傷だらけの憧れ   作:時雨日和

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前回描写し忘れましたが相手は体は露出しているが、マスクだけは付けています。なので顔ははっきりと見えません。


第9話 活動停止

「えら…べ?…」

 

姉か愛する者か。おそらく片方はシャルロットで片方はクロエだろう。アスピラションはその問をシャルルを見下す形で問う。

 

「姉さん…か…クロエ…か…」

 

そう呟いた後シャルルは俯いた。しかし、その時間はほんの数秒だった。すぐさまアスピラションの顔を真っ直ぐに見つめ切り出す。

 

「僕はどちらも選ばないよ」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

爆風をかわしたあとすぐに一夏、箒、ラウラは相手のISへと突っ込んで行った。一夏が正直、箒が右側、ラウラが左側につく。

シャルロットやセシリアも背中側へと遠距離で攻撃する。が、背中にあった球体が広がりシールドのように展開する。かなりの装甲を有し、セシリア達のレーザーを一切通さず、鈴の双天牙月や龍砲も通さなかった。もちろんシャルルのナイフも通さない。完全に弱点と思われる背後をカバーしている。

 

シャルルの活動停止まで0:50

 

「あのシールドが展開している間は背後は無理だろう。なら、次は『ヒットアンドアウェイ』でいけ。織斑、篠ノ之、ボーデヴィッヒはある程度攻撃したら1度下がれ。オルコット、凰、デュノア姉は3人が下がったら一斉に遠距離攻撃を」

 

『『『『『『了解!』』』』』』

 

織斑先生の指示通り近接3人が1度離れた時相手のISはその場から動こうとしたが、遠距離攻撃による妨害で防御に徹しなければならなく、左右の剣で防いでいる。そして、それに反撃しようと正面のライフル銃を構えた時

 

「システム『ゲイボルグ』」

 

レーザーの間を縫うようでいて、相手のISを撹乱するようにシャルルは動く。が、最終ポイントである心臓部、つまりは中心のコアー目掛けて1点にナイフを突き刺した。

しかし、それを正面のライフル銃で防がれた。その防がれた衝撃でライフル銃は破壊したが同時にシャルルのナイフも破壊された。

相手はすぐに剣を出し、シャルルも新たなナイフを取り出して打ち合う。

 

「何者だお前。お前はデータに無いぞ」

 

先程まで一言も発しなかった相手がシャルルに向け話しかけた。

 

「やっと喋ったね。僕の情報は無いに決まっているよ、流出しないようにしているからね」

 

シャルル活動停止まで0:40

 

「ならばその情報を引き出してやる!」

 

「そっか、なら頑張って僕に本気を出させてね」

 

「舐めやがって…」

 

(!?…この雰囲気は)

 

何か嫌な予感を感じたシャルル。その時加勢しようと一夏が近づこうとする。

 

『シャルル!!』

 

「待って一夏!嫌な予感がする。みんなも警戒を強めて!」

 

そう言うと相手はマスクに隠れているが笑っていることがわかった。

 

「ふっ、察しがいいな。だが気づいたところで避けなきゃ意味は無いぞ!!」

 

と叫んだ。すると背後のシールドが開き、数十もの小型ミサイルが発射され遠距離攻撃をしている3人を中心に向かっている。

 

「ちっ…こんなものまで持っているとは…織斑、篠ノ之、ボーデヴィッヒは3人を守り、自分自身も守れ!3人も1度攻撃を中断し援護しろ!」

 

『無茶な注文だな!』

 

『だが、やってみせる!!』

 

『私達も守られてばかりではありませんわ』

 

『舐めんじゃないわよ!』

 

相手のISへの攻撃を中断し向かってくる前にミサイルを撃ち落とし、それを逃れたミサイルはラウラはワイヤーやAICを駆使し被弾無く済ませ、箒も一夏も刀剣で応戦する。爆風を受けたものの、直撃はなく全員の無事である。

 

シャルル活動停止まで0:30

 

『よし!何とかなったぞシャルル!』

 

『よし、ではすぐにデュノア弟の援護へ急げ』

 

と爆発による煙でよく見えないシャルルのいるはずの相手のISの方向へと一夏は真っ先に向かった。

煙を抜けた先で見た光景は相手の左右の剣で体を貫かれて動かなくなったシャルルがいた。

 

『シャルル!!!?』

 

「はっ!本気を出させろとか大口を叩いていた割には大したこと無かったな!」

 

「………」

 

「てめぇみたいなのが…一番気に食わねぇんだよ!!」

 

そう言って貫いていたシャルルを最後に正面の剣で縦に切り、シャルルの体が二つに裂けた。

煙が晴れ、その光景を5人も見て絶句した。

 

『てめぇぇぇ!!!』

 

そう叫んび一夏は相手のISへと突っ込んで行く。その時

 

「システム『ミラージュ』」

 

シャルル活動停止まで0:20

 

シャルルの声が響いた。コアネットワークからではなく、その外から聞こえる。

 

「システム『ゲイボルグ』!!」

 

その叫び声と共に二つに裂けたシャルルの陰からシャルルが出てきて先程のようにISのコア目掛けて今度は防がれること無くナイフを突き刺した。

 

「はぁ…上手くいって良かったよ」

 

『『『『『『シャルル!』』』』』』

 

他の6人の叫び声だが、もうそれはシャルルには届いていなかった。既にコアネットワークまだもが機能しなくなっていた。

 

シャルル活動停止まで0:15

 

「てめぇ…なぜ生きてる!!」

 

「君が切り裂いたのは幻…いや、ダミーとでも言った方が合ってるかな」

 

「いつの間に…そんな素振り1度も!」

 

「最初に僕が君に突っ込んで行った時あれは既にダミーだったって事だよ」

 

「くっ…そ…が!!」

 

相手のISはコアの近くまで攻撃をくらい上手く動かないISを無理やり動かすようにシャルルに向かう。

 

シャルル活動停止まで0:10

 

「君も無理しないほうがいい…いや、すぐに楽にしてあげるよ」

 

「黙れ!」

 

シャルルは羽根型のナイフを四本取り右腕、左腕、右足、左足に投擲し突き刺す。

そしてまた、四本取り左側の右腕、左腕、右側の左腕、右腕に投擲し突き刺す。

 

シャルル活動停止まで0:05

 

「なんだ、これは!」

 

「君を捕らえるよ。システム『メドゥーサ』」

 

「な、何だこれは?!やめろ…来るな!?」

 

突き刺さったナイフから見えない何かが這い寄るように相手のISを拘束し、機能を停止させる。それと同時に相手自身の意識も刈り取った。

 

シャルル活動停止まで0:02

 

「これで…僕の仕事は…お…わ…」

 

シャルル活動停止まで0:00

 

その言葉を言い終わる前にシャルルのISは解除され、そのまま海へと落下していった。

 

シャルル活動停止

 




結構無理矢理な所とかありますが…そこはすいません私の力不足です。

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