オタク剣士が武偵校で剣技を舞う!   作:ALEX改

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ドーモ、ALEX改です。今回から新たに緋弾のアリアを書いていきますのでよろしくお願いします!


第一章 武偵殺し
第1話 新学期の災難


「んー……新学期からいい天気だなぁ」

 

てくてくと学校までの道を歩いているのは月島剣護。元超能力捜査研究科(SSR)で今日から強襲科(アサルト)に入る武偵である。

 

剣護「今日から強襲科かー……キンジがやかましいとこだって言ってたけどどんなのだろ……」

 

キンジとは剣護と同じ寮のルームメイトでフルネームは遠山キンジ。とある体質を持った元Sランクの武偵である。

 

剣護「にしても遠いなー……建物の上飛ぶか?」

 

そんなことを言いながら歩いている時だった。

 

キンジ「嘘だろぉぉぉぉぉ!!」

剣護「んあ?」

 

剣護と同じくらいの男子が自転車で爆走してきたのは。

 

剣護「おーいキンジー!どったのー?」

キンジ「チャリに爆弾仕掛けられてんだよ!」

剣護「乗り捨てれば良いじゃーん!」

キンジ「後ろを見ろぉぉぉ!」

剣護「んー?」

 

剣護がキンジのさらに後ろに視線を移すと銃座を載せたセグウェイが大量に迫っていた。

それを見た剣護は当然…………逃げた。

 

剣護「ザッケンナコラァァァ!!」

 

ヤクザスラングをブチまけながら突っ走る。

 

剣護「なんでや!なんでそんなことになってるんや!」

キンジ「知らねえよ!武偵殺しの仕業だろ!」

剣護「武偵殺し?知らない子ですね」

キンジ「とにかくお前銃持ってないのかよ!」

剣護「すまん、メンテに出してる」

キンジ「他には?!」

剣護「鍛錬用の刀しかねえな。スリケンも数が少ないから持ってきてない」

キンジ「何か使えそうなのは!?」

剣護「ちょっとのお金と明日のパンツ……」

キンジ「なんでそんなもん持ってんの!?」

剣護「やかましい!とっととチャリをこげ!」

キンジ「くっそ!死ぬのかよここで……ん?」

 

第2グラウンドに入ったとこでキンジは近くの女子寮の屋上に1人の女の子を見つけた。

その女子は飛び降りたかと思えばパラグライダーで降下し、さらに銀と黒のガバメントを抜き構えた。

 

???「ほらそこのバカ!さっさと頭下げなさい!」

 

バリバリと二丁の銃を撃ち背後のセグウェイを破壊する。

 

キンジ「ちょっ来るな!この自転車には爆弾が」

剣護「しょーがねえ……キンジ、飛べ」

キンジ「え?おまっ何言って……うげ!」

???「武偵憲章1条『仲間を信じ、仲間を助けよ』あるでしょ!いくわよ!」

 

女の子はパラグライダーで剣護たちの方へ逆さ吊りの状態で突っ込み、いつの間にか背後に回った剣護は自転車とほぼ同じスピードで走る。

 

キンジ「お前何する気!?」

剣護「そらそら全力でこげ!」

キンジ「ちっくしょー!」

 

キンジと女の子の距離がどんどん縮まりそしてお互い抱き合う形でキンジは空へさらわれる。

 

剣護「せぇ…の…!オォラッシャア!」

 

キンジが空へさらわれると同時に剣護は自転車の真後ろを思い切り蹴り飛ばし反動で後ろに飛び、蹴飛ばされた自転車は木っ端微塵に爆発した。

 

剣護「ふぃー……マジモンの爆弾かよ、何個か欲しーなおい」

 

そう呟いて2人が突っ込んだであろう体育倉庫に目をやるとセグウェイに囲まれていた。

 

剣護「……あれまぁ……跳び箱に隠れてんのか?」

 

 

 

