しかも短いです。
~璃々視点~
学校から帰ってくると、いつも通りに怜が待っていた。
「お嬢様方、お帰りなさいませ。」
「ただいま、怜。」
怜はいつもただ静かにそこにいる。まぁ、それが仕事なんだけど。
「今日も疲れたねー。さ、璃々、朝の話の続きね!」
「お嬢様方、まずは制服を洗ってしまいたいと思うのですが。」
瑠璃は階段をのぼりながら怜の方を向いた。
「ありがとう怜!ちょっと待っててね!」
瑠璃が自分の部屋に入っていくと、怜は私の方を向いた。
「璃々お嬢様も制服を御願い致します。それと、どこかに出かけられるのですか?」
「うん。うん?」
どこからそんな話を聞いたのか。
「玄関から見えにくいところにお二人のボストンバックが置いてありましたので、
もしかしたら、と。」
「そう、なの」
やってしまった、完全じゃない。犯人私じゃないか。
「どこかに出かけられるのでしたら、お呼びください。私がお守りいたします」
「ううん、そうじゃないの。大丈夫だよ」
「そうですか…失礼いたしました。それでは。」
私は部屋に入ると、制服を脱いでベットに投げ捨てる。
「やってしまったー。ぁぁぁぁぁあっ」
ベットの上に飛び乗ってゴロゴロしてると、誰かがドアをノックした。
「瑠璃だよー」
「どうぞ、って、ちょっと待って!」
投げ捨てた制服を椅子に掛けなおし、クローゼットから服を適当に選んで着る。
「ふぅ、いいよ」
瑠璃は入ってくると部屋の出窓に腰掛ける。
「心の準備はできてるよ!さぁ、話してもらおうか?」
「何その王様みたいなキャラは」
「うーん、気分だよ気分。」
私も出窓のそばにあるソファーに腰掛け、窓の外を見る。
「それじゃあ、話せることは話そうかな」
「………話せないこともあるんだ」
「…はい。」
私はその後日が沈み、怜が食事の知らせをしに来るまでずっと話した。
今までのこと、これからやること。
長くなったけれど、たぶん、伝わったかな。
伝わってるといいな。
「璃々、そういうことだったんだね」
夕食が終わって部屋に戻る途中、瑠璃はそうつぶやいた
「うん、黙っててごめんね」
「でも、私には姉が三人も…」
「もういらないって?」
「璃々よりは頼りになりそう」
「……役に立たない子ですいませんねー」
「でも、やっとつながった、かな」
「?」
「だって、時々知らないはずのことを知ってたりしたし」
「あぁ、記憶が完全にブロックされてなかったんだよ」
「まぁ、テストで役に立ったし」
知った後で、瑠璃はまたいつものように微笑んだ。
「これから、また、よろしくね璃々」
「うん。」
「それじゃあ、また明日」
「おやすみ。」
「うん、おやすみ」
部屋のドアを閉める。
明日は、きっと。
戻ってみせます、お姉さま方。
もうフラグを立てないよう努力します。
次回、今度こそ幻想郷に行きたい