少年/戦姫絶唱フェイト・シンフォギア   作:にゃはっふー

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リクエストがあった。ならば………

気合いを入れて、書き上げるぜッ!!

アスカ「気合いいれなきゃできないのか、平和な日常………」

ではどうぞ。


番外編・アスカの休日

 朝日と共に、目が覚める。

 

 背骨を伸ばし、肩を鳴らして起き上がる。隣の部屋で寝ている妹達を起こさず、朝食を作る、それが龍崎アスカの始まり。

 

「朝飯は、洋風でいいか」

 

 ホットサンドでも作るかと、チーズや手作りベーコンを取り出しながら、卵など、マヨネーズを確認しながら、コーヒーの豆を挽く。

 

 しばらくすると、キャロルが起きて、コーヒーを勝手に淹れて、ミルクと砂糖と共に飲む。

 

「おはよう」

「キャロル、歯を磨いて、顔洗ってからにしてくれよ」

「これ飲んだらな」

 

 朝食を作るとエルフナインが起きて、そして、

 

「おはようさん」

「クリス」

 

 隣の家からクリスが、長ズボンと少し大きめで肌が見えているシャツ姿で家に入ってくる。

 

 いつも思うが、少しだけとはいえ外に出るうえ男の部屋だから気を付けてほしいのだが、男から言うのは駄目だろうと思い何も言わず、普通に朝食を出す。

 

 朝食を食べ終え後は、二人を仕事場へと連れていく。恥ずかしがるが気にも留めず、送り出すのが日課だ。

 

 家に帰ると、クリスの姿は無く、少し探すと、

 

「ぶっ」

 

 自分の部屋を開けたらクリスが寝ていて、寝相の悪いクリスがいた。先ほど言った通り、サイズが合っていない服装なため、見えかけた。

 

「く、クリスの奴。つけてないのか!?」

 

 もし年頃の男なら、もう襲いそうなほど無防備なクリス。男の部屋で無防備過ぎる。

 

(けどそう言うのをオレから言うのもな………マーリンの奴が、クリスに対してそう言う経験無い子なんだからリードしないとダメとか言ったら、本当のことだが言うなとか言って消し炭にしてたし………)

 

 とりあえず放置していた食器を洗いながら、次に昼食の準備する。薫製などの物を作り、準備しなければいけない。

 

 響や切歌が休日は来る為、準備しないと大変なのだ。マリアも来る際は、家庭的な一品を頼むため、その準備も考える。

 

 そして、

 

「こんにちは」

「調、いらっしゃい」

 

 調がやってきて、一緒に料理の準備する。

 

 調は休日、なにも無い日は絶対に来る。料理の為だ。

 

 その際、髪留めなど使い、ミニポニーテールになる調。可愛らしいエプロンは、家に置いているのを使う。

 

 時々洗濯もしてくれたりと、少し助かる。キャロルやエルフナインのを自分がする時があるが、いつ嫌がれるか分からない。

 

 ただオレの物もやるため、年頃の女の子が男物に触れる抵抗ないか、嫌悪してないか不安だ。

 

 そう言えばセレナもミニポニーにするな。オレが一人でいる時、可愛かったなと言った日から、絶対にやるようになったが、気のせいだろう。

 

「ふあぁぁ………おはよう」

「クリス、二度寝するなよ」

「悪い悪い」

 

 そう言い、オレの部屋から出て来るクリス。その姿はちゃんとしている。

 

 クローゼットの一角やタンスは、クリスに占領されて、けして中を見るなと言われている。まさか下着までないよな?

 

 そして、

 

「デスデス~」

「アスカ~」

「こんにちは~」

 

 よく食べる子達が保護者と共にやって来て、未来が来たおかげで、ご飯の準備が楽になる。未来は食器に料理をよそって出したりしていると、調がくんくんとにおいを嗅ぐ。

 

「ん、いいにおい」

 

 そう調が言う。もう薫製のにおいがしてるのかと思ったが、乾燥機をかけている。少しばかりにおいのもとを知るため、調へと顔を近づけた。

 

「!」

 

 調の側でにおいを嗅ぐと、少し香りがする。

 

「うん、薫製の香りが移ったか」

 

 そう呟くと、調も自分もと言わんばかりに、少し自分よりも近づいて、オレのにおいをくんかくんかとする。

 

「うん………いいにおい」

「そうか」

「うん………すごくいい………」

 

 少し頬を赤くして、においをかぐ。気のせいか頬が赤い気がする。

 