一方でキンジは7台のセグウェイに囲まれる中、女の子に胸を押しつけられていた。

 

キンジ(ああ……これはダメだ……)

 

実際ないように見えてちゃんとある。そんなふくらみはキンジの中の禁忌を破ったのである。

 

ヒステリアモード。

 

遠山家の者が代々受け継いできたもので何が何でも女の子を守りたくなってしまう特殊な体質でキンジはそれになってしまったのである。

 

そのヒステリアモードになった時、弾切れの音が響く。

 

キンジ「やったか」

アリア「射程外に追い払っただけよ。並木の向こうに隠れてるけど」

キンジ「強い子だ。それだけでも上出来だよ」

アリア「……は?」

 

キンジはアリアをお姫様抱っこすると跳び箱から飛び出し倉庫の端に行くとアリアをマットの上に座らせた。

 

キンジ「姫はそのお席でごゆっくり。あとは俺たちがやるからさ」

アリア「ど、どうしたのよアンタ……おかしくなっちゃったの!?」

 

剣護「あー……キンジのやつ"アレ"になっちまったか」

 

2人の様子を見て剣護は呟いているとキンジは剣護の方を見てハンドサインを出す。

 

剣護「んーと……3台仕留めるから4台頼む……?なんでテメェの方が少ねえんだコラー!」

 

剣護は怒号を飛ばしつつも居合の構えを取り駆け出す。

 

キンジ「なんだかんだ引き受けてはくれるんだよな」

 

キンジはドアの方へと歩いてベレッタを抜いて外に出た。

セグウェイから一斉に銃弾が飛び出すが、キンジは上体を後ろに反らして避ける。

そしてその姿勢から横薙ぎで3発の銃弾を放った。

 

ズガガガンッ!!

 

3台のセグウェイは銃座を吹っ飛ばされ倒れる。すぐに残りの4台が構えるがキンジは背を向けてアリアの方へ歩く。

 

剣護「月島流……」

 

キンジの後ろを見れば、かなりの速度で剣護がセグウェイ目掛けて突っ込んできていた。

 

剣護「富嶽水流連舞」

 

水が流れるような動きで斬撃を4連続で繰り出しセグウェイを斬り捨てる。

 

剣護「ふぃー……って何してんだお前ら」

 

一呼吸置いてキンジの方を見るとアリアと喧嘩していた。

 

アリア「あたしは中学生じゃない!!」

キンジ「……悪かったよ。インターンで入ってきた小学生だったんだn」

剣護「アホかお前ぇぇぇぇぇ!!」

キンジ「アバッ!?」

 

思い切り失言したキンジに剣護は飛び後ろ蹴りをぶちかました。蹴飛ばされたキンジを見てアリアはギョッと目を見開いた。

 

剣護「うちの友人がとんだ失言を……申し訳ない」

アリア「えっあっいやっ……え、えぇ」

キンジ「ゲホッゲホッ……いってぇ……何すんだよ剣護……」

剣護「お前はアホか。ヒスっても失言は変わらんなおい。この子は高2だ。俺たちと同じ学年だよ」

キンジ「え?マジで?」

アリア「アンタねぇ……風穴開けるわよ!」

 

そう言うとアリアはジャキッ!と二丁のガバメントを構え発砲する。

 

剣&金『うお危な!?』

アリア「このっ!」

キンジ「危ない!」

剣護「おまっ何をするだキンジィ!」

 

さらに発砲するアリアに対してキンジは剣護を盾にして倉庫から出た。盾にされた剣護は刀で銃弾を弾く。

 

アリア「このっ!邪魔するな!」

キンジ「ごめんよ」

 

キンジはアリアからスリ取ったマガジンを遠くに投げ、それを見たアリアは銃をホルスターに突っ込むと今度は二本の刀を抜いた。

 

