とあるIS学園の整備員さん   作:逸般ピーポー

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ムッコロス!(あの顔)


オレァクサムヲ!

♪大変だー 真実がー イカサマーとー手を組んだー ピッ

 

電話だ。誰だ?

 

「はいもすもす」

 

『やっほー!やあやあ久しぶりだねー!元気ー?』

 

「だまれクソ兎」

 

うるせえ。今何時だと思ってんだ。

既に夜の11時だぞ。もう今から寝るところだっつうの。今日はいつもより遅い時間だから早く寝たいんだよ。

 

『あはっ、ごめんごめん。

けどこっちでは時間なんてわかんないからね!許してね!許すっきゃないね!』

 

「死ぬがよい」

 

『うわ、いつになく辛辣』

 

「こっちは眠いんだ、さっさと用件だけ話せ」

 

マジで。

 

『もー、つれないなぁ…。束さんつまんない』

 

「切るぞ」

 

そう言ってスマホを離す。そして通話終了のボタンを押そうとした。

 

『わーっ、待って待って!ちゃんと話す!話すからぁ!』

 

「早くしろ」

 

あくしろよ。

 

『うう、鹿波までちーちゃんみたいな事言うようになったね…』

 

「お前が悪い」

 

『でも私は諦めないぜ!…ぬるぽ』

 

「ガッ」

 

…ハッ!しまった。つい。

 

『わあ、ねらーだぁ!

やっぱりこういうところはちーちゃんと違うね』

 

だまれ。腹筋スレくらい良いだろ。

 

「で、何の用だ。こっちはもう良い子はぐっすりの時間なんだが」

 

『鹿波は良い子じゃないじゃん。まあいいけどさ。

とりあえず、今度学園祭あるでしょ?』

 

「ああ」

 

まさかまたゴーレム作って来るとかじゃないよね。さすがにそれは阻止したいところだが。

 

『IS学園、襲撃されるってー』

 

「ふーん」

 

知ってる。

あれでしょ、巻紙礼子とかなんとか言って一夏君を拐おうとするんでしょ。モッピー知ってるよ?

 

『あれ、あんまり驚かないね?』

 

「まあ、それくらいはあるだろうと思ってたしな」

 

嘘だ。原作で知ってただけだ。ただ、いかんせんその原作知識もおぼろげになりつつある。

何故かアンサートーカー先生も原作については反応しないし。…ズルはするなってことかな?

 

アンサートーカー先生は割りと万能だけど俺が万能な訳じゃないからなぁ。この間もシャルロットのラファール整備班の人たちのフランス語がわからなかったけどさ。あれ、いきなりのことで頭が真っ白状態だったから半ばパニックになってたけど、多分アンサートーカー先生で通訳出来たはずなんだよな。

馬鹿め!と言ってさしあげますわ!馬鹿は俺です。

 

さて、しかし襲撃か。原作でもあったし、これからは原作知識が頼れなくなるとなると…。

そろそろ本気で命の危険に備える必要があるかも。

 

まあ、あまりにも俺の生活が脅かされるなら、アンサートーカー先生におんぶにだっこでも構わないから、亡国機業を潰すこともやぶさかではない。

 

 

そうそうそんなことはないと思うが…。

 

『なんだ。じゃあ、年末に一斉襲撃があることも知ってるのかー。残念』

 

「…待て」

 

なんだって?


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