比企谷八幡 in SAO   作:アカツキ8

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プロローグ2

あれから雪ノ下の家の車で家に帰る途中、小町にナーヴギアとソードアートオンラインを貰ったことを伝えたらすごい喜んだ。

 

しかし車だと帰りが早いな。普段の3分の1の時間で家に着いたぞ。まぁそんなことより早く小町にナーヴギアを見せてやろう。そう思って家に入るとリビングで小町が謎の動きをしていた。

 

なんだあれ?

 

八幡「ただいまー。帰ったぞ小町、そこで何やってんだ?」

 

小町「うわっ!?あっ、お帰りお兄ちゃん。今日は遅かったね、学校で何かあったの?」

 

さっきの謎の動きをなかったことにしようと平静を装って話しかけてきた。まぁ、あれだな。今見たことには触れるな、ってことだろうな。だがな小町、人生はマッ缶のように甘くはないのだよ。それに気になるしな、一体どんな反応をするのか...

 

八幡「あぁ、学校でちょっとな。てかさっき電話で話しただろ。で、さっきの謎の動きはなんだ?」

 

小町「ちょっと!?そこは触れないでおいてくれるのが優しさだよ!!これだからお兄ちゃんはゴミィちゃんなんだよ!!」

 

何かすごい勢いで怒られた。急にそんな大声を出すなよ。

かまくらが驚いて逃げてったじゃないか。

 

八幡「いや、だって気になるだろ。帰って来たら妹が謎の動きをしてたんだから。だが安心しろ、例え小町がちょっと痛い子だとしてもお兄ちゃんは変わらずに接してやる。あ、今の八幡的に超ポイント高い」

 

俺が胸を張ってそう言うと小町は一瞬ムッとして言い返してきた。

 

小町「小町的にはありがたいしポイントも高いけど小町は痛い子じゃないよ!ちょっと練習してただけだよ!」

 

八幡「練習?何の?」

 

小町「えぇっと、なんだっけ。ソードスキルって言うの?ナーヴギアとソードアートオンライン貰ったって聞いたからテンション上がっちゃって」

 

八幡「あぁ、あれね」

 

ちなみにソードスキルって言うのはソードアートオンラインの、剣専用の攻撃スキルのことだ。正確には剣や斧とか槍とか武器全般のスキルだけどな。

それにしても安心したぜ。最愛の妹が材木座と同じ世界に旅立ったのかと思ったわ。

 

八幡「それにしても気が早くないか?サービス開始は明日の昼過ぎだぞ。」

 

小町「だってしょうがないじゃん!やれないと思ってたら急にナーヴギア貰ったって電話が来たんだもん!そりゃテンションも上がるよ!」

 

八幡「そ、そうか」

 

詰め寄ってきたので思わず仰け反ってしまう。何で俺の周りのやつってこんなに詰め寄ってくるの?心臓に悪いんだけど。

しかし、なぜだろう。由比ヶ浜にやられたときは内心ドキドキしたが、小町にやられるとそういう気持ちにならない。

妹だからだろうか?いや、そういえば由比ヶ浜は他にも原因があったわ。

 

俺が若干下がりながら姿勢を元に戻すと小町ががっくりとうなだれて言った。

 

小町「うぅ、お兄ちゃんに引かれた...お兄ちゃんに引かれた...」

 

今この子二回言ったよね。そんなに俺に引かれるのが屈辱的だったの?

 

八幡「いや、別に引いてないから安心しろ。それよりもナーヴギアを箱から出して明日の準備しようぜ」

 

小町「うん、わかった」

 

 

 

 

それからナーヴギアの設定や周りの環境を整え、

今は小町とテレビを見ながら晩御飯を食べている。

うん、やっぱり和食は旨い。鍋をつつきながらテレビを見る。

しかしどの報道番組もナーヴギアの事ばっかだな。他に伝えることねぇのかよ。

そんな事を考えていると小町が話しかけてきた。

 

小町「そういえばお兄ちゃん。さっき説明書で読んだんだけど、何でナーヴギアを着けた状態で全身を触らなきゃいけないの?」

 

