仮面十二/五/二十一 三つの世界と九つの枢要大罪 聖と罪の戦い   作:OOSPH

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迷宮の入り口

・・・ ・・・・ ・・・・・

・・・・・・・ ・・・・・・・・・


7,A bad person

試練の迷宮

 

「お知らせいたします・・・・・

 

 先ほど偏福の大公爵が

 管理を務めているエリアから

 

 感じたことのない力の反応を感知いたしました・・・・・」

 

「そうなの

 

 それで偏福の大公爵は

 どうなったのよ?

 

 あいつに関する連絡が

 入っていないように思えるんだけれど?」

 

玉座に座っている女性が問う

 

「それがどうやら

 

 敗れたようにございます・・・・・

 

 先ほどその場所から

 大公爵の反応が途絶えました・・・・・

 

 どうやら破れてしまったようにございます・・・・・」

 

それを聞いて驚愕する面々

 

「先生が言っていた

 面が白い人間か・・・・・・・

 

 どうやら思っていたよりもやるようだな

 

 大侯爵・・・・・・・

 

 朧の大侯爵」

 

するとその前に一人の少女が前に出る

 

「御前に・・・・・」

 

その少女は

右手に大きな鎌を

持っている

 

だがその鎌は

逆向きに刃が付いている

 

異様な形状である

 

「私が貴方にする命令・・・・・・・

 

 分かっているわね」

 

「わかっております

 

 この試練の迷宮に

 向かっているという不届きな

 下等動物を私のこの鎌で切り裂く

 

 そういうことにございますね・・・・・」

 

朧の大侯爵は宣言する

 

「そうだ・・・・・・・・・

 

 迷宮の管理を務めていた

 偏福の大公爵が破れた以上

 

 つぎはこの迷宮の門番を

 勤めている貴様が行かねばならん

 

 必ずや奴らがこの迷宮に

 入っていくのを阻止するのだ・・・・・・・・・」

 

「了解にございます

 

 我らが王よ・・・・・」

 

と向かっていくのであった

 

「ほかの者達も

 配置につけ!

 

 何としても

 このエリアを我らの手にするのだ」

 

と残る面々もその場から去っていくのであった

 

・・・ ・・・・ ・・・・・ ・・・・・・・‣・・・・・・・・・ ・・・・・ ・・・・ ・・・

 

偏福の大公爵を

撃退した一同は迷宮の前に立つ

 

一同はそこから

迷宮を見上げていた

 

「これが迷宮か・・・」

 

「なんか想像してたより

 でっけーなー・・・・」

 

遠くからでも

かなりの大きさがあったことは

 

容易に想像できたものの

 

いざ近くにきて

思わずそんなことをつぶやく順平

 

「そんなこの中に

 俺達がここで倒すべき

 

 王と主がいるんだよな・・・・」

 

「そうです

 

 迷宮と軍勢を統率する

 罪徒の爵位の最高位

 

 王・・

 

 迷宮の力の中枢に当たる主・・

 

 私たちが目指すのはこの二つ・・」

 

「おっしゃー

 

 それじゃあさっそく」

 

と千枝は向かっていこうとすると

 

「待て!

 

 奥から何か来る!!」

 

すると奥から何やら

虫の羽音のような音が響いてくる

 

「「「「ひぃ!」」」」

 

女性陣の一部は

それを聞いて体をびくつかせる

 

すると奥から何かが現れる

 

「あれは!?」

 

「ミラーバット!

 

 マモノだ!!」

 

そこに現れたのは

胴体が鏡で尾が手鏡の持ち手のような形をした

蝙蝠のようなマモノであった

 

ミラーバットは

一同の方を向くとそのまま向かっていく

 

「きゃ!」

 

一同の懐を

まるで見せつけるように

 

飛び去っていくミラーバット

 

「ミラーバットは

 空を飛ぶ上に属性の攻撃を反射する

 

 攻撃をあてるには・・・」

 

すると

 

ミラーバットが

何やら耳から何かを飛ばす

 

すると

 

「ぐう!

 

 何だこの音・・・・」

 

「鼓膜が破れる・・・!」

 

ミラーバットの胴体の鏡から

何やら強力な音波が放たれていく

 

「これって一体なんだよ・・・」

 

「おそらくこれは

 蝙蝠が放つ超音波を

 

 攻撃用に強力にしたものよ!」

 

「ぐう・・・」

 

あまりの音の大きさに

戦いに集中ができない

 

「このままだと・・

 

 あいつに攻撃の隙を与えてしまう・・」

 

「どうしたら・・・」

 

膝をつく面々だが

その中で一人だけは

 

こらえている様子を見せている

 

「たぶんあの音の震源は

 ミラーバットの腹部の鏡から

 

 発せられてる・・・

 

 だったらそこを狙えば!」

 

有紀はそう言って

銃をミラーバットに構え

 

引き金を引く

 

打ち出されたその一撃は

見事にミラーバットの腹部を打ち抜いた

 

「ようし・・・」

 

だが

 

更に先ほどよりも

大きな振動が辺りに響いていく

 

「うう!?

