弱ければ相手から何もかも奪えばいい。   作:旋盤

5 / 43
ハァ。ノープランでこの小説書いてるけど、話を面白くしようと頑張っていますが、面白いですか?
まぁ、最後まで見ていって下さい。ゆっくりしていって下さい。


神様再登場

『レベルが上がりました。限界を突破しました。種族が〈魔族〉から〈獄魔族〉になりました。』

 

無機質な声が頭の中で聞こえる。俺はそれを

 

「え?〈獄魔族〉って何?」

 

無視できなかった。だって種族がレベルが上がっただけで変わるんだぜ。驚くし、びっくりするわ。それに目の前に神様みたいな奴がいるし。

 

「神様みたいな、じゃなくて僕は正真正銘神様である。」

 

意味の分からん事を。それに、俺の心の中を読みやがった。

 

「まぁ、そんな事は置いといて。限界突破おめでとう。君の種族が〈獄魔族〉になっただろう。」

 

「なんで、テメェが知っているんだ?なんちゃって神様。」

 

「何度言えば。まぁ、いいや。〈獄魔族〉は〈魔族〉で最初に限界突破した人だけがなれる。いわゆる、ユニーク種族だね。やったね。」

 

やったね。じゃねぇよ。限界突破ってなんだよ。

 

「限界突破はね、」

 

また、心の中を読みやがった。

 

「レベルって999が限界なんだけど、さっきみたいなエリアボスを倒すと、それ以上のレベルが解放される。それに、」

 

『固有魔法〈獄属性付与〉を習得しました。』

 

「特殊な効果を得る。」

 

俺の頭の中に無機質な声がして、あのなんちゃって神様の声がした。なんだよ〈獄属性〉って。青い板が目の前に表れる。

 

〈獄属性〉 あらゆる魔法に付与可能。どんな魔法にも勝る。様々なことが可能。

 

…終わり!?え?終わりじゃないよね。説明雑すぎない。何、様々な事が可能って、どういう事だよ。

 

「まぁ、いわゆる、この世界の概念に囚われない魔法が使える様になる。という事だよ。」

 

また、サラッと心の中を読みやがって。一発きついのかましたろか。

 

「あはは。それは、嫌だな。」

 

こいつ、また、心の中を読みやがって。こいつ、絶対友達少ないぞ。

 

「何気、グサッとくること言うね。その通りだよ。僕は友達は少ないよ。だから君が僕の友達に……。」

 

「お断りします。」

 

史上最高の笑顔で返してやった。ムカつく奴の嫌がる事をすると、スカッとするね。

 

「……そうか。……まぁ、冗談は置いといて。」

 

すごく残念そうな声と表情で次の話になろうとしている。クソッ、そんな感じでこれからいかれても困るっての。

 

「あぁあぁ、わかったよ。友達になってやるよ。」

 

「あぁ、うん。ありがとね。それで、」

 

こいつ全然、嬉しそうな声じゃないぞ。クソッ、マジで一発ぶん殴りたい。

 

「ここにきた本題なんだけど。」

 

「ん?なんか理由があったのか。」

 

「そりゃ、理由がなければきませんよ。」

 

てっきり、なんとなくで、来ているのかと思った。

 

「それで、本題なんだけど、君は本来、死ぬ為に送り出されたんだ。」

 

は?こいつ、一発ぶん殴っていいか?

 

「まぁ、理由はここにいる君みたいな存在は本来いない存在。それを一時的にこの世界に、ゆるく止めているんだ。すぐに切り離せる様に。」

 

「どう言う事だ。」

 

「ほら、君がいるこの場所はモンスターが強いでしょ。だから、君たちを送り込んで、君たちの犠牲と共に得られた情報を神が選んだ者たちとこの世界に転生した者たちに伝えて、この場所を踏破してもらおうとしたんだけど。」

 

うむ、何を言っているのか。さっぱり分からん。

 

「まぁ、いわゆる、予想外の出来事の要因が君だ。って言う事だね。」

 

あぁ、予想外の出来事が起こって、その原因が俺と。

 

「んで、本来なら、このエリアはこの世界の住人が踏破する予定だったんだけど、君が、踏破しちゃったんだよね〜。」

 

あぁ、俺がやらかしたパターンか。

 

「そうなんだよ。君のせいで、君をこの世界に送った僕が他の神から怒らちゃって、ほんと迷惑だよ。まぁ、友達だから許すけど。」

 

うわぁ、なんか、ごめんね。

 

「うん。許す。」

 

ありがとう。

ていうか、俺の会話、心の中だけで成り立ってんじゃん。

 

