仮面十二/五/二十一 三つの世界と九つの枢要大罪 聖と罪の戦い   作:OOSPH

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最悪の結果

・・・ ・・・・ ・・・・・

・・・・・・・ ・・・・・・・・・


21,times

試練の迷宮での戦いの後

 

三つの世界の者達一同は

有紀、由奈とともに一度

 

人里にまで戻ってきた

 

エリアHに出現した

迷宮は一同が引き上げてすぐに

 

崩れ落ちてしまった

 

一同はその様子を

遠くから見つめていた

 

だが

 

一同はその様子を見ても

あまりいい顔を見せている様子はなかった

 

なぜならこの場に

一緒に戻ってくるはずだった

 

もう一人の人物が

 

まだ戻ってきていないのだから

 

「・・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・・」

 

「・・・・・・・」

 

「・・・・・・・」

 

「・・・・・・・」

 

「・・・・」

 

「・・・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

一同はやや浮かない顔をして

人里にて出発の準備をしていた

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・」

 

「・・・・・・・」

 

だがやはり表情は浮かない

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・・」

 

「・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

彼がまだ戻ってきていないことを

気にしているのだろうと推測できる

 

「・・何が暗黒の楽園を終わらせるよ馬鹿・・・

 

 残された人たちのことも考えなさいよね・・・」

 

「・・・・・・」

 

有紀は静かにつぶやくのだった

 

「彼のおかげで

 試練の王は倒せ

 

 試練の軍勢とも戦えた・・・

 

 でもこの戦いで

 よくわかったことがある・・・

 

 今の我々では罪徒には勝てない」

 

美鶴がつぶやくと

一同は体をふるわせていく

 

「美鶴・・・・」

 

「確かに私たちは

 この世界のエーテルという力のおかげで

 ペルソナ能力を扱えるようになった

 

 だが扱えるだけでは

 奴らに対抗できるというわけじゃない・・・

 

 現に我々も当夜や有紀、由奈の三人がいなければ

 私たちはおそらくまけていただろう・・・」

 

「悔しいけど・・・

 

 確かにそうね・・・」

 

美鶴の言葉に

ゆかりも思わず認めてしまう

 

「私たちが強くなるためには

 エーテルのこと、この世界のこと

 

 それらをもっと理解していくべきだ

 

 罪徒の力は計り知れない以上

 我々が知りやすいほうから当たっていくのがいいだろう」

 

「そうだな

 

 俺たちのペルソナを

 この世界に呼び出してるだけが

 

 エーテルの力を理解しているってことでもねえ・・・・・」

 

すると

 

「由奈さん、有紀さん・・」

 

悠が二人の聖徒に話しかける

 

「俺たちに・・

 

 エーテルのことを教えてくれないか

 

 当夜のことで頭がいっぱいなのはわかってる

 

 でもここで止まったらそれこそ

 当夜の思いを踏みにじることになってしまう・・

 

 だから俺たちで・・

 

 彼の夢をかなえてやろうって思う・・」

 

悠は言葉を述べる

 

「そうだよね・・・

 

 当夜いっつも言ってたもん・・・

 

 この暗黒の楽園を終わらせるんだって」

 

「私たちは罪徒の力を知ってますし

 その勢力は今や世界中に及んでいます・・

 

 だから無理だってどこかで馬鹿にしていたのかもしれません・・

 

 でも・・」

 

由奈は拳をぎゅっと握りしめていく

 

「彼はそれでも

 自分の考えを曲げなかった・・

 

 最後の最後まで・・」

 

由奈は笑みを浮かべて言う

 

すると

 

「わかりました・・

 

 どこまで役に立てるのか

 わかりませんけど・・

 

 できる限りのことをいたしましょう」

 

由奈は了承する

 

「私も・・・

 

 由奈みたいに頭よくないし

 当夜みたいに強いわけでもないけど・・・

 

 私もできる限りのことはするから・・・」

 

有紀もそれに合わせて

つぶやいていくのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最悪だがその先から見えた決意を秘めたのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                   




最悪の先の決意

・・・ ・・・・・・・・・

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