どう書こうかで詰んでいたのと執筆意欲がなかなか湧かず今のようになってしまいました。(´・ω・`)
次はなるべく早く出せたらなと思うので気長にお待ちください。
桜「…………」
アリス「どうかしたの?」
桜「いえ…さっき何か聞こえませんでしたか?」
アリス「何かすごい音がしたわね」
桜「月島先輩…大丈夫でしょうか…」
アリア「桜!」
不意に声が聞こえて2人は振り向くと、アリアやキンジ、志乃に麒麟、麗、他にもレキや怜二に武藤などたくさんの武偵が駆けつけてきた。
桜「神崎先輩!間宮先輩が……」
アリア「っ!……よくやったわ、あかり…」
キンジ「剣護が先に向かったはずだが…どこだ?」
アリス「もしかしてあの男の子かしら?それならこの先で戦ってるわ」
白雪「あなたは…?」
桜「アリスさんです。私たちと同じように捕まっていました」
志乃「あかりちゃん……」
麒麟「お姉様……」
ライカ「大丈夫だ…平気、平気だから」
麗「それにしても何であかり達を……」
その時、ガガガァァァンッ‼︎と大きな音が響いた。
武藤「何の音だ⁉︎」
キンジ「武藤!この人たちを頼んだ!」
桜「気をつけてください!相手はかなり手練れです!」
怜二「りょーかい!」
4人を武藤に任せ、アリア達は音の聞こえた方へと走っていった。
アリア「剣護ッ!」
キンジ「大丈夫か!」
剣護「あ……?よぉ、皆」
キンジたちが駆けつけた時に見た剣護の姿はあちこちに切り傷を付けて、羽織と制服も少しボロボロになっていた。
剣護「こいつめっちゃ強いタスケテ…タスケテ…」
アリア「その割には余裕そうじゃない」
剣護「いやマジで強いんだって。
キンジ「うわめんどくさ……」
結月(今のうちに……)
相手が騒いでる間に結月は呼吸を整える。彼女も剣護と同じくダメージがあるはずだが痛みを気にしていないかのように集中している。
志乃「皆さん!あいつ…何かする気です!」
志乃が叫び全員が視線を移した先には黒いもやのコートのようなものを纏っている結月の姿があった。
結月「影纏・
剣護「全身にも纏えるのか……」
アリア「……フッ!」
アリアが試しにガバメントを発砲し、結月は避けずに銃弾を受けるが平然と立っていた。
アリア「なるほどね……」
キンジ「銃だと効果薄いのか……」
結月「手札を隠し通すほどの余裕もないもので」
結月は再び影を纏わせた刀を剣護達の方に向ける。
結月「影心流……鴉刃・二連!」
結月はあかりにも放った影による黒い斬撃を2連撃で放ってくる。
剣・怜『フッ!』
飛んでくる斬撃を剣護と怜二は難なく弾き飛ばす。
怜二「なるほどね。纏わせた影を斬撃として飛ばせるのもできるんだ」
剣護「そして、飛ばした後は影纏は解除される」
アリア「そしてそれを使う分、体力と精神力を消耗すると」
結月「っ………!」
アリアの言った通り消耗が大きいのか結月は肩で息をしている様子だった。
アリア「大人しくしなさい。あんたらもよ!」
黒服「く、クソゥ…こんな所で…」
長宗「そうはいかないな」
項垂れる黒服達の前にボスの長宗が立つ。その後ろではRPGを持った黒服達が7.8人ほどいた。
長宗「RPG用意!」
黒服達「ハッ!」
全員『!!』
桜「ま、マズイですよ!あの数のRPGは!」
アリス「流石にアレは無理だわ…」
キンジ「……これは詰みか?」
剣護「かもなぁ……今の状態で捌くの厳しすぎる」
長宗「悪いね。我々も必死ということなのだよ……撃て‼︎」
宗牙の指示で一斉に大量のTBG-7V弾頭が剣護達の方に向けて放たれる。剣護、アリア、怜二、志乃はそれぞれ刀を構えるが、例え弾を斬ったとしても爆風で周りを巻き込んでしまうので正直防ぐ術がない。
そんなピンチに何かが起きるのはやはり何か運らしきものを持っているということなのだろうか。
『夢符「二重結界」』
『魔符「スターダストレヴァリエ」』
『人符「現世斬」』
三つの声が聞こえた時、四角い二重の結界、様々な色の星型弾、いくつもの斬撃が飛んできてTBG弾頭を全て撃ち落とした。
そして剣護達の前に赤い巫女服着た少女、黒い三角帽子を被った魔法使いのような金髪の少女、二振りの刀を背負った白いボブカットの少女の3人が降り立ってきた。
長宗「なに……⁉︎」
