仮面十二/五/二十一 三つの世界と九つの枢要大罪 聖と罪の戦い   作:OOSPH

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朧の幻

・・・ ・・・・ ・・・・・

・・・・・・・ ・・・・・・・・・


8、突破~A dangerous crisis

「人間がこの私の前に

 どこまであがけるのか

 

 見せてもらおうじゃない」

 

と右手に持った逆刃の鎌を

ぶんぶんと振り回していく

 

「敵の武器は大鎌・・・

 

 今持ってる僕たちの装備では防御もままならない・・・

 

 この場合はかわしていければいいんだけれど」

 

模索する湊に

後ろから何かが

 

切り込んできた

 

「湊!」

 

真琴は薙刀を

湊の後ろから襲い掛かっていく

 

敵に向かって突き出していくが

 

そのきっさいが的に降れたと同時に

まるで辺りに立ち込める煙のように

 

消えてしまうのだった

 

「攻撃が当たらない・・・」

 

「どういうこと能力だ・・・」

 

敵の追撃を警戒して

辺りを見回していく一同

 

「本当に呆れて

 笑う気も起らないほどに

 

 低能な生き物ね・・・・・・

 

 そんな調子でこの私を

 本気で倒せると思っているのかしら?」

 

辺りに声が響く

 

「く・・・」

 

ゆかりは辺りを走り回っていきつつ辺りを見回していく

 

するとゆかりの背後に

突然現れる朧の大侯爵

 

「しゃあああ!!!!!」

 

彼女は大鎌を

紫に向かって勢いよく振るう

 

だがその鎌に向かって

銃弾が被弾することではじかれる

 

「ゆかりさん!」

 

アイギスはそう言って

もう一度銃撃を放つが

 

またも煙が霧散していくかのように消えてしまう

 

「(かならず何かネタがあるはずだ・・・

 

  奴がさっきのように体を

  期待のようにするネタが・・・)」

 

すると今度は

美鶴たち三年生組の前に突然現れ

 

鎌を大きくふるっていく

 

「はあ!」

 

美鶴は片手剣を突き出して

攻撃を繰り出していくのだが

 

大侯爵はそれを鎌の柄に

正確に当てることで防御する

 

そこに真田が拳を繰り出していくが

それすらもかわして大侯爵は鎌を振り回し

 

ぶんぶんと勢いをつけて振るっていく

 

明彦はそれを見て

下がっていきつつボクシングで培った

動体視力でかわしていくのだが攻撃が繰り出せない

 

「思ったよりも反応がいいじゃない

 

 でもそれだけじゃ私には勝てない!」

 

と更に鎌を振るっていく

 

「おりゃああああ!!!!!」

 

そこに荒垣が

勢いよく鈍器を振るう

 

だが荒垣の攻撃は

まるで蜃気楼を斬るかのように

 

すり抜けてしまう

 

「シンジ!」

 

「ちっ

 

 てっきり攻撃するときは

 あの妙な能力は使わねえと思ってたが・・・・・」

 

すると

 

二人の後ろから

朧の大侯爵が再び姿を見せる

 

「明彦、荒垣!

 

 後ろだ!!」

 

とそこに鎌が勢いよく振るわれる

 

「危ない!」

 

そこにノワールが

斧を振るって敵に攻撃を繰り出す

 

するとその体は再び霧散してしまうが

おかげで明彦と荒垣への攻撃は無効となった

 

「お二人とも!」

 

「すまない・・・・」

 

だがそこに大きく鎌が下から大きくふるわれる

 

「ああ!」

 

ノワールは斧で攻撃を防ぐが

衝撃までは防ぎきれず吹っ飛ばされてしまう

 

「人間と言うのは本当に

 どこまでも悪あがきを続けていくのよね・・・・・

 

 少しはおとなしく殺されなさいっての!」

 

とまた鎌で空を切りつつ

ノワールたちに向かっていく

 

その様子は思い通りにいかずに

周りに当たり散らす子供のように

 

「本当に人間は

 地べたをはい回ってる虫けらと

 

 何にも変わらないのよね!」

 

とぶんぶんと空に振るっていた鎌を

持ち直した後に一気に向かっていく

 

「ミラディ!」

 

「ペンテシレア!」

 

