妹はFallen Angel!   作:さとそん

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こんにちは、沼津旅行が迫って心がpops heartで踊ってるさとそんです!

それでは2話スタートです!


スクールアイドル部と堕天使の兄

 

 

ダイヤがいなくなってから約1時間が経ったほどだろうか。

「ふぅ……ようやく終わったぜぃ。こういう細かい作業嫌いなんだよなぁ」

 

あのよくあるあれだよ。なんかハンコもって1枚1枚にそれ押してくやつ。あの仕事をみるとthe生徒会って感じがする。大体の学園アニメの生徒会はあの仕事ばっかりやってるよな。むしろあれしかやってないまである。

 

「だったら入学式の挨拶でもしますか?善人さん」

「げっ……!いつの間に戻ってきてたんだ?!」

 

「細かい作業が嫌いと言ってたあたりですわね」

おいおいまじかよ……。タイミング悪ない?

 

「あの、挨拶とかそういうダルイのだけは勘弁してください、まじで。土下座でもなんでもするんで!」

「土下座っ!?あなたには男性としてのプライドとかはありませんの?」

「プライド?そんなもん生まれた時にへその緒と一緒に捨ててきたわ。なんなら靴なめだってできるぞ?」

俺の本気はまだ誰にも見せてないからな……。自分でもどこまで出来るのか気になっちゃうレベル。

 

 

「そんな汚らしいことはしなくていいので部活勧誘の見廻りに行きますわよ」

ぅわぁ〜おっ!冷徹ぅ〜っ!善人くんの豆腐メンタルがガリガリ削れてくぜ……。

 

 

 

 

 

 

 

「いや〜、どこの部活も元気だねぇ……。」

陸上部、吹奏楽部、水泳部など数々の部活が新入部員確保のために躍起になっている。

 

「そうですわね……。早速見て回りますわよ」

「おぅよ!ついでに生徒会メンバーの勧誘でもしねぇか?一応人数は六人いるが実際に働いてるのなんて俺とお前くらいのもんだぜ?」

ブラックにもほどがあるだろ。部活を優先したい気持ちもわかるが生徒会に入ったなら少しはこちらの手伝いでもして欲しいものだ。

 

「なにを言ってるんですか?そんなこと……「ぴぎゃぁぁぁぁぁぁあっ!」

ん、なんだ?今のは悲鳴か?

 

「おいダイヤ、とりあえず俺が見に行ってくるからお前はこのまま続きを頼んだ!」

もし不審者とかだったら大変だ。ここはまず俺が様子を見に行くべきだろう。

 

「え、えぇ……。でも今の声は……」

なんかダイヤがボソボソ呟いているが今はそんなことなどどうでもいい。悲鳴の元へ急ぐのが優先だ。

 

 

 

走ること約1分、先程悲鳴が聴こえた場所へやってきた。しかしそこにいたのは不審者……ではなく善子だった。他にも4人ほど人がいるようだ。というかあいつなにやってんの?

 

「私はヨハネ!ヨハネなんだからね〜っ!」

「あっ!善子ちゃ〜ん!」

「まるちゃん!」

「善子言うな〜っ!」

「どうしたの、善子ちゃーん!」

「待ってぇ〜っ!」

「来るなー!」

 

 

…………何このカオス。

ていうかいま完璧に堕天使が降臨していらしたよねっ!?ほんとに大丈夫かよ善子のやつ……。

とりあえず現場にいた5人のうち残っていた2人に話を聞いてみるか。

「あの子達……後でスカウトに行こう!」

うわぁやっぱり勧誘だったか……。うちの妹がご迷惑おかけしましたねぇ……

 

「おい、そこのあんたら。俺は生徒会のものだがなにがあったんだ?」

「あ、はい!えっと……って善ちゃん!?」

「あ、善くんだっ!」

 

「なんだ、千歌と曜か……。お前らこんな所でなにやってんだよ」

こいつらは高海千歌と渡辺曜。今はあまり会っていないが一応おれの幼なじみだ。まさかこんなときに知り合いに出会うとはな。オレ的には話しかけやすいため好都合だ。

 

 

「えっとね〜……私にもよくわかんないっ!」

わかんないってなんだよ……。あいつらと一緒にいたじゃん。

 

「はぁ?そんなわけないだろ。曜はどうだ?」

「そうだね……簡単に言うと空から美少女が降ってきたんだよ!」

「美少女?だれだそれ?」

……美少女か。確かにここにいるこいつらを含めこの学校には美少女が多いが……。

 

「なんて言ってたっけなぁ……。確か堕天使……」

あ、これあかんやつや。善子のリア充化計画は入学初日から破綻してしまったわけだ……。

 

「すまんなぁ……それ俺の妹なんだわ…」

ほんとに迷惑かけてしまったみたいだな。こいつらも見た感じ部活の勧誘やってたみたいなのに。というかこいつら部活なんかやってたか?曜は水泳をやってたはずだが。

 

「えっ!?善ちゃんの?!じゃあさじゃあさっ!こんど私たちの部活にスカウトしてもいい?」

 

「ん?お前、部活始めたのか?別にそれは構わんが何部なんだ?」

あの千歌が夢中になれるものを見つけたのか……。何を始めるのか気になるな。

 

「あ、善ちゃんそれ聞いちゃう?ふふーん、実はねぇ……「あなたですの?このチラシを配っているのは」

 

ん?この声は──

「ダイヤか。ほかの部活はどうだったんだ?」

やはりダイヤが来ていたようだ。

 

「えぇ、大丈夫でしたよ。それでそこのあなた、いつなんどきスクールアイドル部なるものがこの浦の星女学院にできたのです?」

 

 

 

…………っ!?スクールアイドル部……だと……?

 

 

そうか……。千歌のおかげでようやくお前の希望が叶いそうだぜ?──マリー。




次回の投稿は「空に輝く星のように」の予定です!

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