蒼が導く幻想の旅路~東方蒼幻録~   作:wingurd

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投稿完了・・・ヤバい、時間かかりすぎだ・・・。

仕事の都合で更新が遅れる可能性はあると言いましたが、一月以上も遅くなるとは・・・文才はないと再認識しました。

レミリア戦前半部になります。
レミリアは最初の内、某慢心王の如く油断しまくりですのでめっちゃ弱いです。
しかし、本編ラストで慢心を捨てカリスマ化しますので超強化されます。
そして、この超強化が異変導入のトリガーになります。
フラグを作りつつ、文章を書くのは難しいですね。

では、本編をお楽しみください。


幻の旅路 第3話 緋色の狂気 part5

黒い刃状の弾幕と赤い球体の弾幕が飛び交う中、メインホールの広い空間を赤と黒の閃光が交差している。

レミリアは飛行、ショウは空中に硬化させた魔素を設置し、それを足場にして蹴ることで擬似的な飛行を用いて相手に向かっていき、相手の隙を見つけては弾幕を放つ一進一退の攻防が続いていた。

 

レミリア

「へえ・・・吸血鬼の私のスピードに飛行もせずに追い付けるなんてね。あなたが使う足場は自分の能力で作っているようね。面白い能力じゃない。」

 

ショウ

「戦いの最中にお喋りか?その上から目線は気に入らないな。慢心は敗北の元だぜ?」

 

ショウはレミリアの余裕な態度に悪態をつきながら懐からカードを取り出した。

 

レミリア

「慢心?違うわ。これは余裕と言うものよ。悔しいなら黙らせて見せなさい?」

 

ショウ

「なら、お言葉に甘えさせてもらおうか。喰いちぎれ!闇牙『キリングラッシュファング』!!」

 

ショウの宣言と同時に黒い霧が発生し刃状の弾幕が現れ、レミリアの弾幕を打ち消しながら向かっていった。

 

レミリア

「スペルカードか・・・なかなかのスピードね。でも・・・甘いわよ。」

 

レミリアはショウのスペルを難なくかわし、反撃の弾幕を撃とうとした。

だが・・・

 

ショウ

「甘いのはあんただ吸血鬼。単純にかわしただけで逃げられるわけないだろ。一応スペルカードの弾幕だぞ?」

 

ショウの言葉を耳にしたレミリアは咄嗟に横へ飛ぶ。

次の瞬間、レミリアが元居た位置に弾幕が殺到した。

間一髪でかわしたレミリアは少し驚いた表情を浮かべたが、直ぐに余裕の表情に戻りショウに言い放った。

 

レミリア

「追尾型の弾幕とは驚いたけどそれだけね。同士討ちで消えてちゃ世話ないわよ?もう少し工夫した方がいいんじゃないかしら?素人さん?」

 

ショウの弾幕はレミリアが直前でかわしたため弾幕同士がぶつかる結果となった。

それを見たレミリアは笑いながら皮肉を言っている。

しかし、その様子を見ていたアリスは必死に笑いを堪えていた。

アリスはショウのスペルカードの特性を知っているため、レミリアの姿はひどく滑稽に見えたのだった。

 

アリス

(慢心もここまで来ると哀れね・・・ショウ。かましてやりなさい!)

 

レミリアの言葉を受け、ショウが口を開く。

 

ショウ

「助言をしてくれるんだな?ありがとう。お礼と言ってはなんだが、代わりに被弾数1をくれてやるよ。」

 

レミリア

「・・・は?」

 

ショウの言葉にレミリアは呆気にとられる。

ショウの言葉の意味が理解できていないようだ。

 

レミリア

(こいつのスペルは同士討ちでつぶれたはず・・・弾幕も出していない・・・一体何を・・・)

 

時間にして一瞬、レミリアが思案していた次の瞬間、自分の背後から強烈な衝撃を受けるレミリア。

 

レミリア

「が!?」

 

ショウのスペルの強化弾幕をまともに受け体勢を崩す。

 

レミリア

「な、何が・・・?」

 