向かってきた敵に向かって

二人はそれぞれのペルソナを召喚

 

銃撃と氷による攻撃を繰り出していく

 

見事に敵は吹っ飛んだかのように見えるが

 

「・・・・・」

 

そこにはまるで霧のように

ゆらゆらと体を風でなびかせている

 

朧の大公爵がいた

 

「やはり・・・

 

 奴は普通の方法で

 倒すことはできないようだな」

 

「でも多分あの能力にも

 秘密があるはずだと思うけど」

 

ノワールはじっと大侯爵を見つめるが

 

少なくとも見ただけでは何もわからない

 

「私は幻・・・・・

 

 幻はいかなる攻撃も

 消して当たりなどしない!

 

 もしもそれでこの私を倒せると

 本気で思ってるなら勘違いも甚だしい!!」

 

すると朧の大侯爵の体が霧散していくように消えていく

 

「消えた!?」

 

その場にいた一同は

辺りを見回しつつ警戒していく

 

すると

 

「フフフ・・・・・」

 

笑い声をふいに聞いた真琴は

声のした方を向くのだがそこには

 

なにもいなかった

 

『(反応が追えない・・・

 

  探知が全く追えない・・・

 

  なんだかまるでどこにもいないみたいに・・・)』

 

人里に残っているナビゲーター組も

朧の大侯爵の神出鬼没の能力のそこが

見えないために悪戦苦闘している

 

まさに五里霧中

 

『でも確かに反応がつかめないよね・・・』

 

『これじゃあサポートの指示も送れないじゃん・・』

 

『ちょっとまって・・・』

 

すると風花は何か気づいたかのように

目を見開くとそのまま意識を集中していく

 

『・・・・・・・』

 

『ふ、風花ちゃん?』

 

りせは恐る恐る聞いていく

 

そのころこちらでは

 

「・・・・・・」

 

悠があたりを見回していると

そこから突然攻撃が入っていく

 

「ぐう・・」

 

悠はふいを突かれて

大鎌で壁にたたきつけられて

 

首根っこを大きくつかまれてしまう

 

「危ない!」

 

そこにゆかりが矢を放つも

鎌で攻撃をはじかれてしまう

 

「どっせえええい!!!!」

 

そこに順平が剣を振るう

 

だがまた攻撃はすり抜けてしまう

 

「ぐう・・・・

 

 何なんだよこれ

 全然攻撃当たらないじゃん・・・・」

 

すると

 

『皆さん!

 

 足元を狙ってください!!』

 

風花が呼びかけてきた

 

「い、いきなりどういうこと?」

 

『今は憶測にしかなりませんが

 

 とにかくそれが突破口になるかもしれません!』

 

すると

 

「やってみるであります

 

 掃射!」

 

アイギスが銃を

風花に言われた通り

 

足元に向かって放っていく

 

すると敵は鎌を使って攻撃を防いだ

 

「足元の攻撃を防御した・・・?

 

 ふつうは防御するよりは

 攻撃をかわす方がいいと思うけど・・・

 

 そうか!」

 

すると当夜は

剣を構えて斬撃を放つ

 

その一撃は鎌の防御の反対側から

足元に向かって走っていって見事に命中する

 

「ぐあああ!!!!!」

 

すると朧の大侯爵は

初めてダメージを受けた様子を見せる

 

「ぐう・・・・・」

 

膝をつく朧の大公爵

 

「どういうことだよ?」

 

陽介が聞く

 

『おかしいと思ったんです

 

 体を気体のように変えられるとは

 言っても反応がないのはいくらなんでも

 違和感があるなって思ったんです・・・

 

 まるで最初っからそこにはいないかのように・・・』

 

「まさか・・・!?」

 

風花の言葉に美鶴は気づく

 

ほかの面々の中にも気づいたものがちらほらいる

 

『ひょっとして

 

 今私たちの前に移っている

 こいつは実は幻で本体は別にいる

 

 そういうお決まりのパターンかよ』

 

『でもそれだったら

 本体がどこかにいるはずだよね・・

 

 どこにいるんだろう・・』

 

りせは探っていくがどこにいるのか見当もつかない

 

『ひょっとして!

