オタク剣士が武偵校で剣技を舞う!   作:ALEX改

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ネタ多すぎてもうこれわかんねえな・・・まあいい、私にとってはつい昨日のことDA☆


第30話 覚醒!魔女と緋巫女と常世の神子!

 

 

 

剣護「うぅおらぁぁああああ!!」

 

 

 

ボゴオォォォォオォォォオン!!

 

 

 

大きな轟音と共に勢いよく扉が吹っ飛び、ガシャンガシャンと周りのコンピューターを倒していく。

 

ジャンヌ「ワアァァァ!?」

アリア「ひうっ!?」

 

ジャンヌは思い切りビビって白雪がいる方向へと後退り、アリアは小さく悲鳴を上げる。

 

剣護「ハー……ハー……やっと……着いた」

 

4人の視線の先にはいつもの武偵高の制服を着た剣護が汗だくで立っていた。

 

キンジ「待ってたよ。相棒(剣護)

アリア「……そっか。剣護は元SSRだったものね」

白雪「ごめんね。剣ちゃんにも迷惑かけちゃって……」

剣護「せめて誰か1人くらい起こしに来てくれても良かったじゃねえか!てかゴールデンウィーク中に起こしてくれよ!!」

3人「………………」

剣護「目を逸らすなコラァ!」

 

怒り心頭の剣護に3人は顔を合わせて頷くとキンジから順に言った。

 

キンジ「剣護。全ては魔剣の仕業なんだ」

アリア「そ、そうよ!これも全て魔剣ってやつの仕業なのよ!」

白雪「え、えっと。ジャンヌはとんでもないものを盗んで行きました。剣ちゃんのゴールデンウィークです!」

剣護「よろしいならば戦争(クリーク)だ」

ジャンヌ「ちょっと待てえぇぇぇぇ!?」

 

3人は罪を全部ジャンヌに擦りつけ、そのことに擦りつけられたジャンヌは思い切りツッコんだ。

 

ジャンヌ「ちょっと待て!?神崎かなえの冤罪は私だが、月島の方は知らんぞ!?」

剣護「そんなの関係ねえ。俺ぁただ…………殺すのみよ」

ジャンヌ「お前、武偵か!?」

キンジ「殺人鬼みたいだろ?武偵なんだぜこれで」

ジャンヌ「嘘だッ!!」

剣護「面白いやつだな。気に入った。殺すのは最後にしてやる」

アリア「ってなわけでジャンヌ!逮捕よ!」

ジャンヌ「どういうわけだ!?」

アリア「ツッコんでたらキリがないってことよ!」

ジャンヌ「アッハイ」

 

ジャンヌとキンジ達はお互い仕切り直すように離れる。白雪はアリアとキンジを守るように前に立ち、その隣に剣護が陣取る。

 

白雪「ジャンヌ。もう……やめよう。私は誰も傷つけたくないの。たとえそれが、あなたであっても」

ジャンヌ「笑わせるな。原石に過ぎぬお前が、イ・ウーで研磨された私を傷つけることはできん」

剣護「俺に傷つけられた癖によく言うわ」

ジャンヌ「うるさい!」

白雪「私はG(グレード)17の超能力者なんだよ」

ジャンヌ「…………ブラフだ。G17など、この世に数人しかいない」

白雪「あなたも感じるハズだよ。星伽には禁じられてるけど……この封じ布を、解いた時に」

ジャンヌ「……仮に、事実であったとしてもだ。お前は星伽を裏切らない。それがどういうことを意味するか、分かっているならな」

剣護「バーカ。お前に白雪の何が分かる?」

ジャンヌ「…………どういうことだ?」

 

バカにするような剣護の一言にジャンヌは眉を寄せる。

 

剣護「星伽を裏切れない。それは今までの白雪だ。今の白雪は……キンジが絡めばたとえ星伽に縛られようが、法に触れようがお構い無しに突っ切るぜ?」

ジャンヌ「………………」

 