アリア「もう許さないんだから!ひざまずいて泣いて謝っても!」

キンジ「おっと!」

剣護「俺を盾にすんなキンジィィィ!!お前そういうやつだったか?!」

キンジ「状況判断だ」

アリア「この卑怯者!神妙にしなさい!アンタもよ!」

剣護「なんでや!俺関係ないやろ!」

アリア「邪魔するからよ!」

剣護「俺の後ろのやつが邪魔させてんだよ!」

キンジ「悪いな」

剣護「待てこらキンジ!」

 

剣護とアリアが切り結んでいる内にキンジは一目散に逃げる。

 

アリア「あーもー!まずはアンタからよ!」

剣護「ザッケンナコラー!」

アリア「神妙になさい!」

剣護「チッ……富嶽砂塵嵐!」

アリア「うわっぷ!」

 

剣護は押し返すと巻き上げるように切り上げ足元の砂を巻き上げ視界を塞いだ、アリアは咄嗟に顔を覆うが剣護はこの隙に退散したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キンジ「はぁ……」

武藤「どうしたんだよキンジ。溜息なんかついてよ」

キンジ「別に……」

武藤「まあ詳しくは聞かないけどさ。剣護は?」

キンジ「あ……置いてきちまった」

武藤「あーあー……やっちまったな」

 

新しいクラスに来ていたキンジは同じクラスの武藤剛気と話をしていた。そして少しして剣護が鬼の形相で入ってきた。

 

剣護「キーンージクーン……アーソビーマショー……」

キンジ「怖えよ!やだよ!殺す気だろ!」

剣護「え?」

キンジ「なんで、それが何か?って顔したんだよ!?」

剣護「しばかれて当然だろがドグサレッガコラー!」

武藤「ま、まあまあ落ち着け剣護。な?」

剣護「チッ……肋骨8本で勘弁してやらぁ」

キンジ「やめて!?」

 

 

 

 

 

アリア「先生、あたしはアイツの隣に座りたい」

 

2年A組の最初のHR。先程剣護たちが会った女の子、神崎・H・アリアはそう言った。

キンジは絶句して椅子から転げ落ち、剣護は吹き出して笑っている。

 

武藤「よ、良かったなキンジ!お前にも春が来たみたいだぞ!俺、転入生さんと代わりますよ!」

剣護「先生!俺も代わりますよ!」

アリア「アンタはダメ」

剣護「ウソダドンドコドーン!」

 

武藤が席を代わろうと立つのを見て剣護も同じく立つがアリアに止められるとガックシと膝をついた。

 

アリア「キンジ、これ。さっきのベルト」

 

理子「理子分かった!分かっちゃった!これ、フラグばっきばきに立ってるよ!」

 

アリアがキンジにベルトを投げ渡す様子を見てフリルの付いた制服を着た女の子、峰理子が騒ぎ出し、そして語り始めた。

 

理子「キーくんは彼女の前でベルトを取るような何らかの行為をした!さらにツッキーが現れて……つまり3人は熱い熱い、恋愛の真っ最中なんだy「イヤーッ!」アバーッ!?」

 

理子が言い切る前に黒い金属の塊が額にぶっ刺さった。

 

キンジ「……剣護、お前手裏剣あるじゃん」

剣護「あっても手持ち5発しか無えんだもん」

 

理子は鎮圧したがその周りが騒がしく盛り上がる。キンジは机に突っ伏したときに2発の銃声が響く。アリアである。顔を真っ赤にしてアリアは叫ぶ。

 

アリア「れ、恋愛だなんて……くっだらない!」

剣護「そうか?俺は結構ラブコメとか好きだが」

アリア「アンタは黙ってて!全員覚えておきなさい!そういうバカなことを言うやつには……」

 

一呼吸置いてアリアは叫ぶ。

 

アリア「風穴開けるわよ!」

 

こうして神崎・H・アリアを含めて剣護たちの新学期が幕を開けるのだった。

 

 

 

 


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