 そして最後に、

 

「こんにちは」

「いらっしゃい」

 

 オシャレファッションのセレナが、カバンを持ち込みながら、家を訪ねる。

 

 主にマリアの方を優先するため、調ほど来ないが、セレナもよく、家に来るのだ。

 

「アスカさん、これを味見してください。どうぞ」

「ああ」

 

 そう言い、オレはもぐもぐと渡されたタッパーの物をつまむ。なかなかおいしい。

 

 そして別のタッパーから同じ料理を出して、みんなの分を用意し出す。

 

 オレに渡すのは味見用なのだろうか、オレ以外が食べようとしたとき、必死に止めた。恥ずかしいのだろう。

 

 食べる時、口に運ぶまで頬を赤くしているしね。

 

 こうして朝食を食べながら、クリスの食い方を気にしつつ、食べ終えるのを待つ。

 

「ア~スカ♪♪」

 

 いつものように響が抱き着いてくる。小さい頃から抱き着き癖でもあるのかと思うように、響のスキンシップなのだが、いまの年齢はまずい。

 

 響はその、育ちがいい。柔らかいそれが身体に触れている。

 

「響離れろ」

「い~や~勉強手伝って~」

「またか………」

 

 それよりも常識を覚えてほしい。オレが女の子みたいだからなのかは知らないが、本当にくっついてくる。

 

 少し心配だ。これは男に変に間違えられるのではないか? 自分に気があると思われて、変なことになるのではないか?

 

 てかなったな。オレが眠気とキレで脅した時、この子どうする気だった。本当にあのまま進んでいたら、きっと後悔しているだろう。

 

 実際キスしたうえ、触れた。

 

 お互い無かったことにしているが、別の形でオレは償わなければいけない。

 

 まさかオレとそう言う関係になってもいいと、思って無いだろ。

 

「私も手伝ってほしいデスっ♪」

 

 そう言って、また同じように育っている子が、自分の物を考えず抱き着いてくる。

 

 感触がはっきり分かる中で、気付かれないようにはがす。何度かしていると調とセレナが見つめて来る。気のせいか、ヤンデレ空間の二人が重なるのは、気のせいだろう。

 

 未来から、なぜか393と呼びたくなるオーラも感じ取る。あれは怖いんだ、本気でオレに女物着せたりする時、自分の下着なり見られたりしても動じない。てか、自分まで目の前で着替えだすと言う暴挙をした。

 

 その時、オレのことをどう思ってるんだろう。本気で最近の女子が分からない。こんなに男に無防備で………今度司令や緒川さんに相談しよう。

 

 オレならともかく、ほんと俺以外の男ならもうだめだろうな。みんな可愛いのに無防備過ぎるんだよ。

 

 そんなことを思いながら、全員で勉強会。そしてオレはこの後は仕事がある。

 

 

 

 仕事内容は、翼の部屋掃除だ。

 

 脱ぎたての下着や、しわを作ってはいけない衣類。読みかけの雑誌、飲みかけている飲み物。蓋を開けたままのものまである。

 

 それを掃除して、洗濯したりと、仕方なくしている。と、

 

「ただいま」

「お帰り」

「アスカ、今日の分の洗濯物だが、いま平気か」

「ああ」

「なら少しシャワーを浴びるよ」

「軽めに食事もあるが」

「食べる」

 

 そう話しながら、その場で上着を脱ぎながら、シャワー室へ向かう。

 

 買ったばかりのブラを付けていた翼。重宝しているようだ。男のオレはよく分からないから、使いやすくてよかった。

 

 そして着替えを出すと共に、今さっき出た洗濯物を洗い干す。

 

 さっぱりした翼は、軽めの食事をして、ほっとしている。読みかけの雑誌は分かりやすくしてあるため、文句を言わず、読みたいものを読んだりしている。

 

 そして、

 

「ん?」

 

 オレは先ほどの光景、シャワー室へ服を脱ぎながら向かう翼を思い出す。

 

 ………

 

 気づかれる前に仕事を終えて、いそいそと逃げていく。

 

 

 

 こんな日々の中、勉強を見たり、未来も加わり料理を教えたり、調には裁縫も教えたりする。

 

 平和な日々の中、

 

「やあ」

 

 まずはこれをどうするか。

 

「時々思うけど君、女の子を部屋に入れておきながらなにもしないのは失礼だよ? あの子、捕虜時代有るけど、なにも経験してない。そんな過去があるのにまだ守られたそれを、君が受け入れてあげなきゃいけ」

