弱ければ相手から何もかも奪えばいい。   作:旋盤

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森の奥へ

その後、俺は森から来た道を引き返していた。道中に猿と何体も出会ったが、略奪を使用して、弱体したところを一撃で仕留めた。

 

〈名前〉 マグナ 〈性別〉男 〈職業〉 無職 〈種族〉 魔族 〈Lv〉 587

〈ステータス〉 物理攻撃力 34913 物理防御力 33917 魔力 25781 魔法攻撃力21597 魔法防御力 20815 俊敏力 50017 運 42.1 魅力 諦めてください

〈装備〉 服 ズボン マシラのブレスレット

〈固有スキル〉 強欲Lv1

〈スキル〉 測定 略奪 神速 能力超向上 完全耐性 アクロバット

 

うん。ステータスが万を超えた。もはや、この辺りでは最強だろう。

マシラのブレスレットやグレートモンキーの肉、グレートモンキーの大骨と金が大量に手に入った。

アクロバットとは

 

〈アクロバット〉 柔軟性やバランス感覚あらゆる動きの補助が出来る。常時発動。

 

グレートモンキーの一体が持っていたスキルでかなり役立ちそうだ。これの効果を使えばあらゆる場所の移動が楽になるというこれからの旅の安心感が出てくる。

もうすぐで夜だ。火を起こそう。どうやって火を起こすかって?枯れ草、枯れ枝を集めて、枯れ枝を挟んで、枯れ草を下に敷いて、枯れ枝を擦り合わせて摩擦熱で火を起こす。

普通なら時間がかかるだろう。だが、俊敏力が高ければすぐに着くだろう。ほら着いた。

まずは枯れ草を入れて、威力をあげて、枝を入れて火を持続させる。

そして、グレートモンキーの肉を取り出し、枝に刺し、火で炙る。やっと肉が食える。いい感じに仕上がった。

 

ガブッ

 

美味い。食感が独特とか書いていたが、ホルモンに近い。だが、味はしっかり肉だ。次々に焼いて食べていく。

食べ終わり、明日について考える。明日は森に向かいつつ、スキルを使ってみよう。

 

次の日、スキル〈神速〉を使ってみる。すると一瞬で五メートル程移動した。次に連続使用してみる。今度は十メートル程を一瞬で移動した。

今度は、〈能力超向上〉を使用してみる。ステータスを確認して、全てが三倍になっていた。まじでステータスが高いから化け物じみたステータスを見て、口角が吊り上がったのは別の話。

〈アクロバット〉の能力を確かめるべく、体操選手ばりの動きをしてみるが、そのどれも簡単にこなせた。

木に一瞬で登り、木から木へと飛び移っていく。それは、ありえない速度でだが、それでも木から落ちることはなく、落ちそうになってもその木を蹴り別の木に止まったりする事が出来ているので順調に進んでいる。

そして、昼頃あの森へと到着する。最初は数日かかったのに今では一日あれば着く事が出来る。

ステータスの差が出ている。そして、ここの猿に勝てる事が出来るのか。それを試しに行こう。

結果を言おう。楽勝だ。圧勝だ。出会った猿のステータスを全て奪っていくと面白い事が起こった。

 

〈名前〉 マグナ 〈性別〉 男 〈職業〉 無職 〈種族〉 魔族 〈Lv〉999

〈ステータス〉 物理攻撃力 163548 物理防御力 162486 魔力125384 魔法攻撃力 119367 魔法防御力 117947 俊敏力195824 運 45.6 魅力 …

〈装備〉 服 ズボン マシラのブレスレット

〈固有スキル〉 強欲Lv1

〈スキル〉 測定 略奪 神速 能力超向上 完全耐性 アクロバット

 

レベルが上がらなくなった。ステータスはもうこんなんで普通だろ。むしろまだ強くなる。

それより、魅力の所はもはや言葉が無い。虚しくなるぜ。

レベルの話に戻すとこれは、カンストしたのか?このレベルが最高なのか?