自分に起こったことを理解できないといった顔をするレミリアに対し、ショウは呆れたような表情を浮かべる。

 

ショウ

「さすがに調子に乗りすぎだ・・・。相手のスペルの消滅も確かめずに目を離すとはな。非常に疑問だから聞かなきゃ落ち着かないし、聞いとこうと思うんだか・・・。」

 

レミリア

「なによ?」

 

ショウのもったいぶった態度に怪訝な顔をしながら、ショウの言葉を待つレミリア。

そして、一呼吸置いてショウが口を開いた。

 

ショウ

「あんた、ほんとに強いのか?今は少なくとも、外に居た咲夜さん、美鈴さんの方が強かったぜ?自信たっぷりな態度の割に強さや威圧を感じない。はっきり言うが拍子抜けだ。」

 

レミリア

「な!?なんですって・・・!」

 

ショウの言葉はレミリアのプライドを粉々にする一言だった。

ショウの言葉を受けたレミリアは怒りを隠さずショウに叫ぶ。

 

レミリア

「許さない・・・!この私が弱いですって!?ならば、貴方を完膚無きまで叩き潰して証明してあげるわ!私の強さを!」

 

レミリアは言葉と共にカードを取り出す。

 

ショウ

「いいぜ・・・。来い!」

 

レミリア

「逃げてみなさい!運命『ミゼラブルフェイト』!!」

 

スペルカードの宣言と同時にレミリアの周囲に複数の鎖が出現し、真っ直ぐ此方に向かってきた。

同時にレミリアも弾幕を放つ。

ショウは向かってきた鎖をかわしたが、鎖はショウを追尾するように方向を変えてきた。

さらに、複数の鎖により空中の行動可能範囲が狭くなってきている。

 

ショウ

「なるほどな。空間自体を狭めつつ追尾するスペルか・・・。なら対処は簡単だな。」

 

レミリアのスペルを見たショウは全く慌てることなく周囲を見渡し、ある一点を見てそこに向かっていった。

その場所は、メインホールの中央の床だった。

床面に降りたショウは自分に向かって来る鎖を見てはいるものの、その場からは動こうとはしなかった。

みるみる内に鎖全てがショウの元へ向かい、直撃する一歩手前まで迫ったその時だった・・・

 

ショウ

「今だ!」

 

ショウは鎖が自身に当たる直前に真上に跳躍、ギリギリまで引き付けてからかわしたため、鎖は地面に刺さり一瞬その動きを止めた。

ショウは跳躍後直ぐに剣を逆手に持ち替え、地面に向かって投げつけながら叫んだ。

 

ショウ

「穿て!『イービルトライデント』!!」

 

投げつけた剣は地面に突き刺さり、次の瞬間爆発したように魔素が放出され、レミリアのスペルの鎖を全て吹き飛ばし消滅させた。

 

ショウ

「悪いな。自分の弾幕と似たような特性だから、対処法も大体分かるんだよ。」

 

レミリア

「この!紅符『スカーレットマイスタ』!!」

 

スペルを吹き飛ばされたレミリアは激昂し、次のスペルを続けて放つ。

レミリアの周囲から空間を埋め尽くす程の大小様々な大きさの弾幕が放たれ、ショウに殺到した。

それを見たショウもスペルカードを取り出したが、直ぐに宣言せず弾幕を切り払いながら距離をとる。

 

レミリア

「これだけの密度なら避けられないでしょう?潰れなさい!」

 

弾幕を捌いていたショウだったが、次第に物量に押され始める。

直撃を確信したレミリアは直ぐに追撃を当てるためスペルカードを準備していた。

捌ききれなくなり弾幕がショウを飲み込もうとしたその時、ショウがぼそりと呟いた。

 

ショウ

「勝ちを確信した時が、一番危険だってことを知らないらしいな・・・?飛翔撃『アカシックブレイバー』!!」

 

弾幕に飲み込まれようとしたタイミングでのスペルカード宣言に警戒心を高めるレミリアだったが、弾幕は消えることなくショウを飲み込んだ。

 

レミリア

「・・・フフフ、アハハハハ!なに?不発かしら?無様ね?アハハハハ!弾幕に飲まれてフラフラでしょ?良い気味だわ。」

 

???

