仮面十二/五/二十一 三つの世界と九つの枢要大罪 聖と罪の戦い   作:OOSPH

4 / 39
忍び寄る悪意と言う魔の手

・・・ ・・・・ ・・・・・

・・・・・・・ ・・・・・・・・・


4,Absolute malice as a lost person

翌日

 

「んんー

 

 よく寝た」

 

「おはよう・・・」

 

一同は宿屋のロビーに集まる

 

「おお、やっと起きたか」

 

「おはよう」

 

「さすがに早いな」

 

「大丈夫そうだな」

 

「おはようございます」

 

「おはようございます

 

 お二人の体調は万全であります」

 

「おはようございます」

 

「おう」

 

ほかの面々は集まっていた

 

「全員そろってるね・・・」

 

「あれ?

 

 有紀さんは?」

 

「ああ、なんでも朝から

 里の人たちが騒がしいようで

 

 様子を見に行ってる

 

 どうやら何か事件が起こっているようだ・・・」

 

湊と琴音の問いに

美鶴が答える

 

「だったら聞いてみようよ!

 

 何だか心配になってきたし!!」

 

「話だけでも聞いて行こうよ」

 

「そうだな

 

 どのみち彼女がいなくては

 目的地であるエリアL2には行けないからな・・・」

 

と一同は宿屋を出て

様子を見に行くのであった

 

・・・ ・・・・ ・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・ ・・・・ ・・・

 

SEESの面々が

騒いでいる住人たちに

 

声をかける

 

「どうかしましたか!?」

 

湊が話しかけると

 

「実は昨日

 

 マモノが現れて

 住人が何人かさらわれてしまったんだ」

 

「何ですって・・・!?」

 

琴音は辺りを見ると

 

「あなた・・・」

 

「パパァ・・・」

 

女性や子供がそう言って泣いているのが見える

 

「マモノって確か

 罪徒が使ってくるって怪物の?」

 

「人間さらうなんてあるのかよ?」

 

すると

 

「罪徒よ・・・」

 

有紀があらわれる

 

「罪徒に命令されたのよ

 

 出ないと人間を襲うなんてこと

 マモノが独自に行うはずがないもの・・・

 

 マモノの思考は本能的だから

 人間を襲うことがあっても

 

 人間をさらうなんてことするはずがない・・・」

 

有紀はそう言って

住人たちに聞いてきた

 

「マモノはどっちに?」

 

「あっちの・・・

 

 北西のほうに!」

 

住人に言われてそっちの方角の方を見る

 

「北西・・・

 

 ちょうどエリアHと

 ほかのエリアの境目・・・

 

 確かにそこなら

 罪徒がいる可能性があるわ!」

 

そう言って有紀は

剣をもって外に出ていく

 

「待て!

 

 どこに行く気だ!!」

 

明彦が呼びかける

 

「決まってるでしょ!

 

 罪徒にさらわれた人たちを

 助けに行く!!」

 

「無茶だ!

 

 一人で敵のもとに

 飛び込んでいくつもりか!?」

 

「無茶でも行かないと!

 

 出ないと・・・

 

 さらわれた人たちが・・・」

 

と見つめる先には泣いている女性と子供たちが

 

「ひどい・・・」

 

風花もそれを見て悲しい気持ちになっていく

 

それはほかの面々も一緒だ

 

「大切な人を失って

 

 泣いているのですね・・・・」

 

「・・・・・」

 

アイギスはそう言葉に表し

天田はそれを見てどこかつらそうな表情を見せる

 

「気持ちは俺らだって同じだ

 

 でもだからこそ

 お前を一人で行かせるわけにはいかねえ

 

 今のお前はさらわれた人を助けたいがために

 少し感情的になってる

 

 こういう時こそ頭を冷やした方がいい」

 

「・・・・・」

 

有紀はふうっと一息ついた

 

「・・そうだね・・・

 

 慌てていったところで

 状況が変わるわけでもないんだし・・・

 

 だけど・・・

 

 今のところこの里にいる

 聖徒は私だけだし・・・

 

 今のままじゃあ・・・」

 

すると

 

「だったら僕たちと行こう・・・」

 

湊が言う

 

「え、でも・・・」

 

「あなただけに危ないことなんて

 させられないし・・・

 

 それにきっと私たちなら

 あなたの力にきっとなれる!