 

 あの時足元に

 攻撃をするように言ったのは・・』

 

ナビは先ほどの風花の言葉の意味を理解する

 

『目の前にいるあの敵が幻だというのなら・・・

 

 あるべきではないものがあるんです、それは・・・』

 

すると

 

膝をついた敵の足元から

何かが這い上がっていく

 

それは

 

「く・・・・・

 

 まさかお前たちごときに

 この私の力の秘密を見抜かれるとはな・・・・・」

 

朧の大侯爵であった

 

彼女は幻の持っている鎌をつかむと

ゆっくりと立ち上がるようにその場に立つ

 

「おいおいおい

 

 なんてイリュージョン!?」

 

「なるほど

 

 それで俺達の攻撃が

 効かなかったんだな・・・・」

 

そしてその全身を見せる大侯爵

 

「ようし!

 

 トリックのネタが

 割れたんならここから反撃開始だよ」

 

千枝は意気込むが

 

「フフフ・・・・・

 

 ハハハ・・・・・

 

 はーっはっはっはっ!!!!!」

 

大侯爵は笑い声をあげる

 

「この程度でこの私を

 どうにかできると思っているなら

 

 それはとんだ驕りだ・・・・・

 

 見せてあげよう・・・・・」

 

と手に持った鎌を上にあげていく

 

するとその鎌から

黒いオーラが翼の

ように広がっていき

 

それが朧の大侯爵の体を包み込んでいく

 

「やばい・・・

 

 武器解放だ!」

 

するとそのオーラの中より現れたのは

六対の不気味な黒い翼を広げ、六本の黒い霧状の尾を振るう

 

頭部にとがった骨のような角を持った姿になる

 

その両手は逆の方に

刃のついた鎌のような形状になっている

 

「人間風情にこの私の力を

 見破られてしまうとはな・・・・・

 

 だが今のお前たちの力が

 この私のこの力の前に思い知らせてくれよ

 

 お前たちが歯向かう相手が

 どれほど兄弟で恐ろしいのかをな!」

 

そういうと彼は六対の翼を激しく広げると

 

周りの空間が大きく変わっていく

 

まるで周りに移っているのは

蜃気楼のように揺れているのに

 

一同はやや戸惑い気味の反応を見せる

 

「ラルヴァ空間・・・・

 

 増殖の大伯爵の時も思ったけど

 空間はどうやら罪徒によって違うみてーだな・・・・」

 

陽介は辺りを見回しつつつぶやく

 

「ええっと・・・・

 

 どうしたらいいんだ?」

 

「馬鹿

 

 この空間をどうにかするには

 あの翼を攻撃すればいいって聞いたでしょ」

 

ゆかりはそう言うと

朧の大侯爵は笑い声をあげはじめていく

 

「フフフ・・・・・

 

 ハハハ・・・・・

 

 あーっはっはっはっ!!!!!」

 

笑い声が空間内に響いていく

 

「な、なに・・」

 

千枝はその様子に

ややおびえ始めていく

 

「まさに浅知恵ですね

 

 確かにこの空間は

 この翼を広げることで

 構成されていますからね

 

 確かにその解析は正しいもの・・・・・

 

 ですが」

 

すると朧の大侯爵は翼をゆっくりと

伸ばしていくようにその大きさを変えていく

 

「この翼は私のようなものにとっては

 

 強固な盾でもあり

 強力な武器でもあるのですよ!」

 

とその翼を一同に向かって

勢いよく振るっていく

 

「きゃ!」

 

その攻撃を受けて

ちりぢりになっていく面々

 

「く・・・

 

 奴らの翼は

 協力であればあるほど

 破壊するのは困難と言うことか・・・」

 

「おまけに俺達は

 この空間内ではペルソナは使えない・・・・

 

 どうしたらいい」

 

対抗策を考え続けていく面々の心情など

お構いなしに攻撃を繰り出していく大公爵

 

「この!」

 

「掃射!」

 

ゆかりとアイギスが

大侯爵に向かって攻撃を放つが

 

攻撃はまたもすり抜けてしまう

 

「っ!

 

 また消えて・・・」

 

「何が消えたって?」

 

とゆかりとアイギスの背後に

朧の大侯爵が姿を現して話しかけていく

 

「先ほどの能力!?」

 

アイギスはそこにいる

大侯爵に向かって掃射するが

 

股も同じように消えてしまう

 

「違います!