八幡「ん?あぁ、それなんだが、お兄ちゃんにも分からん。でも必要な事なんだと思うぞ。あんなゲーム機を開発した人間が無駄な事をさせるとは思えないしな」

 

しかしすごいよな。茅場晶彦だっけ、ナーヴギアとソードアートオンラインの開発者は。絶対に生きてる間にこんなゲームは開発されないだろう、って思ってたからな。

 

小町「でもその開発した人って少し変わってるよね。テレビや雑誌で見たけど『これはゲームであって、遊びではない』とか言ってるし。それにゲームは遊びじゃん。頭のいい人は何考えてるか分かんないよ」

 

小町は首を振りながらお手上げって感じで両手をあげる。

 

八幡「うーん、何が言いたいのか分からんでもないが......いや、意味わかんねぇな。確かにベータの時もすごいとは思ったがやっぱりあれはゲームだ。死んでも死なねぇし、それに食べ物も変な味だったし。」

 

まじであの食い物の味はどうにかすべきだと思う。スキルがないと旨い食事なんて無理だったし、俺はまだましなNPCの店で飯食ってたけどさ。マッ缶が何度恋しくなったことか...

 

小町「えぇぇ、食べ物美味しくないの?じゃあご飯はちゃんと現実で食べた方がいいね」

 

そう言いながら小町はおでんの大根を食べてほほをゆるめる。そんなにその大根旨かったのか。どれ、俺も1つ...ってもう無いし!おでんなのに大根食えなかった...。くそっ、一人で全部食いやがって、心の中で文句を言いながらはんぺんを食べる。

あ、はんぺんも旨い。

 

八幡「あぁ、それにちゃんと食わないと栄養が摂れないからな」

 

ダイエットしたいやつにはもってこいかもしれんが、止めた方が身のためだろう。

あ、鍋の具がなくなった。

 

小町「ところで、明日って小町以外に誰がいるの?」

 

八幡「そういえば教えてなかったな。雪ノ下と一色と平塚先生だ。あともう一人、材木座っていうやつが来る。

こいつは中二病で、話すのが面倒くさかったらスルーしていい」

 

ていうか小町には出来ればあいつと関わってほしくない。小町に悪影響が及びそうだ。

 

小町「ふぅーん、中二病って現実にいたんだね。妄想でやめときゃいいのに。それに平塚先生も来るんだ。

ってあれ?結衣さんは?」

 

小町が首をかしげて聞いてくる。

 

八幡「あいつはテストだ。もし来たとしても、もう夜だろうしその頃には俺達も飯食うために落ちてるから明日は来ない」

 

皿を片付けながら俺がそう言うと小町は残念そうに呟いた。

 

小町「ありゃー、結衣さん来ないんだ。残念」

 

八幡「あぁ、それじゃお兄ちゃんは風呂入ったら寝るわ。小町も早く寝ろよ」

 

小町「うん、分かった」

 

そうして俺たちは部屋に入って眠りについた。

 

 

 

《翌日》

 

小町「お兄ちゃん、早く早く!もうすぐサービスが始まっちゃうよ!」

 

八幡「分かってる」

 

小町に急かされナーヴギアを取り付ける。

しかし眠いな。結局昨日は全然眠れなかったぜ。

まったく、俺は遠足前日の幼稚園児かよ。

 

小町「じゃあ行くよ!お兄ちゃん!」

 

八幡「おう」

 

楽しみだな。またあの世界に行ける。

そう考えると眠気が何処かに行ってしまった。

 

そして俺達はナーヴギアを起動するための合言葉を言う。

 

『リンクスタート!!』

 

 

 




うーん。やっぱり会話文が多くなってしまう。
今回は短めですがまた次から長めにします
それにしても1日で1000UAもいくとは...ハーメルンってすごい。高評価つけてくださった方、
ありがとうございます!少し自信がつきました!
今回でプロローグは終わりです。
次からSAO内の話になります。
それでは、また次の話で。

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