だが、カンストしても猿から略奪が出来るのでステータスは上がっている。ということは、まだ先があるのではないか?

これからレベルを上げるには特殊な条件を満たさないといけないのではないか。

そういう気がする。森を奥へと進んでいく。すると、

 

「グルルル!」

 

と威嚇するような鳴き声が聞こえる。その方角を見てみると体長二メートルくらいある狼がいた。測定を使用する。

 

〈種族〉 フロストウルフ 〈Lv〉 241

 

新手が登場した。〈神速〉を使い一瞬で近ずく。足を掴み〈略奪〉を発動させる。俊敏力を奪う。

フロストウルフは暴れるが、離さない。暴れたところで何の痛みも感じない。

物理攻撃力を奪う。次に魔法攻撃力を奪おうとしたところで、氷の矢が飛んで来た。驚いて跳びのき回避する。

すると一瞬であたりを凍らせて来た。それは、俺の背後の森も一瞬で凍らせるようなものだったので、俺も凍るはずだったのだろうが魔法防御力もかなり高いので無意味だったようだ。

今度は身体能力だけで近ずき頭を掴み略奪を再開する。ステータスを全て奪い、スキルを奪う。

 

『スキル〈連爪斬〉を獲得しました。スキル〈威嚇〉を獲得しました。スキル〈索敵〉を獲得しました。魔法〈氷属性魔法 極〉を獲得しました。』

 

おぉ、魔法を手に入れる事が出来た。狼が魔法を持っている事に驚くよ。

そんな事は、置いといて。次は、ドロップアイテムだ。今度は五つ程落ちて止まった。

後は、殺す。

いつもの様に地面に叩きつける。すると、モンスターは消える。いつもの光景だ。ドロップアイテムを確認する。

 

〈凍狼の大牙〉 フロストウルフの尖った大きな牙。このままでも十分武器になる。

 

〈凍狼の圧毛皮〉 フロストウルフの厚い毛皮。防具にすると氷耐性は強いが、炎耐性が弱い。

 

〈凍狼の肉〉 生臭い。焼いても生臭い。とにかく生臭い。だが美味しい。やみつきになる人がいる。

 

〈極冷の長剣〉SR装備 切りつけた相手の傷を凍らせる。氷属性魔法の攻撃力が上がる。

 

初めての武器だ。しかも、説明のところに書いている効果が強そう。早速装備だな。

だが、腰にベルトが無いので、腰に装備出来ない。持って歩く事にしよう。

〈凍狼の大牙〉はこのままでも武器になる様だが、かっこ悪いし〈極冷の長剣〉があるのでアイテムポーチに収納する。

〈凍狼の圧毛皮〉は防具に加工出来る様だが、その技術は無いし、ステータスを見ればわかる様に魔法防御力も高いので、今の所必要無いだろう。

〈凍狼の肉〉は悪口しか、書かれていない様に感じる。

ものすごく生臭いのであろう。しかも、やみつきになる人がいる。という事は少数の人しか好まない食材だろう。

一応食料だアイテムポーチに入れよう。アイテムポーチって生臭くならないよね?

あっ、そういえば、この世界の事はアイテムポーチの中に入っている本で確認するんだった。まぁ、後でいいや。スキルの確認をする。

 

〈連爪斬〉 爪から斬撃を飛ばす。射程五メートル。

 

〈威嚇〉 自分よりレベルが下の相手の動きを止める。効果時間はレベル差によって変わる。

 

〈索敵〉 半径二十メートル以内の敵の気配を知る事が出来る。常時発動。

 

使えるスキル満載だね。〈連爪斬〉は中距離の戦闘に使えそうだ。威嚇は、今の自分のレベルは999なので全ての敵の動きを止める事が出来そうだ。

〈索敵〉は今まで視覚で敵を探していたが、半径二十メートル以内であれば、気配で探せる様になるのだ。今までより効率よく略奪出来そうだ。さて次は、魔法を見てみよう。

 