アリア「た、弾を全部……」
キンジ「てか…誰だ?」
剣護「ウェッ⁉︎あの緑の子の隣なんか浮いてるし⁉︎」
???「全く…やっと見つけたと思ったら…何よこの状況」
???「まあ何にせよ間に合ってよかったぜ。大丈夫か?アリス」
???「遅くなってすみません。かなり広いもんですから時間がかかってしまいました」
アリス「……れ、霊夢!魔理沙!妖夢!」
桜「お、お知り合いですか?」
黒服「く、クソゥ…こんなガキどもなんかに‼︎」
黒服「野郎!ぶっ殺してやる‼︎」
魔理沙「あぶな!」
RPGを再装填していた黒服2人がすかさず撃ち、偶然その弾道にいた魔理沙は思わず避けた。
その後ろにキンジと剣護の2人が立っていることを忘れて。
霊夢「ちょっと⁉︎なに避けてんのよ⁉︎」
魔理沙「あ…………」
迫り来る2発のTBG弾頭に対しキンジはファイティングポーズを取り、剣護は八相の構えを取った。
キンジ「レイザーキック!!!」
キンジは体を捻りその反動の勢いを乗せた鋭い回し蹴りでTBG弾頭を蹴り飛ばした。蹴り飛ばされたTBG弾頭はそのまま海の中へ突っ込んでいき、水中で爆発した。
剣護「月島流…富嶽割り!!!」
剣護は八相の構えから刀の柄をかち上げ弾頭の先端に当てて真上に打ち上げた。打ち上げられた弾頭は遥か空の彼方に飛んでいき爆発した。
妖夢「う、嘘……」
怜二「ロケランの弾を蹴り飛ばしたり、かち上げたりするっておま…」
キンジ「お返しだ!いけ剣護!」
剣護「常世針!」
剣護は髪を針状に変化させ黒服達目掛けて無数の針を飛ばしRPGを次々と撃ち抜いていく。
黒服「な……⁉︎RPGが全て破壊されたッ!」
長宗「ほう…やはり手強いな」
黒服「ぼ、ボス!このままでは…!」
長宗「あぁ、私も出よう。なかなか楽しめそうじゃないか」
そう言って長宗は二丁のモーゼルを懐から引き抜いた。
キンジ「モーゼルC96か…」
魔理沙「もーぜる…?なんだそりゃ?」
剣護「説明は後さね」
霊夢「そうね。まずは…」
アリア「あいつらを片付けるわよ!」
妖夢「了解です!」
長宗「フッ……来るか」
結月「……参ります」
幹部「ボス、我々も」
アリア「全員逮捕よ!」
剣護「いくぞォ‼︎」
全員「応ッ‼︎」
剣護の号令でキンジ達は一斉に駆け出し、それと同時に長宗達も駆け出す。
黒服達「ウラァァァ!」
霊夢「拡散アミュレット!」
魔理沙「喰らえー!」
アリア「風穴ぁ!」
ライフルやサブマシンガンを乱射する黒服達に対して霊夢は札を魔理沙は星型弾をアリアはガバメントを放ち牽制する。
黒服達「くたばれぇ‼︎」
妖夢「せいっ!」
志乃「ふっ!」
怜二「はっ!」
妖夢、志乃、怜二は刀を振るい次々と敵をなぎ倒していく。
結月「決着です!」
剣護「やっぱお前だよなぁ!俺の相手はよぉ!」
キンジ「なら俺はアンタとだな」
長宗「フッ……そのようだな」
剣護は結月と斬り結び、キンジは長宗と相対する。二丁のモーゼルによる銃撃を避けていきキンジは蹴りを喰らわせていく。
長宗「ふっ!」
キンジ「ォウラァ‼︎」
長宗「っ……!」
キンジ「はっ!」
長宗「ぐっ…⁉︎」
キンジ「ぜあ!」
キンジは左手のモーゼルを掌底ではたき落とし、その勢いで向けられた右手のモーゼルを後ろ回し蹴りで蹴り飛ばす。
長宗「しまっ……⁉︎」
キンジ「スマッシュ……!」
後ろ回し蹴りの勢いのままキンジは長宗の腹に左手での掌底を叩き込み、左腕を引きながら引き絞った右ストレートを叩き込んだ。
キンジ「ハンマー!!!!!」
宗牙「ごはぁ⁉︎」
顔面に右ストレートをもろに受けて殴り飛ばされ長宗はコンテナに激突した。
結月「あああああ!」
剣護「おおおおお!」
一方で剣護は結月と激しい剣戟を繰り広げていた。
結月「シィ!」
剣護「ぜあ!」
お互いの斬撃がぶつかり合い火花を上げる。さらに弾かれた斬撃が周りのコンテナや倉庫の壁に傷をつけていく。
結月「影心流、上弦ノ太刀!」
剣護「!」
振り下ろされた刀を剣護はもう一本の刀を抜き、二刀で挟むように受け止める。そしてそのまま刀を振り抜いて結月の刀をへし折った。
結月「嘘ッ……⁉︎」
剣護「月島流、富嶽
結月「っ……!」
剣護「いくぜ決め技!一番勝負‼︎」
結月(まずい……防げない……!)
