それでは本編をどうぞ
突然だが、目の前でこんな状況起きていたらどうする? 自分の彼女と、家にいるお手伝いアンドロイドが争っていたら。しかも、言い争いとかではなく包丁と、刀の打ち合いやっている。
正直、そんな状況ありえないと思う。うん、そう思いたい。だが現実で起きていた。というか小夜は何処に包丁を入れてたんだろうか。
まあ、そのことは置いといて、こうなった原因を話そう。そう、あれは三十分前のこと……
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「おはようございますご主人様!」
朝から元気にユキが俺にそう言ってくる。
「だから、ご主人様って言うのやめろ」
俺がそう言うとユキは
「別にいいじゃないですかぁー減るものじゃないし」
とそう言ってきた。……それでもなんか嫌なんだよ……俺はそう思いながら、身体を起こす。
「さて、朝食の準備でも『もう作ってありますよ!』……」
「洗濯でも『もうやってあります!』……」
「……顔でも洗いに行くか『任せて下さい!』」
ユキがそう言うと俺を抱えて運び出す。……便利過ぎるのも考え物だな。と俺はそう思った。
洗面所に着いて顔を洗った後、ユキが作った朝食を食べ(結構美味しかった)リビングでくつろぐ。そうしていると、玄関からチャイムの音が鳴る。恐らく小夜だと思う。
俺は立ち上がって玄関の方に行こうとすると、ユキが『私が出てきますので、大丈夫ですよ!』と言って玄関の方に行ってしまった。
さて、大丈夫だろうか。そう思って玄関の方に見に行くと刀と包丁で打ち合っていた。
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と今の状況に至る。一体どうしてこうなったのか……そう思いながら、耳を澄ませてみると、話し声が聞こえる。
「貴方に桐里君を渡すものか!」
「それは、こっちの台詞ですよ!」
「大体、貴方は桐里君の何なんですか!」
「私はご主人様の専属メイドです!」
そう言い合いながら金属のぶつかり合う音が響く。……そろそろ止めなきゃな。
「2人ともそこまでだ」
そう思いながら俺は2人の間に入り込み、戦闘をやめさせる
「「そこを退いて、じゃないとそいつ殺せない!」」
と2人同時に言う。仲が良ろしいことで……
「まあ、とりあえずそんな物騒な物は置いて、何があったか話してくれないか?」
俺がそう言うと二人は刀と包丁を鞘とケースに入れる……本当に何処にそんな物を隠していたのだろうか……
そう思っていると、ユキが話し始める
「それは、数分前のことでした……」
「なるほどねぇ……」
俺は2人の話を聞き終わる。どうやら、ユキが小夜に俺にとっての特別な関係だと言ったので、小夜が殺す為ににさっきのように戦っていたということらしい。どういうことなの……まるで意味がわからなかった。とりあえず、俺は小夜に違うという事を説明する。納得したのか、さっきまでの殺意は消えた。
「まぁ……家に上がってくれ」
俺がそう言うと、小夜は顔を笑顔にして
「お邪魔しまーす!」
そう言って家の中に入っていく。
「それではお茶とお菓子を用意してきますね」
そう言ってユキは台所の方へ行く。とりあえず、小夜のところに行かなきゃな……
この後、ユキと小夜がお菓子の取り合いになったり家がボロボロのなったりしたのは秘密。