これからは出来る限り早く投稿できるように尽力いたしますので読者の皆様が楽しんで頂ければ幸いです。
昨日、エイナさんを引き込む事に成功した僕はダンジョンに潜る為に身体の調子を確認していた。
「よし、昨日一日休んだから体が軽いな。」
そう言いながら腕を回していると神様がこう言って来る。
「ベル君、君は病み上がりなんだからくれぐれも無茶だけはしないでくれよ。」
そう言って釘を刺してくる神様に僕はこう言った。
「神様、いつ何が起きるか分からない冒険者にそう言われて返答に困っちゃいますよ。」
「何を言っているんだい、ベル君!僕は君の主神だよ、
そう胸を張って言って来る神様に僕はこう言った。
「分かりました、出来る限りは善処しますね。」
「出来る限りじゃなくて絶対だよ!!」
「分かりました、神様。でも、少しだけ待ってください。」
「どうかしたのかい、ベル君?」
疑問符を浮かべながらそう聞いて来る神様に対して僕はこう言った。
「実は、昨日邪龍の一体から自分の【ステイタス】を使えと言われまして・・・。」
それを聞いた神様の顔は真剣みを帯びてこう言って来る。
「・・・邪龍からそう言って来たのかい?」
「はい。」
僕がそう返すと、神様はこう言って来る。
「分かった、それなら早速【ステイタス】更新をしようじゃないか。」
「はい!!」
神様の言葉に僕はそう言いながら上着を脱いでベッドにうつ伏せに寝る。
「それじゃあ、行くぜベル君。」
「はい、神様。」
そうして、僕は神様に【ステイタス】の更新をして貰ってクロウ・クルワッハからアジ・ダハーカの【ステイタス】にへと書き換えた。
「終わったぜ、ベル君。これが今の君の【ステイタス】だ。」
そうして神様に書き写してもらった羊皮紙にはこう書かれていた。
ベル・クラネル
level1
力SSS9995 耐久SSS9963 器用SSS9987 敏捷9989 魔力SSS9999
【
・身体の中にいる八体の邪龍の肉体と力と特性を使役する。
・使役した邪龍の【ステイタス】(level以外)が自動的に書き写される。
【
・力、耐久、器用、敏捷のアビリティ超高補正
・使役している邪龍の肉体と同じになる。
【
・全アビリティ常時超高補正
・
・
【
・
・瀕死時における力のアビリティ超高補正
・耐久、器用のアビリティ低下
【
・
・
・
これがアジ・ダハーカの【ステイタス】か・・・。
この【ステイタス】を見て神様がこう言って来る。
「どうやら今回の邪龍って言うのは魔法戦が得意みたいだね。」
「そうみたいですね。でも、魔法なんて【ステイタス】に記載されていませんよ。」
それを聞いた僕も神様に同意するも、アジ・ダハーカの魔法が記載されていない事に気づいた。
「あぁ、それは僕も疑問に思っている所さ。魔法を得意とする邪龍の魔法が何故出てこないのかね。」
「何か特別な条件でもあるってことでしょうか?」
「それは邪龍自身に聞いてみるしかないと思うよ。」
「分かりました、それじゃあ聞いてきますね。」
僕はベッドの上に座り込み、目を閉じて意識を内側に集中させる。
すると、意外にもすぐに精神世界に入る事が出来てアジ・ダハーカの前にやって来た。
『ん?おい、ベルお前いつになったらダンジョンってのに行くんだよ?こっちは待ちくたびれてんだぞ!!』
そう文句を言って来るアジ・ダハーカに僕は問いかける。
「ねぇ、さっき【ステイタス】を更新したんだけどお前の魔法が書かれてなかったんだけど?」
「ハァ?そんなの俺が知るかってんだ!!」
「あっそ、じゃあいいや。」
アジ・ダハーカの言葉を聞いて僕は精神世界から出ていった。
現実世界に戻ってくると、神様が僕の顔を覗き込んでいた。
「ベル君、どうだったんだい?」
「ダメですね、あっちも知らないみたいでした。」
「そうか、まぁダンジョンに行ってみて確認するしかないのかもしれないね。」
「そうですね。」
そう話しながら僕はダンジョンに行くための武装を整えていき、こう言った。
「それじゃあ、神様行ってきますね。」
「いってらっしゃい、ベル君!!」
こうして、僕はダンジョンにへと向かった。
「グォオオオオオオオオオ!!」
上層は今まで通り拳と蹴りでモンスターを倒し、魔石とドロップアイテムを回収していきながら攻略していく。
僕は遂にやって来た、ダンジョンの中層に。
初めて挑む中層に僕は一度深呼吸をして息を整え、そして中層への第一歩を踏み出した。
中層は上層よりも光が弱く視界が狭まっている。
だからこそ、もっと意識を周囲に向けなければならない。
一瞬でも隙を見せれば殺られる、そう思っていなければならない。
一定の広さがある大広間に出ると、ようやくモンスター達が姿を現した。
それはアルミラージという角を生やして石斧を持った兎のモンスターの大群が迫ってきた。
すると、頭の中からアジ・ダハーカが話しかけてくる。
『おい、ベル。丁度良い的が大量にやって来たぞ。魔法を使え。』
そう言って来るアジ・ダハーカに僕はこう言った。
「いやだから、【ステイタス】になかったのにどうやって魔法を使うんだよ!!」
俺の言葉に対してアジ・ダハーカはこう言って来る。
『チッ、しょうがねぇな。今回は俺が手ぇ貸してやるから感覚で覚えろ。』
そう言った後、僕の身体の奥底から何かが沸き上がってくる感覚に襲われた。
なんだこれ、もしかしてこれが魔力ってやつなのか?
