骨の敵エネミー、スケルトンが一斉にアヴェンジャーたちに向かってくるが…
「…っ」
まるでムチのようにアヴェンジャーの腕に巻かれた包帯がスケルトン達を拘束し、そのまま…
「…っはッ!!」
ほかのスケルトン達がいるところに叩きつけられる。
これだけでほとんどのスケルトンが消滅した。
しかしアヴェンジャーの攻撃は終わらない。縛り付けたスケルトン達から奪った剣を包帯の先端に巻きつけ残りのスケルトン達に突っ込んで行く。素早く、しかし一体一体確実に切り裂いて行く。
「戻ってアヴェンジャーッ!!」
「!」
後ろを向くと立香とマシュの後ろにもワラワラと湧いてきたスケルトン。しかし冷静に、慌てることなく包帯に巻きつけた剣を…
「シールダー!マスターを!」
「はい!」
投げつけた!
凄まじい速度で飛んできた武器はスケルトンの群れの中心に突き刺さり、包帯に引っ張られてアヴェンジャーも飛んでくる。
そして最後の一体になるまでスケルトン達は切り裂かれて行った。
「彼すごいトリッキーな戦闘方法だね…」
「そうだね…彼の真名がきになるよ」
ドクターとダ・ヴィンチちゃんのそんな会話が行われている間に戦闘は終了し、三人が管制室に入ってくる。
「戦闘終了しました。ドクター」
「うん、見てたよ。にしてもアヴェンジャー。すごい戦闘方法だったね!」
「でしょでしょ‼私もマシュも最初から最後まですっごいハラハラしてましたよ!」
「はい!本当にすごい戦闘方法でした…」
そこでマシュはあることを思い出し、アヴェンジャーに尋ねる。
「そういえばアヴェンジャーさんの真名は何というのでしょうか?良かったら教えてくださいませんか?」
「そういえば聞いてなかった!」
しかしアヴェンジャーは首を横に降った。
「名前は…忘れた」
「え?」
「今のうちに言っておく。私はそもそも英霊ではない。守護者と言われる霊長の掃除屋だ」
「じゃあ、他のエクストラクラスのサーヴァント達を明日紹介するから今日は休んでてね。ここが今日からあなたの部屋だから」
「ああ、頑張って覚えようと思う」
しばらくすると立香はベットに座るアヴェンジャーの隣に移動し、座った。
アヴェンジャーは首を傾げ、尋ねた。
「どうしたマスター。何か聞きたいことでもあるのか?」
「うん」
「アヴェンジャーは生前を何も覚えてないの?」
「ああ」
「辛くないの?」
「ああ」
「どうして…守護者になったの?」
「…」
立香はスカートの裾を握って話す。
「…カルデアにはね、レイシフトっていう時間移動の装置があって、それを使って特異点を修復してるんだ」
「…」
「私はもともと魔術師じゃなくてたまたまレイシフトの資格があっただけの一般人だったんだ」
「けどいろいろあって最後のマスターになって…アヴェンジャーと同じ守護者のサーヴァントと契約を結んだんだ。その時、守護者がどんなものか聞いた。ただひたすら人類の敵を掃除する『掃除屋』だって…」
「今じゃなくていいんだ。でもいつか教えて欲しい。その時どんな気持ちだったか…」
立香は立ち上がりドアを開けて出て行こうとする、しかし…
「
「!」
アヴェンジャーがくちを開いた
「なりたかったんだよ…汚れない正義の味方に…」
「盗み聞きは悪いよ…エミヤ」
「…マスター、彼が新しいサーヴァントか?」
「うん、アヴェンジャー。エミヤと同じ守護者だよ」
「そうか…
アヴェンジャーのカルデアでの初日が終了した。
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