カルデア英霊召喚室
約束された人類焼却を打破すべく、人類最後のマスター、藤丸立香はせっせとガチャに励んでいた。
「よーし今日も
『英霊召喚をガチャってルビるのやめようよ立香ちゃん…』
「でもドクターもガチャって思ってるんでしょ?」
『まあね』(即答)
そんな彼女に話しかけるのが不眠不休で働くツッコミにしてカルデアの癒し(かもしれない)ロマニ・アーキマン。通称ドクター・ロマン。
そしてもう一人…
「先輩もドクターも何の話をしてるんですか?私の宝具設置完了しました。いつでもいいですよ」
立香の後輩にしてエクストラクラス『シールダー』のサーヴァント。マシュ・キリエライト。真面目な彼女は立香とドクターが雑談してる間にさっさと準備を済ませていた。
『まあ、確かに早くした方がいいよ。何処かのサーヴァントが召喚されたサーヴァントを早く見たいからって食堂に監視カメラつなげちゃったからね。食堂にいるサーヴァントがみんなソワソワしてるよ』
「何それ初耳…まあだいたい検討はついてるけどね」
「ちなみに最近は先輩が英霊を召喚するか礼装を召喚するかで賭博が行われたりしてるようです」
「見つけたら即種火周回だね」ニッコリ
「アッハイ」
「それじゃあガチャ行きまーす」
立香が召喚サークルに特殊媒体、『聖晶石』を三つ投げ込み、光の輪が三つ形成される。
「来た!三輪来た!しかも黄金に輝いてるぜ!大当たりだぁッ!!」
「先輩落ち着いてください!けどやりましたね。それでクラスはなんですかドクター?…ドクター?」
返事をしないドクターに疑問を持ったマシュだが、その答えはすぐにわかった。
『な、七つのクラスのどこにも当てはまらない…立香ちゃん!マシュ!エクストラクラスだッ!!しかもこの反応は…』
「Fooooooooooooッ!!」
「先輩!?フォウさんみたいになってます!それでドクター!クラスは一体…」
緊張が走る
『この霊基は…
呼ばれている。
復讐心に堕ちた私を…
呼ばれている。
それははるか彼方焼却された未来から…
呼ばれている。
ならば答えよう…復讐者となった
応えよう…
まばゆい光が消えそこに現れたのは一人の男。
白い髪、浅黒い肌、黒いローブ、露出している右腕は肩から指先までかけて包帯を巻いている。何より目を引くのは光を写さない黒く濁った目。
「サーヴァント・アヴェンジャー。貴方の召喚に応じこの場に参上した。マスター、この
「よぉぉぉこそいらっしゃいましたぁぁぁッ!!カルデアはあなたを歓迎するよッ!!」
しかしどんな見た目をしてもこのマスターには全く無意味のようだ。全力で飛び込んできて抱きついてくる。
「…そこのメガネの君。これはいつものことだったりする?」
「…はい。先輩はいつもこうです」
「…面白いな…」
復讐者は聖杯探索に参加する
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