今回オリキャラも出てきます!
かなり久しぶりで書きたいことを書いていく感じなのでとても稚拙なものになると思います。。。
ご了承ください。
午前7時20分。鳴り響く目覚ましを他所に翔の朝はまだ始まらない。目覚ましを止めてから二度寝し呆気なく寝坊というのではなく最初から起きない。それほど翔は朝が弱いのである。それでも目覚ましは諦めない。スヌーズ機能を駆使して5分置きに翔に襲いかかる。
「うるさい」
6回ほど繰り返されたところで何者かが翔の部屋に侵入してきた。
「毎回言ってるけど起きないんだったら早くに目覚ましかけるのやめてよ。ほんと迷惑」
「あと5分……」
「早く起きないとおいてくよ」
「それはダメだ」
やっとのことで翔が布団から起き上がる。
ちなみに翔が遅刻する日はこの人物に本当に置いていかれた時である。こうして翔の1日は始まる。
午前8時。翔たちは学校へと向かう。
「本当に悪いなぁ。毎日毎日」
「ほんとに悪いと思ってるんだったらちゃんと一人で起きてほしいんだけど」
隣を歩いている人物は翔の住むアパートの隣の部屋の住人にして同じクラスの大和桜(やまとさくら)という女の子である。女子にしては身長高めの168センチ、少し垂れ気味の目、短く切り揃えられているがそれでも女の子のオシャレさを感じさせる髪型に整った顔立ちとモデル顔負けの容姿をしている彼女だが運動面でも凄い。バスケ部で2年生ながら司令塔であるポイントガードを担い学校創設初の全国大会へ導いたとされる逸材だ。しかし彼女、驚くほどに表情変化がない。口数は多いのに表情が全く変わらないからけっこうなにが冗談でなにが本気なのか本当にわからない。そこがまた良いのではないか!!という男子も多数いるようだが。。。
「そーいえば1時間目の数学課題あっただろ。やってあるか?」
「やってない」
「……」
「貸して」
「俺もやってないって言ったら?」
「やってあるでしょ?西住ってそーいうとこしっかりしてるじゃん。朝私が部屋に行かないと起きないくせに」
「どうぞ私めの課題を写してください」
〜〜〜学校〜〜〜
「あ、桜おはよ〜。今日も一緒に登校してきたんだね!ラブラブ〜^ ^」
「おはよ。今日もこいつが起きなかっただけだよ」
「でも朝どーやって部屋に入ってるの?鍵かかってるでしょ?」
「西住から合鍵預かってる。こいつが泣きながら朝起こしてくれって言うから仕方なくね」
「おい。頼んだのは事実だが泣いてはいないぞ。そして大和、いいのか?課題やる時間なくなるぞ?」
「おっとそうだった。じゃあまた部活の時ね」
「またね〜( ˊᵕˋ* )」
元気なバスケ部員に挨拶を告げ教室へと向かう。
〜〜〜教室〜〜〜
「おい西住〜。また大和さんと登校してきたらしいな!?」
「おうよ」
「ちきしょ〜!俺も大和さんと登校したいぜ!」
「そか。なら今俺の隣にいるから頼んでみれば?」
「え?」
「ごめんなさい山本君」
「(´༎ຶོρ༎ຶོ`)」
翔の友人である山本が血涙を流しながら崩れ落ちる。なーに大丈夫。このやり取りは少なくとも週4で見てる。山本は不屈の魂を持った男だし大和も本気にはしてない……はず。
〜〜〜授業〜〜〜
(あっ!!大和からノート返して貰ってねぇ!!)
(しかもあいつまだ写してるし!)
「じゃあ今から課題やってあるかチェックするぞ〜。ノート開いて机に置いとけ〜」
(やばいやばいやばい)
「先生。授業の前まで手元にあったノートが急に無くなってしまった場合はどうすればよろしいでしょうか」
翔が時間稼ぎを始める。なんとかしてくれまじで!
「西住、忘れたなら忘れたって正直に言え?今ならまだ課題2倍で許してやるぞ?」
「いや、さっきまであったんですけど気づいたら無くなってて…僕、もうどうしたらいいか…!!」
「西住がそんな言い訳をするなんてなぁ。今日は雪でもふるんじゃないか?」
(これまでか…!)
「あれ?もしかしたらこれ西住のノート?さっきロッカーの前で拾ったんだよね。名前ちゃんと書いておいた方がいいよ」
「おぉ!そんなところに我がノートが!先生!ちゃんとやってあります!!」
「うむ。やってあるならよしとしよう」
間一髪で課題を写し終わった大和からノートを返してもらったことによって翔の課題2倍は免れたのであった。
〜〜〜昼〜〜〜
「いや〜1時間目はどうなるかと思ったぜ」
「ほんとだよなぁ。大和さんが拾ってくれてなかったらお前課題地獄だったぜ?」
「なにも知らないって幸せだよな」
「なにが?」
「なんでもない」
今は山本と沢尻というクラスメイトと一緒にお昼を食べている。まぁいつメンってやつかな?