 

 今度はそれほど

 早く動いてるんです!!」

 

直斗がそう言うと

一同より離れている場所に

 

大侯爵が降り立った

 

「もう小細工など必要ないわ

 

 こうなったら私自身の力で

 貴方達を一気に仕留めてあげる」

 

そう言ってまたも姿をくらましていく大侯爵

 

「どこにいる・・・・」

 

明彦は辺りを見回していたその時

 

「あああ!!!!!」

 

「があ!」

 

とてつもない叫びとともに

明彦の背中が勢いよく切り付けられた

 

「明彦!」

 

「アキ!」

 

「ぐう・・・・

 

 この俺が全く反応できなかったとは・・・・」

 

膝をつく明彦

 

するとまたも辺りを

動き回っていく大侯爵は

 

次々と一同に攻撃をあてていく

 

「く・・

 

 このままだと僕たち・・

 

 全滅してしまいますよ」

 

「あのスピードを

 どうにかできれば

 

 せめてペルソナさえ使えれば・・・」

 

すると

 

「使えるぜ」

 

当夜が口を開く

 

「忘れたのか?

 

 俺がだれでどういうやつなのか!」

 

それを聞いてはっとする一同

 

「フフフ・・・・・

 

 あなたが誰だろうと

 この空間では取るに足らない

 

 人間と言う下等生物なのだ!」

 

と翼を広げて攻撃を繰り出していく朧の大侯爵

 

当夜はその攻撃を

優れた身体能力で巧みにかわして見せた

 

「フフ・・・・・

 

 虫けらは逃げ足だけは早いものね」

 

すると当夜は一気にとびかかっていき

 

「でやあああ!!!」

 

上から一気に切りかかっていく

 

「ただの件でこの私を斬れるとでも・・・・・」

 

と腕を使って剣の防御を試みるが

腕は瞬く間に切り落とされてしまった

 

「っ!?

 

 なんだと!」

 

「てやあああ!!!」

 

当夜はその後も

朧の大侯爵に切りかかっていく

 

「ちっ!」

 

大侯爵は再び

蜃気楼のように消えてしまう

 

「みんな!」

 

当夜はそう言うと

一同はそれぞれ攻撃の準備に入っていく

 

「どうなっている・・・・・

 

 貴様なぜここで

 聖徒の力を使えるのだ!?

 

 ラルヴァフィールドでは

 エーテルの力は使えないはずなのに・・・・・」

 

「それはな・・・

 

 俺はこの暗黒の世界を

 終わらせて平和な世界を導く男だからだ!」

 

そういうと彼の体から

白くまばゆい光が広がっていく

 

「ぐううう・・・・・」

 

その光に思わず顔を覆う朧の大侯爵

 

「「オルフェウス!!」」

 

「イザナギ!」

 

「アルセーヌ!」

 

敵に向かって四体のペルソナが向かっていく

 

大侯爵は両腕が持っていた

武器の逆刃の鎌のようになった両腕を

 

勢いよく振るっていく

 

オルフェウス二体が

それを抑えていくが

 

両腕が突然元の人間の手と

同じように変形するのであった

 

その手でオルフェウス達に掴みかかって

その二体を何度も何度も地面にたたきつける

 

そこにダメージが湊と真琴にもフラッシュバックし

 

二人は顔をゆがめていく

 

そこにイザナギが

持っていた武器をもって

朧の大侯爵に向かっていく

 

だが大侯爵は六本の尾を何本か振るっていく

 

イザナギはそれでもかまわずに向かっていくが

 

尾は突然蜃気楼のようにその身を揺らめかせながら

形を変えて尾の先が扇のように変わりイザナギに突き出される

 

イザナギはその向かってきた尾を見て直撃をかわすものの

その際に出てきた衝撃風に吹っ飛ばされて地面にたたきつけられる

 

そこに別の尾が勢いよく振るわれ

イザナギに勢いよく突き立てられる

 

「があ・・!」

 

それを受けて悠は尾がイザナギに

突き刺さっているところと同じところを抑える

 

「敵もまだ手を隠していると

 考えていいかもしれない・・・」

 

暁はそう言って大侯爵にアルセーヌを向かわせて

オルフェウスとイザナギを敵の手から解放するのだった

 

「よっし!

