しかし見返してみると、本当にすまない連発してましたね
軽くオイオイってなるくらいには
城の奥へと進んだ士郎たちはそこで1人の男を発見した。反応から見て、彼が例のサーヴァントなのは間違いないだろう。彼の持つ剣を解析した士郎はその正体に思い当たり、驚いていた。しかし彼の反応が弱かった理由がよくわかった。
「先輩、あの人」
「なんて負傷でしょう。シロウ、早く彼を」
「くっ、次から次へと」
傷を負っていながらも、そのサーヴァントは手に握った剣で傷を見て無防備だったマシュに斬りかかった。間一髪のところでその剣を士郎が止めに入る。鍔迫り合いの状態のまま、士郎は語りかけた。
「待ってくれ、俺たちは敵じゃない。あんたを助けに来た!」
「俺を、助けに?」
「俺は衛宮士郎。彼女たちのマスターで、竜の魔女と戦っている。今竜種がここに向かって来ている。勝つためにはあんたの力が必要なんだ」
「竜か・・・なるほどな。だからこそ俺がこの地に呼ばれた、というわけか」
何かに納得したように男がつぶやき、その体から力が抜ける。慌てて剣をしまった士郎が倒れる前に肩を貸した。
「すまない。この傷ではロクに動くこともままならない」
「仕方ないさ。マシュ、リリィ。先導頼む」
「わかりました。私が先頭を、マシュさんはシロウの側でフォローしてください」
「お願いします、リリィさん」
四人はリリィを先頭に、急いで城の外へと出た。
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外に出た彼らを待ち構えていたのは巨大な影だった。ワイバーンはおろか、タラスクまでもが比べ物にもならない、正真正銘、本当の竜種。その背には竜の魔女が載っていた。
「何を探していたのかと思えば、瀕死のサーヴァント一騎ですか。ふっ、そんなものがなんの役に立つのやら。みんな纏めて滅びなさい!さぁ、焼き払うのです、ファヴニール!」
雄叫びをあげ口を開くファヴニール。そこに膨大な魔力が集まるのを感じる。その一撃は生半可なものでは防ぐことなど不可能。
「先輩、私が行きます!」
「な、マシュ!?」
「私も一緒に!」
マシュとジャンヌが他を庇うように前に出る。二人は同時に宝具を展開した。
「宝具、展開します!
「
二人の守りが重なり合う。その守りはファヴニールの炎をなんとか防いでいた。しかし、それも長くは持ちそうにない。
「あんたの宝具、今すぐ使うことはできるか?」
「すまない。まだ魔力が足りない。あと少し、時間を稼いでくれれば、必ず」
「わかった、任せろ!」
士郎は駆け出し両手をそれぞれマシュとジャンヌの背中に添える。時間を稼ぐためにはこの守りが続かなければならない。今持ちこたえるのが困難なら、この守りを強化すればいい。
「
マシュとジャンヌの前に7つの花弁が開く。カルデアからの魔力により完全となった士郎の盾、「
「何をしているのです、ファヴニール!早くあいつらを焼き払いなさい!」
「いや、そうはいかないさ。彼らのおかげで魔力を少し回復できた。ファヴニール、貴様が蘇ったのならば、もう一度殺してみせるまでだ!」
その男、セイバーのサーヴァントは立ち上がり、握りしめた大剣へと魔力を集めた。その様に、ファヴニールが動揺した。まるでセイバーに怯えているかのように。
「邪悪なる竜は失墜し、世界は今、落陽に至る」
「我が
「
「なっ、あのサーヴァント、まさかっ!上昇しなさい、ファヴニール!」
慌てて指示を出した竜の魔女。直撃こそ避けられたが、確実にダメージを与えることができた。それを見届けたセイバー、ジークフリートは剣を支えにしながらも、その場に屈み込んでしまった。
「うっ、すまない。今のままではこれが限界のようだ。今のうちに逃げなければ、まずい」
「助かったよ、ジークフリート。ジャンヌ!」
「はい!みなさん、今のうちに撤退しましょう」
士郎がジークフリートに肩を貸し、彼らは急いで町から離れていった。しかしそのすぐ後を2騎のサーヴァントが追跡していた。
バレンタインイベントももうすぐ終わりますね〜
みなさんおめあてのサーヴァントに渡し渡されできましたか?