仮面十二/五/二十一 三つの世界と九つの枢要大罪 聖と罪の戦い   作:OOSPH

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仮面を纏う者らの伝説の始まり

・・・ ・・・・ ・・・・・

・・・・・・・ ・・・・・・・・・


7、仮面伝説

「それにしても・・・

 

 今のが聖徒の力・・・

 

 と言うことなのでしょうか・・・」

 

マモノに襲われて

別の場所にて集まっている

 

自称特別捜査隊の面々

 

直斗は先ほどの力を目の当たりにしたことに

驚きを隠せていないようだ・・・

 

「種も仕掛けもないですよ・・」

 

由奈はやや茶目っ気を見せるように

そうつぶやくのだった

 

「でもぶっちゃけ

 そんなに驚かねえけどな・・・・

 

 似たようなことなら俺らもできるし」

 

「確かにそうだよね・・」

 

「でも・・・

 

 問題はこの世界で

 ペルソナ能力が使えるのか、だよね・・・」

 

雪子の発言に一同はやや難色を表す

 

「そんな・・・

 

 ここでこの世界で

 俺らが戦えないっていうんなら

 

 俺らお手上げじゃないっすか・・・

 

 確かめようにも・・・」

 

『たぶん大丈夫だと思う・・』

 

すると

 

りせの背後に浮かんでいるものを見て

 

一同は驚きを見せる

 

「うおお!?

 

 そ、それって・・」

 

「ヒミコ・・・

 

 つまりこの世界でも

 テレビの世界と同様に

 

 ペルソナ能力が使える・・・

 

 そういうことですね」

 

「でもよかった・・・・

 

 つまりは俺達でも

 戦えるっていうことだろ?」

 

「そうだね・・」

 

「よかった・・・」

 

とりあえずホッとする一同

 

「ええっと・・

 

 話がよく見えないけど・・

 

 つまり皆さんもここで

 戦うことができるっていうこと

 

 でいいんですよね?」

 

由奈は聞いてくる

 

「ま、まあ・・・

 

 そういうことか」

 

「・・・・っ!?

 

 みんな気を付けて!

 

 この近くから

 何か大きな力を感じるよ!!」

 

りせの言葉に

一同は激しく警戒を強める

 

「っ!」

 

そこに現れたのは

 

巨大な牙を持つ

蛇のような怪物だった

 

「な、なんだあれ!?」

 

「ヘビニア・・

 

 通称吸血蛇と呼ばれてる蛇のマモノです!」

 

怪物、ヘビニアは

一同を見つけると

 

向かって激しい咆哮を上げる

 

「気を付けてください!

 

 こいつの体はとても柔らかく

 武器による攻撃があまり効きません!!

 

 こいつに効く攻撃で一番効果的なのは

 

 炎による攻撃ですけど・・」

 

すると

 

「炎だったら・・・」

 

雪子は前に出ると

 

「コノハナサクヤ!」

 

雪子は扇を振るって

自身のペルソナ

 

コノハナサクヤを出して

 

炎による攻撃を出して

ヘビニアを攻撃する

 

ヘビニアは炎を受けて

大いに苦しみ始めていく

 

「やった・・・」

 

雪子はやったと思い

技を解除してしまう

 

「ダメ!」

 

「え・・・?」

 

するとヘビニアは

自分の体にかかった炎を振るい消して

 

再び向かっていく

 

「危ない雪子!

 

 トモエ!!」

 

千枝が

自身のペルソナ

 

トモエを出して

その一撃でヘビニアをぶっとばした

 

「大丈夫!?」

 

「ヘビニアの体の抗生物質は

 およそ90%が水分の蛞蝓と一緒なんです

 

 だから炎を使えば

 ヘビニアの体の水分を乾燥で

 不足させればあの弾力のある体を

 

 無効化させることができ

 

 よければそのまま倒すこともできるんです」

 

「そっか・・・

 

 私はてっきり

 倒せたと思って

 

 中途半端に技を解除しちゃったから・・・」

 

するとヘビニアはさらに

一同に向かっていく

 

「二人は下がって!

 

 とにかくここは切り抜けないと・・」

 

由奈はそう言って

聖痕開放形態となって

 

手に持っている聖槍を向けていく

 

「はああああ!!」

 

そしてそれをもって

ヘビニアに向かっていく

 

ヘビニアはとんだ由奈に

首を伸ばしていき

 

口を大きく開いていく

 

「そこだ!」

 

由奈は槍の穂先を

ヘビニアの口に向けて

 

槍と自身に風をまとわせていく

 

由奈は風で自分の体を

浮かせて風をまとった聖槍で

 

ヘビニアに切りかかっていくが

 

「ぐう・・」

 

ヘビニアの体の弾力によって

はじかれてしまい

 

攻撃を無力化されてしまう

 

「(鎌風をまとった斬撃でも

  通らないなんて・・

 

  普通のヘビニアじゃない)」

 

すると

 

「きゃああああ!!」

 

ヘビニアは首を大きくふるい

由奈を地面にまで吹っ飛ばす

 