 

 私も行くよ!!」

 

「俺っちも行くぜ!」

 

「イオ!」

「ヘルメス!」

 

ゆかりと順平は

それぞれのペルソナを放っていく

 

「俺達も行くぜ!」

 

「おっしゃ!」

 

「ジライヤ!」

「トモエ!」

 

陽介と千枝も負けじと繰り出していく

 

「はりきってんな

 ほかのやつも・・・」

 

「私たちも負けてられないな」

 

「キャプテンキッド!」

「カルメン!」

 

スカルとパンサーも繰り出し

 

六体のペルソナが

一斉に大侯爵に向かっていく

 

「無駄よ!

 

 この私の能力の前には

 いかなる攻撃も通じないのよ!!」

 

ヘルメス、トモエ、ジライヤが特攻するも

その攻撃は蜃気楼のようにすり抜けてしまう

 

「私は朧・・・・・

 

 私がそこにいても

 私に触れることなんて

 できるはずがないのよ!」

 

そう言って両腕の逆刃の鎌を口元に当てて

含み笑いのように笑みを浮かべて言い放つ

 

「行っけええ!!!」

 

イオが風を放って

大侯爵の体に衝撃が走っていく

 

「っ!

 

 ぐう・・・・・」

 

「悪いけれど・・・

 

 私たちはこんなところで

 足止め食ってる場合じゃないのよ!」

 

次はパンサーがその風に

炎による攻撃に乗せるように放った

 

「ぐううう・・・・・」

 

翼を広げてその攻撃をうける大侯爵

 

「そこだあああ!!!」

 

その隙にキャプテンキッドが飛び出していき

 

そこに乗って当夜が大侯爵に切りかかっていく

 

「何!?」

 

「聖剣!

 

 お前の罪はこの俺が断罪する!!」

 

当夜が唐竹割を炸裂させていくのであった

 

「ぐあああ!!!!!」

 

その攻撃を受けて

倒れこむように地面に落ちていく大侯爵

 

それと同時に大爆発を

起こしたように砂煙を上げて敗れ去ったのだった

 

「ふう・・・」

 

・・・ ・・・・ ・・・・・ ・・・・・・・‣・・・・・・・・・ ・・・・・ ・・・・ ・・・

 

朧の大侯爵を倒した一同は

当夜から何かを受け取ると各々が

突撃の準備を済ませていくのであった

 

「それじゃあ・・・

 

 俺達は主のいる場所に向かう・・・」

 

「気をつけて・・・」

 

湊と真琴、悠に見送られて

怪盗団と当夜の面々が先に突入していく

 

「よし

 

 それでは我々も行こう・・・」

 

美鶴の言葉に一同はうなずき

試練の王のいる王のもとに向かおうとする

 

SEESと捜査隊メンバーだが・・・ ・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フフフ・・・・・

 

 ハハハ・・・・・

 

 あーっはっはっはっ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「っ!?」」」」」」

 

不気味な笑い声が聞こえて

その聞こえた方に目を向けると

 

そこにいたのは

 

「フフフ・・・・・

 

 行かせないよ・・・・・

 

 あんた達のような虫けらを

 あのお方のもとに行かせてなるものですか・・・・・」

 

「う、嘘だろ!?

 

 さっき倒したはずじゃ・・・・」

 

「まさか・・・

 

 あの時攻撃の威力を・・・」

 

有紀は確信する

 

「言ったはずよ

 

 私は朧、見えていても決して

 触れることの出来ぬものだとね!」

 

半場狂乱に答える朧の大侯爵

 

その体はボロボロで

武器である鎌は中腹より

やや前の部分が折れてしまっており

 

翼もボロボロで幕は破れたり

穴が開いていたりしていて片目もつぶれている

 

「お前たちを殺すううう!!!!!」

 

通れた刀を

一同にむかって振るっていく

 

「ここは僕たちに任せて

 早く先に行って!」

 

「こいつは私たちで何とかするから!」

 

「だが大丈夫なのか?」

 

「こいつはもう錯乱気味・・・

 

 まともに戦えるようには見えない・・・

 

 足止めくらいなら大丈夫よ!」

 

「わかった・・

 

