FGOクリアしました、リアルで。   作:チョコラBB

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暴力描写あり


幕間の物語 鬼の宴 その2

カルデア秘匿文書

 

 

 

人類最後のマスターの一人である葉山慎二が自らとぐだ男のサーヴァント二騎により暴行を受け、緊急搬送されるという大事件が勃発した。

その事件の詳細は上層部、レオナルド・ダ・ヴィンチと臨時司令官ロマニ・アーキマンにより緘口令が敷かれることとなったが、唯でさえ閉鎖空間にして少数のスタッフ達で回してきたカルデアである。

被害者である葉山は勿論サーヴァントとも親交のあるスタッフも多く、すぐに概要が知れ渡ってしまったのだ。

当然、重要人物であるマスターの一人である葉山を心配する声も多く上がった。

しかしそれとは別に当初から予想されていた避けられない問題が浮き彫りとなってしまったのだ。

それはサーヴァント、いや人を遥かに超える力を持つ英霊を御しきれるのかという問題である。

英霊の多くは通常ならば人よりもはるかに格が高い存在でとても人に御しきれる存在ではない。

そしてそんな存在を縛るのが令呪であり、人理焼却阻止という共通の目的に対する仲間意識であったのだ。

だが今回の事から令呪も使用出来なければどうということでもなく、また人間の極限ともいえる英霊は考え方も様々で特別人類史を守ることに固執していない者もいること、方法に拘らないことが浮き彫りとなってしまったのだ。

また第五特異点のエジソンのように、将来性は別としても聖杯を用いて自分の命や国を守ろうとする英霊もいることが分かっている為、一部スタッフからは何かしら英霊に対する縛りがいるのではないかという意見が出されることとなった。

対する英霊も一部を除き縛られることを嫌がり、一時不穏な空気となってしまった。

現在は冷却期間や注意喚起、また反英雄の極みともいえる人類の敵、鬼が引き起こした事件の為通常の英霊には当てはまらないという意見により表面的には沈静化することとなった。

尚、加害者である茨木童子と酒呑童子はすぐさま他のサーヴァントにより取り押さえられ、二人を危険視したスタッフや一部のサーヴァントからは処分の意見が出たが、被害者本人である葉山から助命の願いが出たため、両名とも力を封じられ特殊室へと軟禁されることとなった。

因みに酒呑童子は事件を知り、激怒したぐだ男により自害を命じられ、一度自らの心臓を抉りだして死亡しており、3日後に再召喚されてから軟禁された。

これを受け、自害を命じられた酒呑童子は「甘いだけじゃなくて惚れなおすわぁ」とコメントを残し、またクーフーリンは「つい腹黒神父が居ないか身構えちまったぜ・・・。」と珍しく顔を蒼くして溢していたそうである。

 

 

 

被害者:葉山慎二について

 

暴行の内容は茨木童子と酒呑童子の供述と行為が行われたと思われる部屋の状況から推測される。

推測では事件発生から発覚までの丸二日間。

両名と被害者は茨木童子の部屋にて性行為を行っていたと思われる。

因みに性行為自体は両者の同意が有れば、ストレス解消や魔力供給(意味深)の意味合いもあるため非公式ながら認められており、逆に令呪を用いたマスターによる一方的な行為に関しては厳重に禁止されている。

事件当時、被害者は酒呑童子の霊酒を誤って飲み酩酊状態となっており、また直前に茨木童子と口論となっていたことも有り、意趣返しの意味も含めて連れ込まれたようである。

尚、行為の内容についてはプライバシーの観点から詳細は省略するが、聞き取りを行ったロマニ・アーキマン及びレオナルド・ダ・ヴィンチによると、

 

「な、なんてハードなんだっ!?ドMならば大金を払ってでもお願いしたいレベルだよ!?あ、僕は違うよ?でもあんなところにまで指を突っ込まれるなんて・・・僕では耐えられないよ・・・。」

 