 

 瞬間、すぐに横に跳ぶと、クリスが唐突に現れ、テーブル持参でマーリンを駆除する。

 

 その後オレに掴みかかり、忘れるまでビンタ。殴られるよりマシか。

 

 その後はクリスの部屋に行くと、響達がまだいて、勉強を教えてあげることになる。軽めのおやつを作りながら、みんなでわいわいと楽しむ。

 

 

 

「今日は帰らないか」

「今日の飯は~?」

 

 家がある者は帰り、夕焼けの時刻。

 

 クリスがソファーでだらしなくだらけている。正直、大きめのシャツに着替えているため、見ようとすると見えるんじゃないかと思う。無防備過ぎるが、もう気にしない。

 

「ジャガイモ麺があったな、ジャガイモで麺ができるって話を聞いたことがあるからチャレンジしたんだ。それにしようか」

「ん~」

 

 あんかけのジャガイモ麺をすぐに作り、二人で食べる。

 

 向かい合う為、その見え隠れするその様子に、まあ気にしない。

 

 その後うまかったと言い、いまだ残るのだが、やはりラフでだらけている。

 

(オジサン将来不安だよ)

 

 オレが枯れてなかったら我慢の限界だよクリス。そう思いながら、夜までお菓子を食わせたりして、帰るまで面倒を見る。

 

 

 

 しばらくして帰り、静かにしていると、

 

「いらっしゃい」

「こんばんは………」

 

 こそこそと、家庭料理を食べに、マリアが家を訪ねてきた。

 

 マリアのご飯は、ほぼ朝食ですらホテルなどで済ますことになる。忙しい為、切歌や調、セレナがいる家に帰れないのが日常なのだ。

 

 毎日毎日お弁当などで、人が作った料理が食べたいが、夜遅く帰れないし、開いてる店は無い。

 

 だからオレの家に来ては、ご飯を食べる。

 

「ごめんなさい、実はお風呂も入りたいの。朝から暇が無くて」

「いいけど、いいの?」

「貴方だから」

 

 そう聞きながら、お風呂は沸いているよと言い、せっかくだからフルーツのミックスジュースを良く冷えた物を用意したりする。

 

 さすがにバスローブなどではなく、普通の衣類で出て来るマリアは、それを飲んだ後は、出された軽い食事を楽しむ。

 

「………貴方って、家に居てくれると、安心するわね」

「褒め言葉として受け取るよ」

 

 そう言いながら、明日の朝用に、料理の下準備をしている。

 

「………本当にフリーなら、もらいたいわね」

 

 なにかマリアが呟いた気がしたが、いまは肉の臭みを取る配分に神経を使っていたため、聞こえなかった。

 

 

 

 マリアが帰り、明日は生姜焼きでも朝作るかと思いながら、風呂に入り、さっぱりしてミルクを飲む。本当なら酒を飲みたいが、まだ歳では無い。

 

 少し静かだが、人の気配がするだけ、前の生活、前世よりマシだろう。

 

「………なにげに楽しんでるんだろうなオレ」

 

 そう思いながら、今度マリアに生姜焼きやしぐれ煮などの家庭料理を食べさせてやろう。なにげにいっぱい食べる響や切歌の様子も好きだが、マリアのような人に作るのも好きだ。

 

 調、セレナ、未来も、そう言った料理を教えよう。調は様になっていて、その様子に、このままお嫁さんとかになれそうだと思う。きっとあの子の彼氏は幸せだろう。

 

「彼氏か………」

 

 そうベットに横になりながら、静かに、

 

「装者の彼氏って、どんな奴がなるんだろうな………」

 

 いい奴以外認めない。司令と共に撃退しよう。

 

 そう思いながら目を閉じる。

 

「その前に奏さんのウェディング姿が見たいな………」

 

 そんなことを呟いて、眠りにつく。

 

 その時、メールが来たが、嫌な予感がしたので無視しよう。きっと奏さんの気がするが無視しよう。明日が怖いけど………

 

 そんなそんな、休日であった。




奏「昨日、メール出なかったのはなんでだ? 失礼なこと考えてたなおい」
アスカ「ちょ、チョークスリーパーはぁぁぁぁ」胸とか当たっていている。
奏「別に胸の一つや二つお前には気にしない」

セレナ「………くすっ、おいしいって言ってもらっちゃった♪」

調「………えへへ………」

超平和。お話し考えつつ、ツッコミは時間が有り次第返信します。

ではお読みいただき、ありがとうございます。

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