いつでも連絡できるわけじゃないけど。」
本当のところは関わりたくないというのが正確だが、それを言うわけにはいかないので、こういう言い方をした。
優華「ありがとう!じゃあ、交換しよ!」
優「あとでちゃんと教えるから、とりあえず今はスマホしまって。」
一応、ざわざわしているとはいえ、授業中である。あとで必ず教えると約束して小野さんを落ち着かせた。
優華「交換してくれてありがとね!」
優「約束したからね。」
果たして何にこの連絡が使われるか分からないが、小野さんは喜んでいるみたいだし、いいか。ピロンと音が鳴ったので確認してみると通知が来ていた。
ゆうか:よろしくね!
小野さんからだ。俺は
優:よろしくね。
そう返信した。
読んでいただきありがとうございました。またしばらく、書き溜め及び修正をするのでかなり期間が空きます。まだまだ未熟ですがよろしくお願いします。