C.E転生   作:asterism

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specialphase① 会議?

月面都市『白兎』白兎工業カレッジ、小会議室

 

「それでは、会議をはじめる」

 

薄暗い部屋の中で椅子に座った20人から30人の男たちがゲン〇ウポーズで向かい合っている。皆、MS開発チームに参加する技術者(転生者)たちだ。

 

「皆さんもご存じのとおり、もう少しでムーバブルフレームの試験を目的とした実験機が完成する。武装も、ビーム兵器はまだ研究段階であるが多くが完成してきている。さて、今回集まっていただいたのは重要な議題があるからだが…何かわかっていない者はいるかね?」

 

その中で最も年配の技術者が会議の進行役らしい、推進機器の担当をしているものだ。その人の発言に手をあげる者はいない。

 

「ふむ…みなわかっているようだ。では『仮称ムーバブルフレーム技術試験実証機』のペットネームを何にするか決めたいと思う!!」

 

高らかに進行役が宣言をすると、様々な声が上がる

 

「素直にガンダムでいいんじゃね?」

 

「そうするとストライクがキラにガンダムって呼ばれない可能性があるだろ!!大体この世界のガンダムの定義をこの機体は満たしていない」

 

「この世界のガンダムの定義ってあのOSか?あれ国によって違うぞ、よってこの世界にガンダムは存在しない」

 

「ライゴウ!!」

 

「いや…あのデザインかっこ悪くね?大体来迎とかMSにつける名前か!!」

 

「雷轟だ思うんだがなぁ…あとデザインは関係なくね?轟雷で」

 

「いやそれは重火力な機体につけるべきだろ…というわけで百式で」

 

「C.Eどころか西暦も皇紀も100なんかひとっつも絡んでねーじゃん!!」

 

「エク・ハザール!!」

 

「1000なんてもっと関係ないだろ、え?お宅のもととなったACの企業の標準機なの?」

 

「てかなんでお前ヒンディー語詳しいの?あ、そいつは逆関につけるべき名前だ。」

 

「お前この国インドあるんだからさぁ…てかなんでアルゼブラなんだ、有澤があっただろうに…」

 

「インドならアルゼブラだろ」

 

「アルゼブラって…中東なんじゃ…?」

 

「ハイハイ、ずれてるぞ、やっぱライゴウだろ!!この世界じゃ絶対生まれないし」

 

「だからそんな名前つけるなって」

 

「うるせぇ!!」

 

ドカッ

 

「なんでそこで手が出る…」

 

(この後収集のつかない議論という名の殴り合いが展開されます。少々お待ちください)

 

「決まらないので保留ということで。」

 

荒れた会議室で、湯野教授が宣言した時立っているのは当初の半分にも満たない研究者のみであった。

 

「…なぁ、これ量産機決めるときとかもやるんだよな…?」

 

そう言い出したのは財務省より派遣された事務員の男である。財務省はMS開発計画の承認に事務員(監査役)の派遣と『量産機の機体コンペ』を会合で行うことを条件に了承したのだった。

 

「この数倍の人数でな…」

 

湯野教授が何が起こるか悟ったような目で言う。

 

「もう一般からのコンペにしねぇ?」

 

技術者の一人がそういうと。

 

「それもありだがそうするとMSの存在がいろんな所にばれるからなぁ…最悪、グリマルディ戦線までは秘匿しておきたい」

 

今度は軍から参加していた連絡係の一人が反論する。

 

「確かアラスカ宣言には乗らないんだっけ?」

 

「大体そのつもりらしいな、こちらとしてはコペルニクスの悲劇が起こるのは織り込み済みだし『そういう人物』を送るらしい。最後の花道が飾れて遺族にも恩給が支給される。みんな得するな」

 

財務省の事務員が答える、財務大臣の息のかかった人だから政治にも詳しいようだ。

 

「うわぁ…、まぁ確かに量産開始がC.E69年1月だとしても大体一年後の開戦にはちょっと間に合わんな。何もかも都合よくいって1200機だったか?戦力になるのは訓練期間を考えると…よくて1000、まぁ800と考えておこう。おそらくザフト連中よりも足りん、カーペンタリアと宇宙の拠点の防衛で手いっぱいだな。カーペンタリアは攻めてくるか怪しいが…。まぁ連中の戦力に関しては資料が少ないが、一応ジオンの半分程度であると計算している。つまり開戦時のMSは1500機程度だな。本来なら3分の1強だが、ザフトという組織の性質上、多少増えると考えられる。…そもそもあんな武装組織が成り立つのが不思議なんだがな…軍人としては。」

 

軍人の連絡係が言う。

 

「研究費とか軍事費も…あんなものを作る予算どっから出てるんだろうな…うらやましい」

 

あのコロニー群のどこにそんな生産力と予算が…、と続けながら財務省から派遣された事務員が遠い目をしながら呟く。

 

「気にしたら負けだ…あぁうらやましいな畜生」

 

湯野教授も気にしたら負けだといいつつ同じことを口にする。

 

「いや…極秘で月産100機近くMSを生産できる我が国も大概だと思うが…。ガンダムって恐ろしい」

 

その軍人のつぶやきは誰も聞いておらず、皆「ザフトのわけのわからないくらい潤沢な予算」を羨むのであった。

 

 




ジオン公国ってザクだけで8000も生産したって無茶苦茶な説もありますが…今回はMS総生産数5000機説をとりたいと思います。この説だと開戦時で3000機保有していて、戦時中に2000機製造したらしいですね。



ゴットフリートの口径225㎝、バリアントの口径110㎝…
( ゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ

(;゚д゚)デカスギジャ…

ずっと㎜だと思ってました…

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