というか、実力テストなのに勉強したら実力じゃないでしょ。
という屁理屈のもと、勉強せずにいきます。
・・という私事で始まる本作、ぜひおたのしみください!
行き先は、日本支部。どうやら、そこでヘリに乗りインドへ向かうらしい。
WN×WRの支部襲撃事件は、既にニュースで大々的に放送されている。
こんな事をされてしまっては、俺の正体が学校で流れるのも目に見える。
「ふう・・・っと、ファリンは何処か。ヘリの場所も聞かなきゃな。」
日本支部長、杏の代わりに務めている【李 花琳(リ・ファリン)】。
俺のことを、唯一名前で呼ぶ珍しい支部長だ。
「翔!やっと来た!!」
「これでも急いだ。早急に案内してくれ!」
お互い、焦りが一切隠れていない口調だった。
俺も、冷静とは言え焦っていたのもまた事実。
「そういうわけにもいかないの。今各々出発させてしまったら、時差の関係で統率が取れなくなるの!だから、それぞれ移動時間が決められてるの!!だから待って、翔!!」
「そうか・・。よく考えればその通りだな。分かった、では待機させて貰おう。」
やはり、冷静さを欠いてしまうと、当たり前のことも考えられなくなってしまう。
自分では冷静になったと思っていても、やはり無意識に焦っている。
「杏ももう来てる、中で休んでて!」
では、お言葉に甘えて休ませて貰う。
今の状況では、まず心を落ち着かせることが先決だ。
「あ、天城様!」
「杏、大丈夫だったか?なかなか辛い事件だったが・・。」
事件そのものは驚いたし、なによりチャブンの死は、大変辛いものだった。
加えて、杏とチャブンはかなり仲が良かった気がする。
記憶では、数少ない女性として、杏は所属した頃から仲が良かった筈。
「俺も焦ったが・・何とか落ち着けたさ。」
「天城様・・!」
こうして、素直に抱きつかれるのも久しぶりだ。
(やはり、か。流石に・・。)
「…ん…うっ…ひっく…!」
慰めの言葉も、この場では全てが安っぽく聞こえてしまう。
そう確信した俺は、ただただ優しく頭を撫でた。最善かは不明だが。
10分ほど経つと、彼女も泣き止んでくれた。
「もう安心したか?」
「はい・・ありがとうございます。でも・・」
まだ何か至らぬことがあったろうか?
「天城様も、焦りが見えますよ?」
「なに!?やはり・・」
自分では分からないが、無意識にということか。
「よーしよし、天城様、大丈夫ですよ~。」
「おい!はあ・・・まあなに、元気になってくれてよかった。」
この場を和ませる能力も、彼女特有の力であると考える。
「あら、天城様も落ち着きましたか?」
「お前のお陰でな。」
皮肉と本心が混じりあった感謝を、彼女に誠心誠意伝える。
僅かに本心が強かったかも、ということは今は内緒に。
「翔、移動時間が発表されたよ!」
「よし、ようやく来たか。」
現在12時、回復には十分な時間を貰った。
「翔は、これから2時間後に出発。杏は、これより1時間後に出発だよ!」
《出発時間》
【アフガニスタン自治区】
これより0時間後
【ハルツーム支部】
これより4時間後
【モスクワ支部】
これより3時間後
【エンテント支部】
これより1時間後
【インド帝国支部】
これより2時間後
「2時間・・!!いや駄目だ。せっかく冷静になったのに。」
「そうだよ、翔!落ち着いて、冷静に。」
女の子2人に宥められる俺って・・。
「その間に最後の準備をしましょう、天城様!」
「ああ!チャブンの敵を・・な。」
怒りを抱き、なおかつ慎重に。
俺はそこで、何があっても驚かない決心をした。
ようやく、決心が出来た。
筈なのに・・
あんなものは・・
きっと嘘だ。
「あら、ようやく来たわね、兄さん」
「あ、天城さん、来てくれたんですね!・・なんてな!はっはっは!!実に愉快だ!!」
俺はその日、『日常』に否定され、
『
もう、時間なんて消えてしまえ←阿呆
世界規模だと、時差とかなにやら面倒くさい。
という執筆裏話を最後に、後書きとします。
・・評価、1杯どうすか?とか言ってみる。