「そーいやさ新しい喫茶店が近くにできたみたいなんだ。今日放課後行ってみないか?」
唐突に沢尻が提案する。
「あ、わりー俺今日部活なんだ。2人で行ってきて感想聞かせてくれよ」
「なんで山本と2人で行かなきゃいけねーんだ!」
「なんだと沢尻?」
「ははは」
こうしていつも通り平凡で楽しいお昼は過ぎていく。
〜〜〜午後の授業〜〜〜
午後の授業は選択科目。エンジニアコースを専攻している翔はその手の授業を受けることになる。
「今日はシステム分野か…。まぁ将来のためだし頑張るか!」
気合いを入れて授業を受ける翔だった。
〜〜〜放課後部活〜〜〜
翔は自動車研究部に所属している。どうすればさらに速くかつ安全に走れるのか。それを研究し車体に直接反映させていけるのが自動車研究部の醍醐味である。そして1年に一回開催される学園艦GPで入賞するのが我が部の目標だ。しかし去年3年生が引退して部員は翔だけになってしまい部の存続が危ぶまれたが今年、1年生が1人入部してくれたことによってなんとか部を存続させることができた。部の予算は減らされたけど…。
翔が作業着に着替え車庫で先代から受け継がれてきたR-33GT-Rを弄っているともう1人の部員が現れた。
「こ、こんにちは」
「おっす」
「遅くなっちゃってすみません!」
「いや、全然遅くないから大丈夫だよ?」
もう1人の部員とはなんと女の子である。名前は佐藤詩織さん。普段は大人しめな可愛らしい女の子だが自動車に関することになるとキャラが豹変するよくありがちなやつである。
「今なにしてるんですか?」
「エアクリーナーを取り替えてるんだ〜。かなり汚れてきちゃっててエンジンに影響出るかもしんないし」
「あ、じゃあそれ終わったらちょっとエンジン弄ってもいいですか?」
「別にいいけどどーして?」
「クランクシャフトの回転バランスがちょっと悪くなってる気がして…」
「まじか!よく気づいたね詩織ちゃん」
「車を愛しているので」
「そ、そうか…」
押され気味の日々はまだなんとか続けていけそうだ。
〜〜〜帰宅後自室〜〜〜
「明日の分の弁当も作ったしもうそろそろ一曲弾いて寝ますか」
時計はそろそろ23時を回ろうとしている。そして一曲弾くというのはピアノのことである。優秀な整備士になりたいのであれば自由に指を動かせるよう指先まで神経を張り巡らせておけという父の持論のもと幼少期から続けてきたものである。
さすがに家からピアノは持ってこれなかったのでキーボードなのだが翔の演奏は一級品だ。
「音量を一番小さくしてっと。今日はこれでいこうかな」
〜〜♪♪
「なんでそんな悲しい曲弾いてるの?」
「うわっ!いたのか大和…」
「そりゃいるよ。この時間で1日の疲れを癒さないと」
「そんな大層なもんじゃないぞ」
「いや、私もそれなりにピアノ弾けるけど西住は普通に上手いと思うよ」
「え、お前ピアノ弾けたの!?」
風呂上がりで若干火照った顔でパ○コを咥えながら床にに寝転がっている美しき隣人がいた。
「どいて」
「お手並み拝見」
♪♪♪〜〜
大和は何食わぬ顔顔でキラキラ星変奏曲を弾き切った。
「どうよ」
「恐れ入ったわ。本当になんでもできるんだなぁ」
「西住がそれ言っちゃいけないでしょ」
「そんなことないよ。できないことの方が多い」
「まぁいいや。次あれ弾いて。某アニメの最終回に主人公が涙ながらに弾くやつ」
「え、あれもけっこう悲しくないか?」
「聴きたくなった」
「まぁ弾けるけど」
「よろしく」
♪〜♪〜♪〜♪…
「ふぅ…。感想は?」
「zzz」
「って寝てるし!おい起きろ俺の布団で寝るな!!しっかり掛け布団まで掛けやがって!自分の部屋で寝ろ!」
こうしていつも演奏の最中で寝てしまう美しき隣人を起こして部屋に戻すところまでが翔の1日なのである。
そしてまた明日、いつもと変わらないちょっと騒がしいけど楽しい1日が待っている。
完全に某ピアノアニメに感化されました。。。
次回からはちゃんと本編書いていきます!