とあるIS学園の整備員さん   作:逸般ピーポー

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待たせたな!(蛇感)
めっちゃ短いけど勘弁な!


やがて桜は舞い狂う

やあみんな。みんな大好き鹿波さんだよー。え?別に好きじゃないって?

そんなー(´・ω・`)

出荷か。出荷されるのか。らんらんらん豚。俺、らん豚ちゃうけど。

 

さて、あの後しばらくしてから。

あれは今から三十六万…いや、二万四千年程前だったか。俺にとっては昨日の事だが、君たちにとっては多分…明日の出来事だ。それなんてシャダイ。

まあ冗談はさておき。ちょっと前に鈴ちゃんが謝ってきました。3時過ぎくらいだったかな?仕事場で。他にも整備のおっちゃんらがいる目の前で。

いやー、うん。あのときは冷や汗がどばどば出たね。だって目の前には可愛いツインテールが床に付きそうなくらいに頭を下げた鈴ちゃん。そして右側からは鈴ちゃんくらいの娘さんもいる整備のおっちゃん達。強くなる視線。あふん。

 

「ごめんなさいっ!」

 

っていうよく通る鈴ちゃんの声がこっちに注目を集めたのもあれだね。いや謝る姿勢としては凄く良いんだけどね?俺の居る場所とタイミングがあれなだけです。はい。間が悪い、というやつだ。そしてしっかりと背筋を伸ばしてピシッと90度に腰を曲げる鈴ちゃん。

もうやめて!俺のライフはもうとっくにゼロよ!

 

ええ、もちろん鈴ちゃんを許したましたよ。そりゃね。だっておっちゃん達凄い睨んで来てるし…。

まさかお前、こんなちっちゃい娘っこに頭下げさせて許さないなんてこたぁねえよなぁ?あぁん?みたいな視線バリバリ来てたし。

まあそんなの無くても許したけどね。前よりも綺麗な目の輝きしてたし。うむ。

 

ただまあ、いきなりどしたん?ってのと、一夏君には謝ったのん?ってのが気になる。

という訳で。

秘密の部屋こと整備庫書庫にれっつらごー。

 

 

「さて。で、鈴ちゃん」

 

「何よ…ですか」

 

「あ、いつも通りで良いよ。話しにくいでしょ」

 

「分かりました…分かった」

 

こっちの顔色を見て、いつも通りの話し方にしてくれた鈴ちゃん。うむ、やっぱりこっちの方が話しやすくて良いよね。

あ、そのままソファーに座ってて。ほい牛乳。

さて、何から話そうか。

 

「鈴ちゃん」

 

「は、はい」

 

「何も取って食べたりしないから落ち着いて。

とりあえず、突然どしたの」

 

気になるの一つ目。何かあったの?

 

「えと、その…。友達に諭されました」

 

「友達」

 

「はい」

 

良い友達持ったね。てか、原作鈴ちゃん的に考えると普通なのかな。原作鈴ちゃんは割とカラッとした性格のええ子だったような気がするし。あ、一夏君の事で暴走する子でもあったか。ふむ。

やっぱり良い友達を持ったんやろなぁ。人徳かね。

 

「良い友達を持ったね」

 

「はい!」

 

あらまあ。この子ったら本当に嬉しそう。それだけその友達が大切なのかね。

 

「なら、その友達に恥ずかしくない行動をしないとね」

 

「はい!

その、本当にごめんなさい!」

 

「まあ、もう過ぎたことだしね。気にしないで」

 

ま、そうは言っても難しいか。鈴ちゃんも気にしてるみたいだし。口調とか。

これからゆっくりと友達になれればいいか。

 

「で、鈴ちゃん。一夏君とはどうなん」

 

「う」

 

言葉に詰まる鈴ちゃん。一夏君、まだ許してないのかしらん?

 

「その…」

 

「その?」

 

「謝ったんですけど…」

 

「うん」

 

「保留にされました…」

 

保留?留守番電話かな(すっとぼけ)

…まあ、一夏君の気持ちはなんとなく想像できる。多分だけど、信じたい気持ち半分。すぐに許すのはなんだか釈然としないのが半分。

こんな感じじゃないですかねぇ。

 

「保留されたかー」

 

「されましたー」

 

はっはっは。

ま、良いんじゃない?

 

「良くないっ!」

 

ええ~?本当にござるかぁ?

だって絶交された訳でもないんだし。むしろ好きな人に距離を置かれる経験とか貴重でしょ。

一夏君にはどんな対応をすると、どんな態度が返ってくるのか分かる訳だし。

絶対良い経験だと思うけどなぁ。

あ、別に鈴ちゃんが一夏君と仲良くするのが嫌な訳じゃないからね?

ただちょっとだけ根に持ってるだけです。

 

「ま、ちゃんとした態度で居れば一夏君も許してくれると思うよ」

 

「そうですかね…」

 

多分。俺は一夏君じゃないからそうとしか言えないけど。

ただまあ、一夏君も頑固なところあるからねぇ。時間はかかるかもね。姉弟で本当にそっくり。頑固者。

 

「さて、時間を取らせて悪かったね」

 

「いえ、その、こちらこそ本当にご迷惑を…」

 

「過ぎたことだから良いの良いの。僕もまだ仕事が残っているから、失礼するよ」

 

さらばだ鈴ちゃん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うちゅう の ほうそく が みだれる !

間違えた。いや間違いじゃないけど。

鈴ちゃんが俺に謝罪した次の日。

朝から仕事場のIS整備庫に向かう。するとそこにはシャルロットが居た。どういうことだってばよ。

 

「あのー、シャルロットさん?」

 

「?」

 

喋らない。どしたのシャルロット。

しかしどれだけ話しかけてもシャルロットさんは言葉を発しない。何故だ。

あれか。余りにもストレスがひどくて幼児退行したのか。かわいいけど。

て言うか、今9時やで?シャルロットさん、授業は?

 

「?」

 

首をかしげるシャルロットさん。かわいい。いやかわいいんだけどね?いつもの制服のまま喋らないシャルロットとか、普段とは別人みたいな感じである。この状態のシャルロットをシャルロットちゃん状態と名付けよう。

そんなシャルロットちゃん状態のシャルロット、つまりはシャルロットちゃんは黙って俺にぴったり引っ付いてくる。なでりこなでりこ。かわいい。

 

じゃなくて。

 

「どしたのシャルロット」

 

「…♪」

 

無言でぎゅーっと抱きついてくるシャルロットちゃん。あ、これあかんやつや。とりあえずちっふーに連絡しておこう。


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