境界の彼方 ~next stage~   作:眼鏡が好きなモブ男

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もうモンハンの小説が書きたいです


第13話 またか…またなのか…

どんなに疲れていても世界は止まってはくれない。だから僕は今、栗山さんと並んで学校に向かっている。

あの後、僕は何も言わなかった。いや、言えなかった。やむを得なかったし、本当に僕が死んだわけではなかったとはいえ、人殺しの一歩手前くらいはさせてしまったからだ。しかしそれを察してくれたのかはわからないが栗山さんは特に何も言いはせず、そのまま解散とした。

 

今は僕の中にいる妖夢の話をしよう。

 

七回と言われる輪廻転生。

それをちょっとばかし操れるのだ。

詳しく言うのであれば「死んだ頃の記憶を保存しておくか」とか、そもそも「死んだ時点の体を修復して戻るか」とか。

今回はあんな死に方だったため後者を選んだが。

 

……そういえばまだ言ってなかった気がする。

僕の家は栗山さんの家から学校までの間にある為、必然的に一緒に登校することとなるのだ。

 

それでだ。歩いて数分後、曲がり角を曲がって学校に着く、という時に彼女は「しまった」と言いたげな顔をしてから、「忘れ物をしたので取りに帰ります」と言って来た道を引き返して行った。

しかし、この時の僕は疑問を持っていない。

今さっき曲がったのは左。栗山さんが曲がって行ったのも左だということに。

 

特筆すべき点は無かった。

基本的にずっと寝ていたと言えば分かりやすいだろう。ただ、僕はそんな怠惰なわけではない。もちろん理由があるのだ。

昨日、僕は1度死んだわけだ。そして、僕は先程「輪廻転生を操れる」と言ったな。あれは嘘だ。

改めて話すのだが、僕は子供の頃―この子供の時というのは1度目の人生のことである―に妖夢を人為的に取り憑かされた。その数、6()()

つまり、1回死ぬ事に僕の中の妖夢が身代わりになるのだ。

そして、死んだ時に1体ずつ僕の体を離れる。

すると、僕が普段無意識で使っている妖夢の力が弱くなる。

よって、相対的に使う力が多くなり、結果眠くなるというわけだ。

さて、これからは今の話をしよう。

家に帰ってからも僕は寝続けた。

本来この状態に早く慣れるべきなのだが、どうにも体が動かない。それだけ今回僕の体から消えた妖夢は強力だったんだろう。

そうして僕は眠りについた。

━━━━━━

目を覚ました時、もう辺りは暗く、充分に寝たのもおそらく起きた原因の一つだが、それよりも腹の減りが凄かった。

何を食べようか考えていると、地震だろうか。何故か揺れている。

とりあえず外を見てみると……周囲の闇よりもっと黒い物体がカー〇ィのニードルみたいな感じに広がっているのだ。

遠目から見るだけでも気が遠くなるような本数だった。

なんかもう、逃げたい。1日くらい休ませてくれたって良いだろう?

イヤだ、イヤだと思いつつ、僕は黒い物体の方へと駆け出すのだった。




短いです。はい。やる気が迷子です

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