〈氷属性魔法 極〉 氷属性魔法をなんでも扱える様になる。

 

やったー。氷属性魔法を扱える様になったぞ。努力も何も無いけど。

これで、遠距離攻撃手段が出来た。〈氷属性魔法〉なので足止めも出来ると思うから、略奪をしやすくなりそうだ。

アイテムポーチから本を取り出す。どうやって取り出したかって?念じれば出てきた。しまう時も念じれば入る。この世界って不思議だし、ゲームに近いね。

本に載っていた俺が気になっていた事を説明しよう。まずは、この世界にいる人型種族の種類だ。

 

〈人間〉 この世界に最もいる種族。稀にスゴイ力を持った者が現れる。

 

〈獣人〉 体のどこかに獣の特徴を持っている。体の獣の特徴に沿った部位のステータスが高い。

 

〈エルフ〉 長い耳が特徴。視力、空間認識能力に長けている。ダークエルフとは仲が余り良くない。寿命が二番目に長い。

 

〈ダークエルフ〉 肌が浅黒いのと長い耳が特徴。後は、エルフと同じ。

 

〈魔族〉 体のどこかに悪魔に似た部分がある。全体的なステータスが全種族で一番高い。全種族から敵視され、軽蔑されている。最も人口が少ない。寿命が一番長い。

 

魔族。なんか、やらかしたか。というよりも、俺に悪魔に似た部分って見つからないんだが。

その状態で何故、魔族になっているのか、ますます分からなくなったのは言うまでも無い。

人間の稀にスゴイ力を持った者って転生者じゃ無いだろうか。少数に天然の者もいるかも知れないが。

獣人とエルフ、ダークエルフと一度会って見たいものだ。

次に金銭感覚の確認だ。

こちらは少し、誤算があった。

金貨の上に白金貨というものがあった。後は、百枚ずつで次の位の金になるのだ。例えるなら、一円玉百枚で十円玉になるという事だ。

次は、魔法についてだが、これは驚いた。

 

〈魔力魔法〉 魔力を全体的に使い扱える魔法。習熟は魔力の最大値を捧げると覚える事が出来る。自在に魔法を作る事が出来る。

 

〈精霊魔法〉 漂っている精霊の力を借りて放つ魔法。魔力魔法より消費魔力が少なく、基本的な威力が高い。習熟には努力が必要。又、場所や時間によって威力が変わる。使える魔法はある程度決まっている。

 

なんと、魔法は二種類あったのだ。魔力魔法と精霊魔法。俺が習得したのは、魔力魔法だと思う。

全く魔力の最大値を捧げて無いけど。精霊魔法か。興味が湧いたら、使える様になるのも、良いかもしれない。

次は、装備のレアリティだ。

 

N•NN•HN•HHN•R•RR•SR•SSR•UR•UUR

 

である。

まだ、SRしか持ってないが、あれより強い武器がまだ、たくさんありそうだ。そして、この世界は本当にゲームのようだ。と思った。

まぁ、こんな感じだろう。他にも、色々な常識が書いているが、寝る前にでも見てみよう。

翌日。奥に行くにつれてモンスターの実力が上がってきている。まぁ、今の俺からすれば弱いし、略奪で奪えるステータスが多くなるから、良いんだけど。

そういえば、強欲ってどうやってレベルが上がるんだ?

 

〈強欲Lv1〉 次のレベルまで運を20捧げて下さい。

 

運のステータスを捧げるのか。運のステータスは微妙にしか上がらないが、この間、やっと50になった。

捧げても良いが、運が30を下回ると俺が殺したモンスターと同じ様に殺されてしまうのではないか?