剣護「月島流……奥義!!!!」
剣護は神経を研ぎ澄ませ2本の刀を構える。
「富嶽二天無双!!!!!」
超高速で2つの刃から一気に繰り出される無数の斬撃が結月の全身に瞬く間に叩き込まれる。
剣護「せえりゃあああああ!!!!!」
結月「っ…あああああ‼︎」
最後の交差斬りで結月は吹き飛ばされ廃工場の奥へと消えていった。
霊夢「これで…終わり!」
アリア「全員…確保よ‼︎」
ちょうどアリア達も黒服達を蹴散らし確保。こうして大勢を巻き込んだ誘拐事件は武偵達と幻想郷の人々の活躍により幕を閉じた。
志乃「月島先輩、お願いがあります」
剣護「ん?」
その後長宗率いる組織は壊滅、ボスを含め全ての者は見事逮捕されて駆けつけた武偵達に連れていかれた。しかし、結月だけは吹っ飛ばされた後の姿が確認されなかった。
アリア「ありがとうね。あなた達のおかげで解決できたわ」
霊夢「良いのよ。こちらもアリスを連れ戻すのが目的だったし」
魔理沙「アリスも無事だったしな。全員捕まったのか?」
キンジ「いや1人逃した。まあこっちの被害が大きいから深追いできないがな」
怜二「それは触れたらアカン」
アリス「あの子達に感謝しなきゃね…ところで剣護…だったかしら?彼はどこに?」
白雪「さっきまでそこに居たはず…」
レキ「それなら1年の人とあちらの方に…」
妖夢「ん?なんか2人とも刀を構えてるよ⁉︎」
全員「は?」
慌てる妖夢を見て全員レキの指した方を見ると、志乃と剣護がお互い抜刀術の構えを取り鋭い眼光で睨み合っていた。
桜「た、大変です!早く止めないと!」
アリア「待ちなさい」
妖夢「ど、どうしてですか⁉︎止めなかったらこのままだと2人とも…」
霊夢「この決闘に水を差すことになっても?」
桜・妖夢『え?』
霊夢「あの2人は何らかの思いがあって睨み合ってる…違うかしら?」
キンジ「鋭いなアンタ…」
霊夢「博麗の巫女の勘よ。それでも止める気?2人とも」
桜「いえ………」
妖夢「それなら…止められませんね。剣士として…この決闘を見届けます」
一同が緊張して見守る中、その
剣護・志乃『!!』
赤い水滴が地に落ちる瞬間、2人の剣士は同時に視界から消えた。そのすぐ後にお互いがお互いの位置に刀を振り抜いた状態で立っていた。
志乃「巌流……飛燕返し」
剣護「月島流……富嶽威合斬り」
アリア「え……ちょ、何今の……」
魔理沙「ま、全く見えなかったぞ…」
妖夢「抜刀術の打ち合い…すごい…」
剣護「………」
志乃「………っ!」
少し間があり、ピシピシと音を立て志乃のサーベルが砕け散っていった。
志乃「あ………」
剣護「……俺の…勝ちだな」
静かに…それでも剣護は力強く言うとカチンと音を立て納刀した。