「本来、君はこの世界由来の魔族になれないのになってるし。この世界由来の固有スキルまで手に入れちゃってるし。さらに、スキル、魔法までも手に入れちゃったせいで、この世界が君を一部として取り込み始めたんだ。」

 

あぁ、そうか。そういう事か。本来なら、死ぬ予定の俺が生きていて、この世界でやろうとしていた事が出来なくなったと。そして、こいつは死ぬはずだった俺を。

 

「そうか俺を殺しに来たのか。」

 

刀を構え、先手必勝、思いっきり踏み込んで刀を振り下ろす。

 

『副職業が解放されました。職業〈武士〉を手に入れました。』

 

今!!??なんで今更。そして、振りかぶった一撃が避けられる。そして、なんちゃって神様が

 

「違うよ〜。」

 

そんな事をいった。

え?違うの。なんだよ今、結構、キリッ、みたいな感じだったのに、うわぁ、恥ずかしいわー。

 

「プックスクス。まぁ、誰にだって間違いは、あるよ。プッ」

 

クッソ、笑いながら言われてもなんのフォローにもならんは。

 

「フゥ、なんというか、君の親が元はこの世界の人間で、その間に生まれた子供だから。という、君のこの世界への適合の速さの問題は、こんな仮説で片がつく。」

 

何?俺の親が元はこの世界の人間?

 

「そうかもしれない。まぁ、仮設の範囲だから適当に聞き流しといて。」

 

なんか、本当にこの神様、変な奴だ。

 

「さっき、変なタイミングで、何か追加されたと思うけど、それは、この世界がゆっくりと君をこの世界の一部に組み込んでいるからだよ。」

 

あぁ、だからそうだったんだ。ってなるわけ無いだろ。

 

「ゆっくりと君もこの世界の住人になりつつある。という事だよ。」

 

あぁ、そういう事か。これならわかる。

 

「現に君のステータス画面には称号が表示されて無いし、さらには、一番表示しなくてはならない項目が表示されて無いんだ。」

 

「それは、一体なんだ。」

 

「それは、」

 

「それは」

 

ゴクリ

 

「〈年齢〉が君のステータス画面に表示されて無いんだ!」

 

俺は静かに刀を持っている手に力を込め、気合と共に横一閃。

 

「嫌だな、ジョークじゃないですか。」

 

それを、避けられる。クソッ、こいつに一発ぶちかましたいが、無理だろう。こいつ、マジでムカつく。

 

「まぁ、それは、不老になった君には関係ないか。」

 

「おい。どういう事だ。不老って。」

 

「そのまんまの意味ですよ。〈獄魔族〉になった事で年齢という概念は君に適用されなくなった。そういう事さ。」

 

嘘だろ。俺はこれから年をとらないし寿命で死ぬ事も無いのか?

いや、また、あいつのジョークだ。そうに決まってる。

 

「喜ばしい事に、事実だよ。」

 

うわぁ、マジか。いきなり異世界に来て、不老になったのか。喜んでいいのかわからないな。

 

「喜んでいいと思うよ。それと、僕から記念のものをあげよう。」

 

しばらく、悩んで、

 

「よし。これでいいだろう。さっき、副職業が解放されたらしいし。」

 

『職業〈ネクロマンサー〉を手に入れました。』

 

うわ、物騒なのがきたよ。

 

「その通り。物騒極まりない職業だよ。」

 

「なんで、こんなものを渡す。」

 

「だから、記念のものだよ。友達だから、何かの記念の日には贈り物をした方がいいかな。と。」

 

そういう事か。ってなるか。なんでそれで、職業を渡す。

 

「神様だから。それにその職業、稀少なんだよ。普通は最上級のモンスターしか持てないんだから。これで君も一歩化け物に近ずいたね。」

 

最後の一言で嬉しくなくなった。なんで、そんなものを俺に?

 

「友達だから。」

 

釈然としない。何か裏がありそうだ。

 

「フッフッフッ、その通り。僕は君を選んだのだよ。」

 

「は?知るか、そんなもん。勝手に決めんな。」

 

「勝手に決められるのだよ。それに君は僕からの贈りものを受け取ったからね。」

 

強引にな。渡したというより、もたせた、という方が近いぞ。

 

「これから貴様に普通の日常が来ることは無い。これから貴様の先にあるのは、神から、こき使われる人生だけだ。フーハッハッハ。アーハッハッハ。」

 

こちらを蔑みバカにしたような目を向けてくる。

 

「もはや、神より悪魔になってんだけど。」

 

呆れた声でいう。

 