「誰がだ・・・?」

 

レミリア

「!?」

 

直撃を確認したレミリアは高笑いをしていたが、自分の背後から声をかけられ振り向くと、そこには・・・

 

ショウ

「いくらなんでも油断しすぎじゃないか?吸血鬼。まあ良いや。これで被弾2回目だ。」

 

黒い霧を纏っている剣を逆手に持ち、構えていたショウが居た。

ショウがレミリアに向かって剣を振り抜くと、剣から散弾のように放たれた弾幕がレミリアに襲いかかる。

弾幕は一つ一つが小さく軌道も直線的だが、いかんせん至近距離のためかわせる筈もなく、まともに直撃を受けるレミリア。

 

レミリア

「ぐっ・・・な、何なのよ今のは!?間違いなくスペルが当たったはずじゃない!?何で何事もなかったように私の後ろに居るのよ!?」

 

ショウ

「・・・」

 

レミリア

「答えろ!」

 

ショウ

「・・・はあ。良いぜ。教えてやるよ。今俺が使ったのは、転移タイプのスペルカードだ。」

 

レミリア

「・・・転移タイプ、ですって?」

 

ショウ

「ああ。発動時に自身の視界内のいずれかの場所に転移した後、散弾のように飛ぶ弾幕を剣から撃つスペルカードだ。転移先の座標を決めてから使う必要があるから、咄嗟の回避には使えない。ただ、今回はあんたが動かず、こちらが弾幕に当たるまで様子を見ていたから簡単だったがな。」

 

ショウが説明したスペルカードの内容を聞き、レミリアは絶句した。

語られた内容は反則ではないものの、性能は群を抜くレベルだった。

これ程の戦闘力を持っていながら、使うスペルカードはどれもこれも破格の能力を持ち、使い方やセンス、直感、洞察力等改めて考えれば、とても慢心したまま勝てる相手ではなかった。

これを自覚したレミリアの顔から余裕が消え、先程とは比べ物にならない程冷たい視線がショウを貫いた。

 

ショウ

「・・・ようやく本気か?確かにこの感じなら、簡単には勝てそうにないな。」

 

レミリアの姿は先程とは違い、刺すようなプレッシャーを宿す、その名『吸血鬼』に似合う威圧感を纏っていた。

 

レミリア

「・・・認めよう外来人。お前は強い。ならば、全力で応じる必要がある。先程までの非礼を詫びよう。そして、私を本気にさせた以上、つまらないと感じたなら即座に殺すぞ?死に物狂いで来るがいい・・・。」

 

ショウ

「・・・おいおい。慢心が消えるとここまで変わるのかよ。やばいな・・・眠っていた虎を起こしちまったか?」

 

レミリアの放つプレッシャーは、先程と同じ少女の物とは思えない程鋭く、気を抜けば飲まれかねない程であった。

ショウは剣を握り直し、レミリアの威圧に正面から向き合う。

 

ショウ

「ここからが本番か・・・悪いけど、協力してくれるアリスや魔理沙のためにも、負けるわけには行かない!」

 

ショウとレミリア、二人の戦いは、幻想郷中の強者に容易に認識出来るほど、苛烈を極める戦いに突入する・・・

 

to be continue

 

 




第3話パート5終了です。

時間かかりすぎで申し訳ないです。
次回は魔理沙サイドとレミリア戦決着、異変導入部迄の話です。
今回登場したスペルカード、必殺技については次回更新後の資料集に記載しますのでお待ちください。

BBCFアップデート触りました。
持ちキャラであるラグナ、ナオトの強化は非常にありがたいです。
これを読んでいただいてる方は多分ソフト持ってると思いますのでネットで会うかもしれませんが、その時はお手柔らかに。
一応、ラグナ20段、ナオト16段です。

では、次回更新までしばらくお待ちください。
ありがとうございました。

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