と疑問を持ってしまう。何故なら俺が殺したモンスターの運のステータスは1〜30前後なのだ。なので40以下にしたくない。

なので、60になってからにしよう。

そう思った時、〈索敵〉によって、モンスターが近くにいる事がわかる。それを目視して、驚く。それは、甲冑をきたモンスター?人か?少し戸惑う。測定を発動する。

 

〈種族〉 怨嗟の甲冑 〈Lv〉 547

 

うん。モンスターだ。しかも、さっきまでレベル300中盤位だったのに一気に強くなってる。

向こうは、こちらを目視し、襲いかかってくる。刀を振り上げての一撃を難なく回避して相手の甲冑を掴もうとするが、回避されてしまった。

驚く。決して、遅くない動きだったはずだ。それを回避されて驚いているところに刀の一撃が放たれる。

それを回避して、距離を開ける。〈能力超向上〉を発動する。そして、〈神速〉を使い、一瞬で敵の懐に入る。

そして、今度は、全力の速度で、相手を掴む。そこに少しの驚きが混ざる。

なんと、音速を超えていたと思われる動きを回避しようとしたのだ。

まぁ、捕まえたから関係ないが。ステータスを一つずつ奪っていく。次にスキル、

 

『スキル〈見切り〉を覚えました。スキル〈夜視〉を獲得しました。』

 

回避できていた理由がわかった。次にドロップアイテムだ。足下に三つ宝箱が落ちた。

折角なので、魔法を使用する。魔力魔法なので、自分で魔法を作る事が出来るらしいので、氷属性魔法で氷の剣を作り出し怨嗟の甲冑に放った。

その剣は甲冑を貫くと勢いそのままに背後の木を全て貫き、見えなくなった。

魔法の力加減の方法を考えなくてはならなくなった。

ドロップアイテムの確認。

 

〈玉鋼〉 武器に加工出来る。作られる武器や防具は丈夫。

 

〈怨嗟の刀〉 SSR装備 恐ろしい切れ味がある。さらに、切りつけた敵にランダムな状態異常〈特大〉を与える。

 

怨嗟の刀の能力は強力かどうか判断しかねるな。 まず、状態異常〈特大〉がよくわからん。

 

〈状態異常 特大〉 かなり強力な状態異常。長時間持続する。生半可な治癒では治らない。

 

おぁ、チート武器だ。ていうか、あのモンスターこれを持ってたの?そうなってたら相当強い部類に入るんだけど。

まぁ、ここのモンスターはどれも強いんだけど、あれは、別格だと思うぞ。武器はこっちの方にするか。

最後は金である。白金貨が入っているのはこの敵が初めてだった。

次にスキルの確認。

 

〈見切り〉 相手の攻撃を完全に読み切る事が出来る。

 

〈夜視〉 夜中でも昼間と同じくらい明るく見える。

 

やはり、そういう効果だったか。これから出会うかもしれない強敵に使えそうなスキルと夜中の戦闘に役立つスキルが手に入った。

さぁ、ステータスの確認だ。

 

〈名前〉マグナ 〈性別〉 男 〈職業〉 無職 〈種族〉 魔族 〈Lv〉

999

〈ステータス〉 物理攻撃力 343759 物理防御力 335976 魔力 299648 魔法攻撃力 274978 魔法防御力 284927 運 51.2 魅力

〈装備〉 服 ズボン マシラのブレスレット 怨嗟の刀

〈固有スキル〉 強欲Lv1

〈スキル〉 測定 略奪 神速 能力超向上 完全耐性 アクロバット 連爪斬 威嚇 索敵 見切り 夜視

〈魔法〉 氷属性魔法 極

 

なんも言えねぇ。

魅力の所とうとう空欄になってしまったよ。俺ってそんなに魅力ないかな?

ステータスは三十万を超えた。瞬殺できるよ。殺そうと思えば。

だが、そんな勿体無い事はしたくない。俺は、まだまだ強くなる。そのためにも、強欲のレベルを上げておきたい。

さらに、また、こんなモンスターと出会えるかもしれないから、まだまだ奥へと進んでいく。




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