 気を付けてね」

 

SEESの面々が大侯爵のもとに残り

捜査隊メンバーが王の場所に向かっていくのであった

 

「誰も逃がすかあああ!!!!!」

 

大侯爵は手に持っている

折れた鎌を闇雲に振り回しつつ

 

襲い掛かっていく

 

捜査隊の面々は

その様子に思わず

後ろを振り向いてしまう

 

「後ろを向くな!」

 

捜査隊のメンバーに

荒垣が声を上げる

 

「やらなきゃ

 いけねえ

 ことがあるんなら

 

 前だけ見てろ!」

 

そう言われて捜査隊のメンバーは

急いで向かっていく

 

「虫けら風情が・・・・・

 

 この朧の大侯爵に

 歯向かうなあああ!!!!!」

 

とやけくそ気味に

一同に襲い掛かっていく大侯爵

 

その猛攻を避けつつ敵を見ていく

 

「こいつはもう自分を見失ってる・・・

 

 力に固執するあまりに力に溺れた結果だ・・・

 

 ここで決着をつけるぞ!」

 

美鶴の声とともに一同は

迫ってくる大侯爵と対峙していく

 

「虫けらがアアア!!!!!」

 

と折れた鎌を振るって

一同に闇雲に向かっていく大侯爵

 

「うおっと!」

 

SEESの面々は

負けじと向かっていくが

 

曲がりなりにも罪徒の力は強大で

押され気味になっていく

 

「があああ!!!!!」

 

「たあ!」

 

絵で殴りつけてきた大侯爵の攻撃を

持ち前の動体視力で見切って一撃を加える

 

だがその一撃は

大侯爵の固い体に阻まれて

 

びくともしている様子はない

 

「はああああ!!!」

 

美鶴がその隙をついて

後ろからレイピアを突きたてる

 

だが敵はそれを

気にも留めずにそのまま

 

攻撃を続けていく

 

「動きに乱れが見られますが

 その代わり一撃一撃が強力になっているであります・・・・」

 

「冷静に分析をしている場合ではないですよ

 

 どうにかして応戦しないと・・」

 

冷静に分析するアイギスに突っ込む天田

 

だがそんな彼に

大侯爵が襲い掛かっていく

 

「おりゃああああ!!!!!」

 

そこに荒垣が飛び込んでいき

二人を大侯爵の鎌による一撃から守った

 

「みんな!

 

 ラルヴァ空間は

 解除されているはず

 

 ペルソナで行くんだ!!」

 

湊の声に一同は

召喚器を構える

 

「行くぞ!」

 

一同はペルソナを召喚し

攻撃を繰り出していく

 

「ぐあああ!!!!!」

 

一斉攻撃を受けて

大きなダメージを受けたはずだが

 

それでもまだ立ち上がってきた大侯爵

 

「こんな程度でこのアタシを・・・・・」

 

「うげえ

 

 なんでこんなにも

 しぶてえんだよ」

 

あまりの執念深さに一同はややうろたえ気味

 

「お前たち・・・・・

 

 その程度で

 我らが王を打ち破れるとでも

 思っているのか!?」

 

大侯爵は錯乱気味に

うろたえる一同に詰め寄っていく

 

「さあね・・・

 

 勝てるのかどうかなんて

 今の僕たちにはわからないけど・・・

 

 でもだからって逃げたりなんてしないよ!」

 

「そうよ!

 

 私たちは絶対に

 元の世界に戻って

 

 やりたいことをやり遂げるんだから!!」

 

と湊と真琴は言うと

 

「二人とも下がってて!」

 

有紀はそう言って銃を構えて強力な一撃を放つ

 

「人間っていうのは

 無駄なことが好きだね・・・・・」

 

大侯爵は一撃を受けたのちそう

つぶやいて倒れ爆発するように消滅するのであった

 

「ふう・・・」

 

「それじゃあ急いでいきましょう

 

 私たちは王のもとに」

 

「そうだね」

 

SEESのメンバーは

急ぎ試練の迷宮に突入する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この先に待ち受ける試練とは・・・ ・・・・ ・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                   




試練の迷宮へ

・・・ ・・・・・・・・・

・・・・ ・・・・・・・・

・・・・・ ・・・・・・・・

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