不思議なセリフにジャンヌは黙る。自身の計画に誤算が生じているのだ。以前とは違う白雪によって。

 

剣護「断言するぜ、ジャンヌ。お前は白雪に……いや、俺たちには絶対勝てない」

ジャンヌ「……面白い。やってみろ。直接対決の可能性も想定済みだ。Gの高い超偵はその分、精神力を早く失う。持ち堪えれば私の勝ちだ」

剣護「いーや。こちらの人数的にも能力的にもお前の負けだ」

ジャンヌ「何故そんなことが言える?確証もないのに」

剣護「俺のあの力……あの程度だと思うなよ?」

ジャンヌ「っ……!?」

 

あの力とは最初に剣護がジャンヌと交戦した時の白い髪のようなもののことである。ジャンヌはだんだんと青ざめるのを見て、アリアとキンジは頭の上に?マークを浮かべ、白雪はジト目で剣護を見る。

 

白雪「剣ちゃん……?あの力って何かなぁ?」

剣護「ヘアッ!?」

白雪「剣ちゃんまさか……本当に何か宿してるの……?嘘ついたの?」

剣護「ヒイィィィィ!?見せる!見せるから待って!」

白雪「今、答えて」

剣護「え、いや、あの…………」

白雪「答えなさい」

剣護「………ボソボソ」

白雪「……え、嘘でしょ!?」

剣護「おのれジャンヌゥ!許ざんッ!」

ジャンヌ「今のはお前が墓穴掘っただけだろう!?」

白雪「……このことについては後でじっくりお話しようか」

 

そう言うと白雪はキンジの方に背を向けたまま、声をかける。

 

白雪「キンちゃん、ここからは……私を、見ないで」

キンジ「白雪……?」

白雪「これから私、星伽に禁じられてる技を使う。でも、それを見たらきっとキンちゃんは私のこと……怖くなる。ありえないって思う。キライに……なっちゃう」

キンジ「……白雪、安心しろ。ありえない事は1つしかない。俺がお前のことをキライになる?それだけは、ありえない」

白雪「すぐ、戻ってくるからね」

 

白雪は白いリボンを解くと刀を構え直し、ジャンヌに向き直る。

 

白雪「ジャンヌ。もう、あなたを逃がすことはできなくなった」

ジャンヌ「?」

白雪「星伽の巫女がその身に秘める、禁制鬼道を見るからだよ。私たちも、あなたたちと同じように始祖の力と名をずっと継いできた。アリアは150年。あなたは600年。そして私たちは……およそ2000年もの、永い時を……」

 

白雪が手に力を込めると刀の刀身に焔が灯る。焔を見てジャンヌは少し後退るが、ただ一人ジーッと白雪の焔を見ていた。

 

剣護「………………」

白雪「……け、剣ちゃん?」

 

そう、剣護である。剣護は白雪の焔を見てフゥッと息をつくと白雪の少し前に立つ。

 

剣護「なーにが怖くなるだ。キライになるだ。なんも変わらねえじゃん」

白雪「……け、剣ちゃんは怖くないの……?」

剣護「お前さんのセリフそっくり返すぜ。今から見せる俺の姿(・・・・・・・・・)を見れば怖くなるぞ?」

キンジ「いやまさかそんな……お前も白雪みたいなことになるのか?」

剣護「白雪より結構変わるぞ」

金・アリ・ジャン「……え?」

 

え?嘘だろ?とでも言いたげな顔をする3人に剣護は自身の髪飾りのしめ縄をトントンと指でつつく。

 

剣護「なら、何のために俺がしめ縄の髪飾りをしてるか分かる?」

アリア「えっと……確か魔除けじゃなかったかしら?」

剣護「まあ、そう答えたな。でもそれは表向きのこと」

キンジ「じゃあ……その髪飾りは白雪のリボンと同じ役目を……?」

剣護「ご名答」

 

キンジの答えに剣護はニッと笑って答える。白雪はジト目気味に剣護を睨んでいる。

 