「これは酷い。私の思いつく限りのプレイを全て行い、更に強制的に搾り取っては無理矢理栄養補給させて、更に強制的に絞りとる・・・。流石はJAPAN!HENTAIでは右に出る者がいないね。」

 

と酷い内容しか想像させない所見が述べられている。

またそのような性的暴行の他に被害者は右目、手足の指計13本、左耳、その他数か所が欠損しており捕食されたものと思われる。

被害者は救出後に魔術や礼装による治療を受け、傷自体は完治したものの「幼女・少女を見るとパニック症状と幼児退行を起こし付近の母性を感じる(巨乳)女性に泣きつく」という心的外傷を負ってしまい、事件発生3日後の現在、マスターとしての復帰は絶望視されている。

 

 

 

「は~いよしよし、慎二ちゃん大丈夫でちゅよ~。恐いお姉ちゃんは何処にも居ないでちゅからね~。」

 

「うわああ~ん、こわいよお~マルタおねえちゃ~ん!」

 

「よしよし。抱きしめてあげるから落ち着いてね。」

 

葉山は何とか怪我の方は復調したものの、何かの拍子に幼女(ナーサリーライム)や少女(ジャックやエウリュアレ)、またそれら(鬼も含む)を連想させるもの(アステリオス)を見ると上記のような幼児退行を引き起こし、当人のサーヴァントであるマルタによる介護を受けていた。

ぶっちゃけ立派な成人男性(間桐さん家の臓硯(若者)さんを逞しく健康的にした感じのワカメ)が幼児言葉でガン泣きする様はこの上なく見苦しく、また抱き着く際がっつりマルタの巨乳を揉みしだき顔を埋める葉山に嫉妬を向けそうになる男性職員もいるが、葉山の反応が笑えないレベルでガチの為、皆彼を見ないようにしている。

そうして、しばらくマルタに宥められて正気を取り戻すと決まって葉山は

 

「すまない。すぐに幼児退行を起こしてセクハラをかますマスターですまない・・・。」

 

と言って某魔術師殺しのような死んだ魚の眼で部屋の引きこもる、という負のスパイラルを繰り返していた。

 

そんな光景を見て、

エミヤは養父を思い出し、また正義の味方の無力さを思い出し涙した。

黒ヒゲはいつの間にか死亡しており、つい先日再召喚された為状況が分かっていなかった。

ラーマとシータは自分たちの呪いを解除してくれた葉山に多大な感謝をしており、真っ当に二人の鬼を許せなかった。

マルタは最近葉山に母性を感じており、心配な一方微妙に満たされた複雑な心境だった。

Xとエリザベートは葉山の幼女・少女判定を受けなくてホッとしていた。

またぐだ男やマシュ、その他の皆もこの閉塞した空気に不安を感じ、葉山を心配していた。

 

そのような閉塞した状況のある日、変化が起きる。

唐突に葉山が

 

「あ…大きな星がついたり消えたりしている…。あはは。あぁ、大きい!彗星かな? いや違う、違うな。彗星はもっとこう、バーッて動くもんな!」

 

と、とある有名なセリフを呟きながらカルデアスにダイヴしようとしたところを偶々居合わせたスカサハに救助されるという事件が発生したのだ。

 

その後正気に戻って今まで以上に鬱状態となった葉山は、事件の二日後書置きを残してスカサハと共に無断でレイシフトを行った。

事態を重く見たカルデアはすぐさま葉山の意味消滅を防ぐため、葉山の反応を追ったがついぞ消息を追うことは出来なかった。

 

「茨木童子にリベンジするため修行の旅に出ます。探さないでください。」

 




酒呑童子は自害させられたので葉山的にはケジメ終了。
茨木童子とは令呪に頼らず、自力でケジメを付けるため、スカサハに土下座して修行の旅へ。
そして一人また一人修行のために葉山達に連れ去られていくサーヴァント達。



あ、尚事件前後に玉藻とメイヴを召還しています。
(忘れていたなんて言えない・・・。)

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