 

 貴方だって感じたんでしょ?

 

 だから私たちに武器を出してくれた違う!?」

 

「・・・・・」

 

言われて迷う有紀

 

「そうね・・・

 

 今ここで

 戦える聖徒があんただけだって聞かれて・・・

 

 みすみす送り出すなんてあとくされ悪いしね」

 

「それにさ

 

 昨日俺っちに

 一人で行動するなっていっといて

 

 自分がそうするなんて

 なんかかっこつかねーじゃん?」

 

「そうだな

 

 それにどっちみち

 同じ敵と戦うことになるんだ

 

 この世界での戦いに慣れておくにも

 ちょうどいいだろう」

 

「明彦

 

 これから起こる闘いを

 まるでトレーニングのように言うな・・・」

 

「あはははは・・・」

 

「私も・・・・

 

 私たちも悲しんでいる人のために

 できることをやりたいであります」

 

「僕も・・

 

 大切なものを失って

 絶望していく人を見るのは・・

 

 いやです!」

 

「・・・・・・・・・」

 

一同の意見は設置する

 

「みんなの意見も

 一致したね・・・」

 

「でもここは・・・

 

 有紀ちゃんに決めてもらおっかな?」

 

と真琴は有紀の方を見る

 

「まったく・・・

 

 お人よしと言うか

 無謀と言うか・・・

 

 どうせここで私がだめって言っても

 聞かないだろうし・・・

 

 好きにしなさい・・・

 

 その代わり

 自分の身は自分で守ってね・・・

 

 これから戦う相手は

 それほどの余裕がなければ

 

 きっと勝てないわ」

 

「わかった・・・

 

 足を引っ張らないように頑張るよ」

 

「みんなもそのくらいできるよね」

 

一同はうなずく

 

「それじゃあさっそく行きたいところだけど

 

 その前に行くところがあるよ」

 

と有紀は一同を連れて

ある場所に向かっていく

 

そこは

 

・・・ ・・・・ ・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・ ・・・・ ・・・

 

教会

 

そこで一同のもとに

走り寄ってきたのは

 

アルビノの柴犬であった

 

SEESのメンバーはそれが何なのか当然わかっていた

 

なぜなら

 

「あーそうだったそうだった

 

 コロちゃんのことすっかり忘れてた」

 

「コロちゃんも私たちの大事な

 仲間だもんね

 

 フフフフ・・・」

 

SEESの一員である

 

コロマルであったからである

 

「これから里に行くときは

 彼は教会に預かっておかないといけないわよ

 

 何しろ犬は嫉妬の象徴で

 この世界では恐怖の象徴だからね」

 

有紀が忠告する

 

「それじゃあ

 

 早速行くわよ!」

 

そう言って結界の外に出ていく一同であった

 

「それじゃあ

 

 ここはいったん

 役割を決めよう

 

 まずは私たち年長組と湊が

 

 ゆかりと順平と真琴が

 二手に分かれて前に出よう

 

 残りは辺りの様子を見張っててくれ

 

 山岸はいつものようにサポートを頼む」

 

美鶴の指示に

一同は強くうなづく

 

「よし・・・

 

 それじゃあ行こう」

 

「私たちも・・・」

 

と二つのグループはそれぞれ前に出ていくと

 

「っ!?」

 

有紀が何かを警戒するように

身を大きく引いた

 

「どうした?」

 

「マモノだ・・・

 

 どうやら囲まれてる」

 

その言葉に一同は

大きく身構えると

 

唸り声が響いていく

 

するとそこに現れたのは

複数の異様な怪物たちであった

 

頭部のみを地面から出しているような

異様な姿の怪物たち

 

「下級のマモノか・・・

 

 大したことはないけれど

 この数だと苦しいかも・・・」

 

すると

 

有紀は右腕を構えると

右腕に浮かぶ聖痕が輝き

 

彼女の姿が大きく変わっていく

 

そしてその後彼女は

銃を構えてそれを構える

 

「うお!?