疑問に思っている間もアルミラージの大群は迫って来ている。
僕は大群の目の前に立ち、手を向けてたった一言こう言った。
「【ヘル・フレア】」
その瞬間、僕の手から黒炎が噴き出しアルミラージの大群を飲み込み、魔石にへと変えたのだった。
「なに、この威力・・・。」
『なにを驚いてやがんだ、あんな程度じゃまだまだ俺に遠く及ばねぇよ。』
「えっ?」
アジ・ダハーカの言葉に僕は驚きを隠せなかった。
今の威力でアジ・ダハーカの魔法の威力に遠く及ばないってどれだけの威力なんだよ、思った。
『よし、この調子でもっと下に行くぞ!!』
「あぁ。でも、まずは魔石を集めないとな。」
『チッ、メンドクセェな。』
そうやって話しながら僕が歩きだそうとした瞬間、急な脱力感に襲われた。
「・・・な、何だ…これ!?」
いきなりの事に戸惑ってしまう僕にアジ・ダハーカがこう言って来る。
『こいつは魔力を使いすぎた時に出る症状だな。おいおい、あの程度の魔法一発撃ったくらいでヘバッてんじゃねぇよ。』
「うるせぇな、分かってるよ。」
僕はアジ・ダハーカにそう言いながらなんとか身体を動かし、魔石を全て回収する事が出来た。
「今日はもう終わりにしておくか。」
『何でだよ、俺はまだ暴れたりねぇぞ!!』
「じゃあ、今の状態で戦えると思ってるのかよ。」
アジ・ダハーカの言葉に俺はそう言うと、こう言い返してきた。
『当然だ、お前の力の源は
アジ・ダハーカの言葉の後、身体が急に軽くなった。
「!? 体が軽くなった・・・?」
『そりゃそうだ、俺の魔力をお前の魔力にしてやったんだからな。』
「なっ、そんな事が出来るのか!?」
アジ・ダハーカの言葉に僕は驚きながら問いかける。
『当然というよりもこいつは俺達に適合したお前だからこそ出来る芸当だ。』
邪龍に適合した僕だけが出来る芸当・・・。
「まぁ、この話は
『そういうこった、サッサと行くぞ。』
「あぁ、分かってるよ。」
こうして、僕はアジ・ダハーカの魔力を受け取ってダンジョン探索を再開するのだった。
アジ・ダハーカに回復してもらった僕は十三階層を最低限の抜けて十四・十五・十六階層も制覇し、やって来たのは十七階層。
最初の階層主が出現する階層であり、五階層で出会ったミノタウロスがいる本来の階層。
僕は攻略をするために先へと進んでいくと、一面真っ白で綺麗に整えられた壁が広がっていた。
『何だよ、この小奇麗な場所はよぉ。ダンジョンにはこんな場所があるのかよ。』
そう言って来るアジ・ダハーカに僕はこう答えた。
「ここは【嘆きの大壁】って言う場所で、階層主のゴライアスって言うモンスターが現れる場所だ。」
『ほう、それならかなり愉しめるんじゃないのか。』
「どうだろうな、お前の魔法は埒外だからな。」
そうやって話していると、大壁に罅が入った。
その瞬間、僕は臨戦態勢に入り拳を構えると壁が崩れ、ゴライアスが出てくる。
「グォオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
僕を見つけて雄叫びを拳を振り下ろしてくるゴライアス。
それを僕は躱す事はせずに魔法で対抗することにした。
「【カタストロフィ・レイ】」
僕の左掌から夜の様に黒い閃光が放たれ、ゴライアスの拳に直撃してそのまま本体を丸ごと飲み込んでしまった。
だが、ゴライアスでは大した壁にはならずダンジョンに直撃し、揺れた。
「これは・・・やり過ぎたな。」
『そうか?俺からしたら小石を蹴っ飛ばした程度だけどな。』
「そうか。」
ダンジョンの壁に大穴が開いているという目の前の惨状を見ながら呟くと、アジ・ダハーカがそう言って来る。
僕は一言返すのが精一杯だった。
あの魔法を使った結果、ゴライアスと魔石は消滅したがドロップアイテムは無事で「ゴライアスの歯牙」が手に入った。
「よし、今回はこれくらいで十分かな。」
今日の成果に満足しながら僕はドロップアイテムを担いで地上にへと戻っていくのだった。
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