白雪「……制御できるの?」

剣護「やってやるよ」

ジャンヌ「フンッ。たとえ変わったとしても使いこなせなければ意味がないだろう?」

剣護「ま、そうだな。ところでキンジ。去年の俺が入っていたところは?」

キンジ「ん?SSRだろ?…………あっ」

ジャンヌ「確かにそもそもなんで貴様は超能力者でもないのにSSRに…………ん?」

アリア「わかったわ!剣護は今使おうとしている力について調べるためにSSRに入った。ということね!」

剣護「イグザクトリー!その通りでございます」

ジャンヌ「ってことは……」

剣護「使いこなせるってこった。完全じゃないけど…よーく目に焼き付けときなジャンヌ・ダルク!」

 

そう叫ぶと剣護はしめ縄を掴み勢いよく外す。バサっと足元まで伸びている長い髪が広がっていく。それからすぐに異変は起きた。

 

 

なんと剣護の髪がだんだんと白くなっていっていき、髪の大部分が完全に白くなり、残っている黒髪は何やら紋様のように揺らめいており、前髪は逆立ちまるで獣耳のような形になっている。

 

 

 

 

 

剣護「……常世の神子、覚醒!!」

 

 

 

 

 

これが剣護が月島家の一族の中で唯一受け継がれた力【常世の神子】である。

 

 

剣護「どうよ?」

キンジ「すっげ……」

アリア「猫みたい…」

白雪「……なっちゃったかぁ…暴走は大丈夫そうだけど……」

 

剣護の姿に呆気に取られつつもジャンヌは憎らしげに言う。

 

ジャンヌ「ふ、フンッ。姿が変わったところでこの聖剣デュランダルに敵うものはない」

剣護「今回はちゃんと刀持ってきたから対等にやれるぜ」

ジャンヌ「舐められたものだな……そんなもの簡単にへし折ってくれる」

剣護「できるもんならな。行くぞ!白雪!」

白雪「う、うん!」

 

カッ!と床を蹴り白雪はジャンヌに接近し、刀を振るう。ジャンヌは背中の大剣を抜き受け止める。二本の剣は鎬を削り、いなされた白雪の刀がコンピューターを切断する。

この隙にジャンヌは距離を取った。

 

ジャンヌ「炎……!」

 

その表情には僅かな怯えの色と冷や汗が滲んでいた。ジャンヌは炎を怖れている。ヒステリアモードのキンジにはすぐに分かった。

 

白雪「いまのは星伽候天流の初弾、緋炫毘(ヒノカガビ)。次は、緋火虞鎚(ヒノカグツチ)……その剣を斬ります」

 

白雪は燃えさかる刀を掲げる。

 

白雪「それでおしまい。このイロカネアヤメに、斬れないものはないもの」

ジャンヌ「それはこっちのセリフだ。聖剣デュランダルに、斬れぬものはない」

 

ジャンヌも幅広の剣を胸の前に掲げる。古めかしい、しかし、手入れの行き届いた壮麗な洋風の大剣を。

 

ジャンヌ「だがその前に月島……」

 

ジャンヌは白雪にではなく剣護に狙いを定め、構える。

 

ジャンヌ「貴様にやられた分を返してからだ!」

白雪「!?剣ちゃん!」

 

ジャンヌは勢いよく突進し、白雪の脇を通り抜け、剣護の方へと突っ込んでいく。しかし、剣護は落ち着いた様子で腰に差し直した刀を居合気味に振るう。

 

剣護「しっ!」

ジャンヌ「っ!」

 

素早く振るわれた刀と大剣がぶつかり合い、刀が大剣を弾き飛ばす。

 

ジャンヌ「ぐっ!」

剣護「今度こそ逮捕だ……行くぞジャンヌゥゥゥ!」

ジャンヌ「上等だあぁぁぁぁ!!」

 

コンピューターに囲まれた部屋の中、神子と魔女は激突する。

 

 

 

 


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