 

 なんだよそれ・・・・」

 

「服装が変わったぁ!?」

 

「聖痕の力を解放させて

 その力を受けるのにふさわしい姿になったのよ

 

 今はとにかくこの状況をどうにかすることを考えるわよ!」

 

と銃を構えて

マモノの群れに

 

銃弾を次々と打ち込んでいく

 

「私たちも応戦するぞ!」

 

「おっしゃ!

 

 俺っちたちも

 やってやるぜい」

 

と一同の方も襲い来るマモノたちに

向かっていく

 

マモノたちはとても多いが

一体一体は大したことはないため

 

一体ずつ引き離していき

 

確実に一体ずつ追い込んで倒していっている

 

「ふん

 

 どうやら大したことは

 なさそうだな・・・・

 

 つまらん」

 

「真田先輩

 

 そこはがっかりするとこじゃ

 ないと思いますよ?」

 

明彦のつぶやきにゆかりが突っ込んだ

 

マモノたちの人数も

減っていき始めると

 

マモノたちが引きあげ始めていく

 

「ふん

 

 他愛もない・・・・」

 

「待ってください!

 

 怪物たちが引き揚げていくあたりから

 何か巨大な何かが現れています」

 

風花が一同にそう伝えると

 

奥の方から

巨大な蜥蜴のような怪物があらわれる

 

「大顎蜥蜴!」

 

その怪物は

勢いよく一同に向かっていく

 

有紀は急いで銃を構えるが

 

蜥蜴は体を勢いよく回転させて

尻尾を使って有紀に攻撃を仕掛けていく

 

「ああ!」

 

その一撃を受けて

有紀は大きく飛ばされて行ってしまう

 

「有紀!」

 

「まじかよ・・・・」

 

有紀が攻撃を受けてしまったことで

一同に動揺が走り始める

 

すると大顎トカゲは

今度はSEESの面々に目をつける

 

「この怪物は・・・

 

 さっきまでのやつとは違う・・・」

 

「この・・・・」

 

激しい呼吸音が一同の耳にまで聞こえ

ゆっくりと獲物を狙うようにその巨大な顎を

 

大きく開いていく

 

その中では唾液が分泌されて

その様子に一同は動揺を覚えていく

 

だがそんな中

立ちふさがっていく

 

二人の影が立ちふさがっていく

 

「え・・・」

 

「おい!?」

 

その二人を見て

それぞれ驚きの反応を見せる

 

せまりくる蜥蜴は

二人から食らいつかんと

 

大きく口を開いていく

 

「・・・・真琴・・・

 

 行こう!」

 

「・・・わかってるよ・・・

 

 湊!」

 

二人は召喚器を

こめかみに当てる

 

蜥蜴は大口を開けて迫っていき

 

二人を食らいつくしてしまった・・・

 

「真琴!」

 

「湊!」

 

その様子を見て

一同は絶句する

 

「そんな・・・

 

 二人がやられたら・・・」

 

風花もその様子に

大きなショックを受ける

 

がその時

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「ペ・・・・ル・・・ソ・・・

 

  ナ!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのんなつぶやきが

聞こえたのと同時に

 

蜥蜴の口が光りはじめ

 

その口をこじ開けるように

現れたのは

 

「オルフェウス・・・・」

 

アイギスはそうつぶやいた

 

そう、それは

二人のペルソナである

 

オルフェウスであった

 

するとオルフェウスは

雄たけびのように声を上げて

 

蜥蜴の口をさらに大きくこじ開けて

 

口を大きく裂いていく

 

「「はああ・・」」

 

その声はまるで

二人の声のようにも聞こえる

 

そして

 

「「はあああああああ!!!!!!」」

 

ついには口を

まるで広げるように裂くのであった

 

すると

 

蜥蜴はふらふらと

辺りにさまよっていき

 

身体から黒いオーラ状の物を噴出して

消滅していくのであった

 

オルフェウスは下にゆっくりと降りていくと

ゆっくりと点滅するようにして消えていき

 

その中からそれぞれ

二人の姿が現れた

 

二人もゆっくりと降り立っていく

 

「はあ・・・

 

 はあ・・・」

 

「ふう・・・」

 

その後二人は

体力を消耗したのか

 

その場に座り込んでしまった

 

「今のはいったい・・・」

 

「一瞬・・・・

 

 ペルソナの中から

 あいつらが出てきたような・・・」

 

ともかく一同は二人のもとに駆け寄る

 

「有里君!

