たとえ、全てに否定されようとも   作:Laziness

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アンケートへのご協力、どうかよろしくお願い致します!
まさかの返信1件という悲しい事実・・。

5月12日までですので、どうかよろしくお願いします!!


Ⅳ・第三話

「実習を始める!お前らのレベルは、新人戦の試合結果を見て大体把握している。流石1年で上級者が集められたクラスだ。上位を独占している。」

 

(あいつが人のことを褒めるとは・・。)

 

「しかしだ・・。皆、基礎的な動きが身についていない。なんと言うべきか・・頼り切っているんだ、[解放術]に。」

 

 生徒達は皆、あまり理解できていないようだった。

 

「解放術とは、あくまで自分の持っている能力で割り振りしたり、限界を突破させて強化したりする物だ。だが、運動神経が良くなっただけでは相手に勝てない。大切なのは、強化した身体をどのように効率よく使用するか?ということだ。」

 

 皆、解放術の本質を思い出したようである。

 

「解放術と魔術の決定的な違いは、基礎的身体能力が深く関わってくるということだ。魔術は文章を読めば強大な攻撃が出来る。だが解放術は、強化した身体に剣術や体術、射撃能力等の技術的なものが深く関わってくるんだ。それに加えて、基礎的身体能力が高いほどある箇所から他箇所への移行値も大きくなる。」

 

 実戦経験者の言葉に、誰もが息を呑んだ。

 

「ではそれを踏まえて、戦う術を教えてやろう。天城、有里美!」

 

「「はい」」

 

「ではまず天城。」

 

「はい・・!!」

 

 大尉はいきなり剣を振ってきた。俺はそれを、素手。しかも片手で防いだ。

 

「まさかいきなり来るとは・・。」

 

「ふむ、いい反応速度だ。と、まあこのように・・ああ、そういえば今何をしたか教えてやれ。」

 

「はい、今のは唯の体術(・・・・)です。解放術なんかではありません。」

 

 生徒達は、驚きの声を上げた。

 

「高速の剣撃は腕に相当な負荷が掛かります。それは、地面へ上手く吸収させます。そして素手で掴んでいる点ですが・・まあこれに関しては、刃に触れなければなんともありません。」

 

「そうだな。地面への逃がし方をもう少し詳しく。」

 

「はい。体術の基本は、受け止めることではありません。受け流す(・・・・)事です。衝撃を逃がすことが出来れば、大剣だって余裕で受け止められます。というか最早此処から先は感覚的な問題なので何とも言えませんが・・。」

 

「そうか。このように、体術とは習得すればかなり万能のものになる。特にタンクにとってはかなり使えるものになるだろう。」

 

 生徒達は目の前で見せられた超人的な技術に、感嘆の声を上げていた。

 

「では次は、有里美!」

 

「はい」

 

 杏が返事をした瞬間、大尉は銃弾を放ってきた。

 

「はっ!!」

 

 それに杏は、普通の人では視認出来ないくらいの速さで銃を構え、銃弾を打ち抜いた。

 

「「「「なっ!?」」」」

 

「流石だな、杏。」

 

「ふふっ!これに関しては、最早誰にも負けるつもりはありませんから!」

 

「見事だ。ちなみに今、解放術は?」

 

「使用しませんでした。基礎的身体能力です。」

 

「素晴らしいな。これをフルバーストしたら、きっと恐ろしいことになるんだろう?」

 

「ええ、したことはありませんが・・。」

 

「・・とまあこのように、基礎的身体能力というのは、とても深く関わってくるんだ。」

 

 生徒達は、好奇心に溢れた目で大尉を見ていた。

 

「まあ、簡潔にまとめると・・頼るな。」

 

 実戦経験者の言葉は、どんな教本よりも、彼らを成長させてくれるのであった・・。

 

 




相当な長文でしたね・・。
すみません、眠くなってくるような内容でしたね・・。

まあこういう真面目な回もたまにはあります。

というわけで、アンケートへのご協力、お願い致します!!

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