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というか・・・この人たちおぼえてますかね?
杏が敗北した同刻。他の制圧隊は・・。
「こちらジョシュア。敵を殲滅し、無事制圧が完了。」
想像以上の敵の弱さに、私は驚いていた。
WN×WRの支部を一つ乗っ取ったんだ。こんなに弱いわけは無い。
(ということは・・・主力は他に?)
「了解。エンテント支部からの連絡が途絶えた。状況確認のため、すぐに向かってくれ。」
エンテント支部・・・。確か杏のところだった筈。
「杏が苦戦ねぇ・・・主力はそっちか!」
当然、この程度の簡単な仕事で終わるとは思っていなかった。
だが、あの内乱での戦闘を見るに、本気になった杏を止めるのは困難な筈だ。
「くっ・・よし、早く行くぞ、お前ら!!」
私達の制圧隊は、なんと僅か1人も欠けていない状況だった。
そう、それほどまでに敵が弱かったのだ。
それは、雪のように脆く、花のように散りうる容易い軟弱たる敵であった。
このような者達が、WN×WRの陣地を掌握したかと思うと、逆に自らの組織に怒りを感じた。
「油断大敵・・か。」
「支部長!参りましょう!」
「ああ、分かった。じゃあ行こうかねぇ。」
私は何を見てもうろたえることは無いが、あの2人は・・。
あの2人とは、当然ディザ殿と杏のこと。
「まだ・・・子供なんだよなぁ。」
僅かな不安を胸に、支部を目指した。
そして同刻。
「こちらザーフ。制圧は至極簡単に終了しましたが・・」
奥歯に物が挟まったような言い方である。
「こちらCHS。どうされましたか。」
「いえ・・・敵の中に日本人がいたもので。加えて、彼らは恐らく高校生だと思われます。そのため、日本国立高等学校の生徒ではないかと。写真もあります。情報部のほうに回して、調査をしていただければと。」
反政府組織なんぞに、高校生がいるはずも無い。
加えて、刃を交えたから分かる。彼らはなかなかの上級者だ。
彼らと言うのは、男子1人、女子1人であったからだ。
「ザーフ様、エンテント支部へ向かえとの報告が。」
代弁は、実動体では珍しい女性の兵士だった。
「苦戦でもしているのですか?」
「はい。杏様が。そのため、ジョシュア様と共に向かえと。」
「了解です。」
こちらは、僅かに負傷者が出たものの、殉職者はいない。
敵には僅かに苦戦はしたが、あまり卓越した強さは見られなかった。
このような者達が私達の陣地を蹂躙したと考えると・・。
「些か・・・不思議でなりませんね。」
「・・・どうされました。」
「いえ、何でもありません。参りましょう。遅れるわけには行きません。」
僅かな疑問と不信感を抱えつつ、支部へと向かった。
おおよそ30分が経過した。
「ザーフ様、こちらを。」
先程の彼女が、大変近未来的な自動計算機を見せてきた。
・・・俗世には、パソコンとして出回っている。
「情報部。もう既に判明しましたか。」
先程情報部に調べさせた、日本人の正体が判明したらしい。
「ふむ、名前は・・・
今回は短めです。
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