 

 大丈夫!?」

 

「琴音!

 

 けがはないか」

 

一同は駆け寄っていく

 

二人は落ち着いてきた様子で

一同を見つめる

 

「はい・・・

 

 なんとか」

 

と二人はゆっくりと立ち上がっていく

 

すると

 

有紀が一同の前に来る

 

「今のって何?

 

 ひょっとして今のが

 貴方達の・・・」

 

「・・・・ああ・・・

 

 詳しい話は道中で話していこう

 

 さらわれた人々の救出も急がなくてはいけないからな」

 

美鶴は提案するのであった

 

・・・ ・・・・ ・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・ ・・・・ ・・・

 

「そうか・・・

 

 あれが前に少しだけ

 貴方達が口にしてた

 

 貴方達の戦うための力なのね・・・」

 

「そ、ペルソナっていうんだぜ」

 

「私たちはこのペルソナの力を使って

 人々を襲うシャドウって怪物と

 戦っているの」

 

「シャドウと戦えるのは

 俺達ペルソナ使いだけだ

 

 そしてそのペルソナ使いを集めて

 シャドウをせん滅するために設立されたのが

 

 特別課外活動部と言うわけだ」

 

「表向きは部活動と言う形をとってる

 

 あ、それと

 部活動っというのは・・・」

 

美鶴が説明をするのを有紀は止める

 

「まあ要するに

 

 貴方達は人知れず

 世界を救うために戦ってるってことでしょ?

 

 平たく言うと」

 

「そうですね

 

 あ、それと私のペルソナは

 特別で戦いではなく

 

 皆さんのサポートに回ってるんです」

 

「それでえっとバックアップに回ってるんだ

 

 縁の下の力持ちってことなんだね」

 

有紀に言われて思わずフフッと笑みをこぼす風花

 

「でも一番特別なのは

 やっぱりリーダー・・

 

 湊さんと真琴さんですよね

 

 一人でいろんなペルソナに

 付け替えることができるんですから」

 

天田が言う

 

「へえ、そうなんだ・・・

 

 と言うよりそれが

 そんなにすごいことなの?」

 

「ペルソナとは心の力

 

 人一人につき心とは

 一つなんだ・・・

 

 ゆえに一人のぺルシナ使いが持てる

 ペルソナは一つのみのはずなんだが・・・

 

 あの二人は特別だ・・・」

 

すると

 

「そうなんだ・・・

 

 でも見た感じ

 さっきのしか

 

 見てなかったけど・・・

 

 ほかにも持ってるの?」

 

「そのはず・・・

 

 なんだがな」

 

と美鶴と有紀は

目の前を歩いている

湊と真琴の方を見ている

 

あの時に比べると

やや落ち着いてきたようで

 

足取りは好調である

 

「しっかしあいつらのおかげで

 

 この世界でもペルソナが使えるってのが分かったな

 

 これでこの先の戦いが少しは楽になるぜ」

 

「まったく調子に乗って

 

 さっきみたいな怪物が現れて

 有紀みたいに吹っ飛ばされても

 知らないからね」

 

「・・・・」

 

調子に乗り出す順平と

それを見てあきれるゆかり

 

そのやや後ろで何やら

意味深にリーダーの二人を見つめているアイギス

 

「アイギス?

 

 どうかしたの?」

 

「・・・・いえ・・・・

 

 何でもないです」

 

風花に聞かれて

ふいにそんなことをつぶやくアイギスであった

 

「(・・・・気のせいであるといいのですが・・・・)」

 

心情はどこか落ち着かない様子のようだが

 

「さて・・・

 

 私の方も気を引き締めないと・・・

 

 さっきみたいに

 不意を突かれてしまったら

 

 示しもつかなくなるしね・・・」

 

「それにしても・・・

 

 あの怪物はなんだ?