「まぁ、冗談は置いといて。安心してくれ。こき使われる事は少ないよ。あるとしても、今回みたいな未踏破エリアやダンジョンの踏破をしてくれるだけで、いいから。それに、これは、君にとっても僕にとってもいい事だからね。」

 

なるほど。俺は強力なダンジョンやエリアのボスと戦い、その力を奪える。今回は相手が強力な上に奪いたくなかったので、奪わなかったが、次はボスの力を奪ってやる。そして、俺が踏破すると、未踏破だったものが踏破される。これが神の利益にどう繋がるかは、わからないが、そういう事だろう。

 

「そういう事。僕に選ばれてくれるかい?いや、僕と協力するかい?」

 

「フッ、いいだろう。」

 

二人が握手をする。

今更だが、こいつ見た目が女みたいだ。金髪のロングヘアーだし、手とかすげー細いし、顔とか、結構整ってるし。

 

「あぁ、言い忘れてたけど、僕は女性だよ。」

 

「冗談を言うな。」

 

「本当だよ。」

 

「マジで?」

 

「マジ。」

 

しばらくの静寂の中、

 

「エェぇぇぇぇ!?!?」

 

ヤベェ、男だと思ってた。

 

「んじゃ、そろそろ、時間だから、行くね。エリアボスおめでとう。んじゃねー。」

 

「まてーー!!お前マジで女なのか?それをはっきりさせろ。」

 

だが、もう、奴の姿はなかった。ここのエリアボスといい、神様といい、何か疑問に残る事でも残さないといけないのか?次あったら、一発ぶん殴ってやる。いや、もしも、あいつが女だったら、クソッ、殴りづれーー。

そして、落ち着いた俺は、闇騎士ゼギアノスが消えた時に出てきた、三つの宝箱を開けて行く。

一つ目

 

〈憎悪具現の細剣〉 UUR装備

闇騎士ゼギアノスの武器。切りつけた相手の体力、魔力を奪い、自分の体力、魔力を奪ったぶんだけ回復する。切りつけた相手にランダムな状態異常〈超特大〉を与える。負の感情が強ければ強い程、切れ味が増し、魔法の威力も上がる。尚、周囲の負の感情でもよい。

 

チートだな。魔王辺りが、持っていても、おかしく無いレベルだ。これは、怨嗟の刀より強いな。よし、二本目として、腰に差しておこう。ゼギアノスよりもらった服は腰に剣を差す事が出来るのである。そういえば、この服、どういうやつなんだろう。あとで、〈測定〉を使うか。

二つ目

 

〈憎悪具現の鎧〉 UUR装備

闇騎士ゼギアノスの鎧。並の武器では、擦過傷すら、できない。自分の魔法防御力より低い魔法を全て反射する。任意で自分の姿を他の者から隠したり、自分の姿や存在を他の者からの知覚や、探知魔法を阻害できる。負の感情が強ければ強い程、鎧の硬さや装備者の魔法防御力が増す。尚、周囲の負の感情でもよい。

 

ゼギアノスの鎧もすごかった。だが、この鎧を俺が持っている、怨嗟の刀が切ったのだ。怨嗟の刀の切れ味を思い知らされた。説明のところに書いてあったのは、伊達ではなかった。ただ、結構、刃こぼれしてる感じがする。怨嗟の刀でも、憎悪具現の鎧を切るのは、結構、キツかったように思える。だが、鎧を着ようとは、今の所思ってない。ので、使う事が今の所無い。アイテムポーチで、一生、眠らせるような事は、したく無い。どこかで、使う事を願おう。

三つ目、これは、言わずもがな。である。

中身は、お金です。しかも、白金貨が三十五枚も、入っていた。強ければ強い程、出てくるお金が、多いので、ゼギアノスのレベルが、気になった。だが、もういないので、知る事は、もう、できない。

なんか、心が暗くなりそうな事を、考えてしまったな。

さて、切り替えて、エリアボスってなんだ?すると、目の前に青い板が表れる。あれ?さっきまででてこなかったのに、なんでだ?さっき、いた彼奴が言っていた、俺がこの世界の住人になりつつある。という事に関係するんだろうか?まぁ、なんでもいいや。

 

〈エリアボス〉 そのエリアを仕切るボス。エリアボスによって、出てくるモンスターが違う。倒すと限界突破できる。

 

ふーん。そんなもんか。うん。大した事ないと感じているのは、俺だけだろうか。まぁ、いいや。

次に〈職業〉の確認をしておくか。

 