 

 なんで!?」

 

優生は不意を突かれて

耳を抑えつつ膝をついてしまう

 

「ぐう・・」

 

ミラーバットは

狙いを定めたように

 

一気に向かっていく

 

「ちょっ

 

 ちょっと待って・・・・」

 

狙いをつけたのはパンサーのようで

彼女に向かって一気に向かっていく

 

「パンサー!」

 

モナはそれに気づき

ペルソナを出そうとするが

 

超音波を浴びた反動で

平衡感覚が狂ってしまっており

 

上手く扱いきれない

 

「きゃあああー!!!!」

 

迫りくるミラーバット

 

パンサーは足がすくんで

動けず顔を覆う

 

だが突然何かに飛ばされる感覚が襲う

 

パンサーは恐る恐る目を開けると

 

「・・・・え?」

 

そこにいたのは

パンサーを抱えているジョーカーと

 

ミラーバットを受け止めるアルセーヌの姿があった

 

「ジョーカー!」

 

「うう・・・・」

 

ジョーカーは苦しそうな声を漏らす

 

「ジョーカー・・・・

 

 まさか攻撃を受けて」

 

「かすっただけだけど

 思ったより効いた・・・・」

 

とパンサーを下した後

その場にがくりと膝を落とす

 

するとアルセーヌの方も

不完全だったのかすぐに消滅し

 

ミラーバットは

自由になって再び襲いかかっていく

 

「ジョーカー!

 

 パンサー!!」

 

クイーンが二人に呼びかけるが

二人はそこから動ける状態ではない

 

すると

 

ミラーバットの体が突然二つに分かれて

 

ジョーカーとパンサーの両側を通り過ぎていき

 

地面に墜落し爆発した飛行機のように

黒いオーラとなって消滅するのであった

 

「大丈夫か二人とも!」

 

二つに分かれたミラーバットの間から

姿を見せたのは当夜であった

 

当夜はジョーカーとパンサーに駆け寄っていく

 

「すまない・・・・」

 

「何とかね」

 

二人はふらふらとゆっくりとたちあがる

 

当夜の方も

ややふらついているようにも見える

 

「しっかし間一髪だったな・・・

 

 俺の方もぎりぎりの賭けだったからな・・・」

 

「それにしても

 先ほどの巨大な蝙蝠は

 

 この迷宮の入り口を

 見張ってた万人のようにも思えたが・・・」

 

美鶴は言う

 

「と言うことは

 これでこの迷宮の中に

 入れるということだな・・・・

 

 ふっ、腕が鳴る」

 

「ったく

 

 浮かれてんじゃねえぞ・・・・・」

 

興奮気味の真田に

あきれつつも注意を促す荒垣

 

「でもこれでやっと

 試練の迷宮に突入できるね・・・」

 

有紀はほっとするように言うが

それもつかの間、入口の奥から

 

声が聞こえてきた

 

「どこに突入できるですって・・・・・?」

 

その謎の声に

一同は構えていく

 

するとそこに現れたのは

 

「ここまでこれたのは褒めてあげるけど

 

 残念ながらここまでね」

 

刃が逆の方についている大きな鎌を持つ

一人の少女が入り口の奥から姿を現すのだった

 

「あれは・・

 

 罪徒!?」

 

「うそ!?

 

 また出てきたの」

 

突然の敵の襲来に身構える一同

 

「増殖の大伯爵

 

 偏福の大公爵・・・・・

 

 ここに来るまでにうちの軍勢を

 二つも滅ぼしてしまうなんてね・・・・・

 

 でももうそれもここまでよ?

 

 なぜならこの私・・・・・

 

 朧の大侯爵が来たんだからね」

 

そう言って手に持っている鎌を

ゆっくりと一同に向けていく

 

「だったら決めてやる!

 

 行くぞ、ポリデュークス!!」

 

「待て、明彦!」

 

真田は自分のペルソナを出して

攻撃を仕掛けていくと同時に敵の姿が

 

まるで虚像のように消え去ってしまった

 

すると

 

「単純ね・・・・・

 

 いきなり仕掛けてくるなど

 自分は低能な猿であると認めている

 ようなものよまったく・・・・・」

 

と真田の後ろに現れる

 

「この!」

 

真田は後ろに現れた

朧の大侯爵に向かって拳を

繰り出していくが先ほどと同じように

 

消え去ってしまった

 

「フフフ・・・・・

 

 貴方達の足りない頭で

 この私を倒せるかしら?」

 

声があたりに響いていく

 

「これは・・・

 

 今までの敵の中で

 一番苦戦しそうだね・・・」

 

「みんな気を付けて!」

 

と構えていく一同

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新たなる敵の出現にどう立ち向かっていくのだろうか・・・ ・・・・ ・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                   




朧の存在

・・・ ・・・・・・・・・

・・・・ ・・・・・・・・

・・・・・ ・・・・・・・・

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