あの後ちっふーこと織斑ちーちゃん、違った織斑千冬教諭を呼び、医療棟へ向かった。
「ストレス性の幼児退行?」
「それに近いものかと考えられます」
ギッ、と椅子に軽く背を預けながら先生が答えてくれた。ちなみにシャルロットちゃんは先生と向かい合って丸椅子にお行儀良く座っている。
しかし先生、メガネデカイっすね。あと性別がわからない。先生は年齢不詳性別不明だった。
…先生、ブラックジャックとかの世界にいそうだな。如月恵って名前で。
「…それで、どれくらいで治るんですか?」
「分かりません」
ちっふー、残念。
しかし、そうすると期間はわからないけどしばらくはシャルロットちゃんお休みかな?
「ですが、彼女がストレスなく過ごせる環境を整えることが、早期の解決に繋がることは間違いありません。
幸い、シャルロットさんはこちらの言う事に理解を示してくれるようです。なので、お互いの譲歩が重要なポイントでしょう」
だってお。
てか、出席日数とか大丈夫なんだろうか。…いや、別にIS学園は日本じゃないから何とでもなるか。各国の代表候補生とかなら、むしろ留年とかさせられない気もするし。
そうすると、期間がどれだけ長引いても実際のところは問題にならなかったりするのかね。
「分かりました。ありがとうございます」
「ええ」
「よし。鹿波、デュノア。行くぞ」
「失礼しましたー」
「…」
シャルロットちゃんは無言でペコリと先生に頭を下げる。
さて。で、どうすんのちっふー?
「うむ。とりあえずは、しばらくデュノアを頼むぞ」
「待って。ちょっと待って。いやホントに」
俺にシャルロットちゃんの面倒を見ろと?
この、今もう既にぎゅーっと俺に抱き付いてきてるシャルロットちゃんを?俺には仕事もあるねんけど。
「ああ、他の先生方や轡木さんには私の方から説明しておくから心配するな」
「待てやこら」
こんにゃろう、さては面倒なことは全部俺に押し付けるつもりか。そうは問屋が卸さんぞ。
「その日の授業の内容はちゃんとサポートするんだよな?」
「む…」
考える素振りをするちっふー。シャルロットはちっふーのクラスだし、それくらいはやって貰わないとね?
「ふん、良いだろう。
デュノア。私と山田先生が授業の内容は一週間ごとにまとめて出す。次の週までにレポートの形で提出しろ。良いな」
「…(コクン)」
シャルロットがやる気っぽい感じでちっふーに対応しているので、まあこれでとりあえずはオッケーかな。
あとはーーーーー。
「?」
可愛い顔して首を傾げてるシャルロットちゃんの相手をこれからするくらいか。
超短いけど、是非も無いネ!