〈闇騎士〉 闇に堕ちた騎士。物理、魔法攻撃力が上がりやすい。敵の弱体化、行動の阻害、バッドステータス付与ができる他、闇魔法が使える。

 

〈ネクロマンサー〉 死霊魔術師。魔法攻撃力、防御力が上がりやすい。死体を利用してのアンデッド作成等の死霊魔術や禁術等が使える。他の魔術も使用可能。

 

〈武士〉 極東の地より伝わる、戦士の派生系。攻撃力、俊敏力が若干上がりやすい。戦士とは異なる、特異な剣術を覚える。

 

これが、手に入れた〈職業〉の全てだ。どれも、使えそうである。どれも、一癖ありそうだが、全部合わせると死角が無さそうにみえる。ただ、〈ネクロマンサー〉の禁術とやらが、かなり、気になるが今は置いておこう。

次は〈副職業〉についてだ。

 

〈副職業〉 〈職業〉とは違い複数セットできる。ステータスの上がり値には影響しないが、〈職業〉特有のスキル等を使用できる。

 

あれか、様々な技能が詰めるようになると。そういう事ですか。なんだそれ、良いじゃん。俺の〈略奪〉の短所を補えそうじゃん。ただ、さっきみたいに〈職業〉を解放していかないといけないのでは無いのか?それを考えると面倒だな。まぁ、強くなるのに、近道はあんまり無い。という事か。

次は、〈種族〉について確認するか。

 

〈獄魔族〉 最強の魔族。戦闘力は魔王を超える。どんな、武器、魔法、スキルでも使える。

 

あれ、戦闘力って魔王を超えるの?嘘だろ。なら、俺が魔王になった方がよくね?まぁ、それは置いておくとして。〈獄魔族〉これまた、〈略奪〉と相性が良い。これで、最強を目指す。っと言っても別に大丈夫じゃね。あとは、自分の技術力を高めればそれで、大体は大丈夫だろう。

次は、この服の確認。

 

〈魔力鋼糸の服(上下)〉 UR装備

魔力によって作られた糸を使用して縫われた服。鎧のような強度をもつ他、装備者の魔法防御力以下の威力の魔法を全て無効化する。

 

〈暗雲の来訪者〉 UR装備

暗く深い雲より出てきた者が纏っていたと云われる。装備者の任意で周囲からの知覚や探知系魔法、探知系スキルを阻害できる。

 

服もチート級だな。いや、俺のステータスが尋常じゃ無いからそうみえるだけか?まぁ、どうでも良いや。

よし、ステータスの確認をするか。

 

〈名前〉 マグナ・ゼギアノス 〈性別〉 男 〈職業〉闇騎士Lv1 〈副職業〉 ネクロマンサーLv 1 武士Lv1 〈種族〉 獄魔族 〈Lv〉 1001

〈ステータス〉 物理攻撃力 821923 物理防御力 839972 魔力 780268 魔法攻撃力 759782 魔法防御力 768825 俊敏力 828489運 58.6 魅力 10(限りない慈悲を込めて)

〈装備〉 魔力鋼糸の服(上下) 暗雲の来訪者 マシラのブレスレット 怨嗟の刀 憎悪具現の細剣

〈固有スキル〉 強欲Lv1

〈スキル〉 測定 略奪 神速 能力超向上 完全耐性 アクロバット 連爪斬 威嚇 索敵 見切り 夜視 完全偽装 看破

〈固有魔法〉 獄属性付与

〈魔法〉氷属性魔力魔法 極 獄氷属性魔力魔法 初級

 

いつの間に〈副職業〉の設定がされていたんだ?それに、〈職業〉にもレベルがあるし。さっき、解放された時には出てきてなかったよね。まぁ、これも、別に良いだろう。

〈魔法〉のところにも、〈獄氷属性魔力魔法〉っていつの間にか追加されてるし。いつもみたいにアナウンス的な者なかったし。まぁ、これも、良いだろう。

だが、次が一番問題だろう。〈魅力〉のところ(限りない慈悲を込めて)ってなんだ!!バカにしてんのか?今までのも大概だが、これなら、書いてない方が幾分かはマシだわ!!次から、書くなよ。絶対書くなよ。何も、書くんじゃ無いぞ。ていうか、〈魅力〉のところだけ何故に変な事になってんだ。

と、ステータスの確認もした事だし、ここから出て、適当に旅でもするか。そして、俺は立ち上がり、きた時に見た扉を見てから、一歩踏み出し、振り返り、黙祷をして、さらに歩を進めて、目の前にある扉を思いっきり押し開けるのだった。

 




どうでしたか?面白かったですか?
ご意見、ご感想お待ちしております。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。