 

 最初に現れていたやつとは

 別のように見えたが・・・」

 

美鶴が説明を求める

 

「最初に現れたのは

 覚醒する前の段階のマモノ

 

 言ってみれば幼虫のようなもので

 

 一定の強さを得たり

 罪徒の力を受けることによって

 

 別の姿に成長することがあるの

 

 さっきのはその一つで

 大顎蜥蜴っていうのよ」

 

「そのまんまだな・・・・」

 

明彦が突っ込んだ

 

「でもマモノたちの襲い方で

 はっきりした・・・

 

 この場所のどこかに

 罪徒が潜んでる・・・

 

 そいつがあのマモノたちに命令して

 私たちを襲わせたのね・・・」

 

「そうか・・・」

 

それを聞いた一同は

 

「それだったら・・・」

 

「なおのこと

 引き下がれないよねみんな・・・」

 

リーダーの二人の言葉に一同は

 

「そうね・・・

 

 喧嘩売られたんだもの

 こんなところで引いてあげるもんですか」

 

「俺もがぜんやる気出てきたしな!」

 

「俺もだ

 

 この先にいる奴が

 どんなに強いやつなのか

 

 考えるだけでぞくぞくしてきた」

 

「明彦・・・

 

 お前はとりあえず

 突っ走りすぎるなよ・・・」

 

「私は皆さんが少しでも

 戦いやすいように

 

 全力でサポートいたしますね・・・」

 

「私も皆さんとともに

 戦い抜くであります」

 

コロマルは一声力強く鳴いた

 

「僕も・・

 

 元の世界に変えるためにも

 負けられない・・」

 

「いきなりこんな世界に送られてきたとはいえ

 

 寄りかかった船だ

 

 最後までやり遂げねえと

 後味悪ぃしな・・・・・」

 

一同はそう返す

 

「まったく・・・

 

 今時珍しいほどに

 お人よしなのね

 

 貴方達って・・・」

 

有紀はそう告げるも

その言葉にはどこか

 

笑みを浮かべているような部分が見えた

 

「みんなはそう言う人だからね・・・」

 

「湊

 

 あなたもその一人でしょ」

 

リーダー二人の漫才を

有紀は受け流していう

 

「行きましょうみんな

 

 敵はきっと

 次の手を考えているはずよ

 

 ましてやさっき

 大顎蜥蜴はおそらく

 旅団長クラス・・・

 

 まだまだ尖兵と言うべきよ」

 

「旅団長・・・?」

 

「それって罪徒にもある

 階級みたいなもんか?」

 

順平は聞く

 

「そうよ

 

 下から順番に

 旅団長

 

 少将

 

 中将

 

 大将

 

 宰相

 

 この五つに分かれてる

 

 さっきの奴は

 成長したマモノの中では

 一番下位の奴よ

 

 おそらく偵察用に送り込んでいたのね

 

 さっき私たちがあの

 蜥蜴を倒したことで

 

 きっと私たちの接近に気が付いてる・・・

 

 最も敵が

 どんな手を使うのかはまだ何とも言えないけど・・・」

 

「どういうことだ?」

 

「敵が取る行動は

 

 さらに強大な敵を放って

 討伐に行かせるのか

 

 それとも誘い出すか・・・

 

 そのどっちかだな」

 

美鶴は分析する

 

「ええ・・・

 

 まあどっちの方にも

 備えておけばいいんだけどね」

 

「そうですね・・・

 

 今のところ感じ取れる

 敵は数匹程度で

 

 バラバラに分かれています・・・

 

 おそらく近づかない限りは

 戦闘にはならないでしょう・・・」

 

風花が分析する

 

「全部のマモノが

 罪徒の命令を受けているわけじゃないのね・・・」

 

有紀は風花の話を聞いて

そう分析する

 

「だったら極力戦闘は避けて

 敵のもとに向かおう

 

 こっちに襲い掛かる意思がないのなら

 無理に相手をする必要もないと思うし・・・」

 

「そうだね・・・

 

 本命の敵に当たるときには

 万全の態勢で挑まないとね・・・」

 

と向かう一同

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

運命の出会いまではまだ遠い・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

           




立ち向かえる力を持つものら

・・・ ・・・・・・・・・

・・・・ ・・・・・・・・

・・・・・ ・・・・・・・・

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。