さらにヘビニアは打ち付けられた由奈に

その体を大きく向かわせていく

 

「くそ・・・・

 

 だったら俺らも・・・・」

 

陽介が向かおうとするが

 

それを止める手が陽介の前に出される

 

その手の主は

 

「相棒・・・・?」

 

悠であった

 

悠は由奈に迫っていく

ヘビニアをじっと見つめ

 

そして

 

静かにつぶやく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・ペルソナ・・

 

 イザナギ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると悠の後ろから

現れるのは

 

彼のペルソナ

 

イザナギ

 

イザナギは召喚されると

まっすぐヘビニアのほうに向かっていく

 

イザナギは持っている武器を

勢いよく振るい

 

それでヘビニアを攻撃する

 

「え・・」

 

由奈はその光景に

ただただ見とれていた

 

イザナギはその後も

何度も攻撃を仕掛けていき

 

ヘビニアの体を切り付けていく

 

ヘビニアの柔らかい体に

攻撃は無効化されそうだが

 

イザナギの武器は

ヘビニアの柔らかい体を

 

瞬く間に切り裂いていき

 

ヘビニアは

大きく吠えるような断末魔を上げて

 

大きく宙を舞い

地面に叩き落されると

 

その体は黒い霧のようなものに包まるように

 

消滅していくのであった

 

「あ・・」

 

その光景に

由奈は声を弱く漏らすと

 

悠が一息つく

するとイザナギはゆっくりと

 

悠のもとに戻っていくのであった

 

「今のは・・

 

 あなたが?」

 

由奈は驚きを隠さないまま

悠に問う

 

「おいおい相棒!

 

 おいしいとこもっていきやがって・・・・」

 

「でもさっすがリーダー

 

 あの怪物やっつけちゃった」

 

「やったね」

 

一同はとりあえず

悠のもとに集まっていく

 

「とりあえず片付いたっすね」

 

「きゃーさっすがせんぱい

 

 かっこよかったー」

 

「いやーさっすがせんせークマよ」

 

一同は悠の活躍に大きく感服していた

 

「しかし・・・

 

 まさかここまで

 強力なマモノがいるとは・・・」

 

「おそらくあれは

 罪徒によって改造されたものだと思います

 

 本来のヘビニアだったら

 あそこまでの弾力なんてありえません・・」

 

由奈は言う

 

「ってことはつまり・・・」

 

「罪徒がこの近くにいる・・

 

 そういうことだな・・」

 

悠の言葉に一同は緊迫の空気が走る

 

「そういえばこの先には

 陰陽路がありませすね・・」

 

「おんみょーじ?」

 

由奈の言葉に陽介が疑問を浮かべる

 

「この先にある路のことです・・・

 

 そこでは日暮れと日の入りの時に

 光と闇、つまり陰と陽が合わさったような

 

 幻想的な光景を見ることができることから

 そう呼ばれています」

 

「へえー

 

 そうなんだ・・

 

 ちょっと見てみたいかも」

 

りせが少し興味津々につぶやいた

 

「そんなにいいところでもありません

 

 なぜならその陰陽路は

 ある罪徒の居城があるんです」

 

由奈は言う

 

「居城・・・?

 

 つまりこの先に

 罪徒がいるということですか?」

 

「命令の大総裁

 

 私たちはそいつのことを

 そう呼んでいます

 

 奴はこの陰陽路において

 自分のマモノを育てて

 

 様々な場所に送り出して

 勢力を拡大させていく策謀タイプです」

 

由奈の説明を受けて

やや引き気味になっていく一同

 

「ってことは

 この先にいよいよ

 

 そいつがいるってことか?」

 

「ええ・・

 

 爵位から見れば

 下から数えた方が早いですけど

 

 それでも侮れない相手ですよ」

 

「うええええ・・

 

 いよいよこれから

 激しい戦いになっていくってことね・・」

 

千枝はやや身を震わせる

 

「だが避けては通れない道だ

 

 俺たちはこれから

 もっと手ごわい相手に向かって

 行くんだ・・

 

 この戦いにてこずるようなら

 俺達が元の世界に戻るための戦い・・

 

 絶対に通れない」

 

「そうだね・・・

 

 私たちが元の世界に

 戻るためには

 

 乗り越えないといけないんだよね・・・」

 

悠の言葉に雪子はそう返す

 

「そうっすね

 

 俺らはこれから

 やらなきゃいけねえことが

 山ほどあるんすからね」

 

「立ち止まってなんていらんないよ」

 

「クマは絶対に

 元の世界に戻って

 

 それでアイス食べるんだクマ」

 

それぞれの意見を聞く

 

「フフフフ・・

 

 本当に意志の強い

 人たちですね・・」

 

「ああ・・

 

 俺達にはまだ

 やるべきことがあるからな・・」

 

由奈はそう述べると悠もそう返すのだった

 

「さて・・・・

 

 そんじゃあ敵の本拠地まで

 突撃だぜ!」

 

陽介の声に一同は

おーっと返すのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

物語はまだ序章に過ぎないのである・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

           




伝説はまだ

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