”とばされ”日記   作:一般通行人

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遅れました。それと、最終話までのストーリーは立てました。


三冊目 DQ3
一日目~三日目 丁度いい。


『一日目 晴れ

 今回の世界は前回とは打って変わって、平和でのどかな世界だった。そう思っていた。

 もはや当たり前のようにポケットに手を突っ込む。そして、紙に目を通す。

紙にはいつも通り紙からのメモが書かれており、内容は

”まずは恒例の強化部位紹介から入ろう。今回は君自身に能力を付与したんだ。一つは千里眼を馴染ませた、目を凝らせば五キロ先までは鮮明に見えるはずだ。二つ目は銃の出し入れが自由に出来るようにしておいた。不思議な力で自由に銃を消せるし、出せるしとで結構有用だと思う。さて、次はこの世界の滞在日数だ。ここには次の指令を達成するまで居てもらう。指令とはに、君には透明な球体と、ある機械を入手して欲しい。この二つは近づけば銃が共鳴するからそれを頼りにしてくれ。では私はこれにて失礼するとする。健闘を祈る。”

 これを読んだ時一瞬目を疑った。これを書いたのは本当にあの神なのか、今でも分らない。

あのふざけることが生業のような神がいきなりまともな文章を書いていて、正直明日明後日にでも天変地異が起こりそうで怖い。

 読み終わった後は、練習も兼ねて銃を消してしてみた。不思議な力とは一体どんなモノなのかとワクワクしていたが、いまいちよく分らなかったため、その時は少しばかり残念だった。

敵の奇襲なども怖かったのでとりあえず銃は二つとも出現させ、いつも通りSRを背中に、ハンドガンを腰に携え、次は千里眼とやらを試してみることにした。

結果から言えば、千里眼は見ようとすれば半径五キロメートルまでであったら何処でも鮮明に見え、更にはズームもできた……出来たのはいいのだが、いかんせん感覚が変になる。例えるなら度が合わないメガネをしている気分。と書けば伝わるだろうか?しかし、これはSRとの相性がとても良さそうなので、早めに馴れておこうと思う。

 千里眼の練習をしていると、近くの茂みからガサガサと枝葉が揺れ擦れる音がしたので音の発生源にハンドガンを構えながら警戒していたところ、人が出てきた。その格好は有名RPGの三作目に出てくる主人公が着ている服と完全に一致しており、ここがドラゴンクエストⅢの世界なのだと理解した。

 ”ぜひとも仲間になって欲しい。”出会って早々勇者に勧誘をされたので、丁重にお断りさせていただいた。

理由を聞かれたが、そんなものは単純明快な事だ。俺はここに居る理由は探し物なのだ、仲間になってしまっては勝手な行動はできない。そう思った。

 しかし理由をそのまま話すわけにもいかなかったので、どうしても探さなければならない物がある。と伝えた所、諦めてくれたらしく、”そうか”と言ってとぼとぼどこかへ歩いて行ってしまった。少し罪悪感が湧くがこればかりはどうしようもない。そして何より、もうこの時点で仲間になっておいても問題なかったなぁ、と後々思った。

 勇者と別れた後、俺のもとへ男賢者と女賢者二人がやってきた。どうやら先程の勇者の仲間らしい。

俺はてっきりテンプレ通りバランスパーティーかと思っていたが、魔王絶対殺すパーティーを作っているようだ。恐ろしい……

勇者を探していたようなので去って行った方向を教えると、感謝されたのちすぐに後を追って行こうとしていたので、行き先を聞くとどうやら街へと向かうようだったので同行させて貰った。

 銃を消した後走っていると、女賢者の内一人はあまり体力が無かったようで走っているうちに途中から遅れていたのだが、同行させて貰っているお礼として俺がおぶって町まで運んだ。

街の入り口で勇者は待っていたので、入り口で下した。恥ずかしかったのか女賢者……まぁBとでもしておく……Bは赤面をしており、正直申し訳ないと思った。

そこでまた勇者に”ダメもとでもう一度頼みたい。仲間になってくれないか?”と言われたため丁重にお断りさせて貰おうと思ったが、いきなり二丁の銃から不思議な感覚がしたので、これが共鳴かと思いつつ勇者に何か変な透明な球体、もしくは変な物質を拾わなかったかと問うと、何と機械を出してきた。

 機械が出てきた途端、共鳴が強くなったのでそれが神が言っていた物だと確信がついた。俺が驚いていると、勇者が”もしかして探している物はこれ?”と訪ねてきたので、それともう一つあると言うと機械をくれた。

その代わりの条件として旅に同行することとなったが、まぁ、球体は旅をしながら探すとする。その後は街の酒場で親睦会をした後、無一文だった俺に宿代を渡してきた。

 ”明日の朝に街の広場に集合して欲しい”という言葉と共に解散となった。Bではない方の女賢者……Cということにしておく……Cは勇者について行き、男賢者……Aだな……Aは一人で宿屋へ向かった。

Bはどうするのかと思っていたらあたふたしながら宿屋へかけて行った。途中転んで俺と一緒に行くことになったが。

 そんなこんなで一日目は終了する。では明日からは球体を探すついでに魔王を討伐という事を目標としようと思う。お休み。

 

memo

・久しぶりに布団に入った。辺りを警戒せずに済むのでゆっくり寝れそうだ。

・共鳴は貰うと同時におさまった。ちゃんと俺への配慮は考えていたのであの神への考えは少し改まった。』

 

 ♦

 

『二日目 晴れのち曇り

 朝は早めに起きたので少しばかり街を探索してみた。恐らくだがここは”商人の町”だと思う。

その後町の入り口の門で集まった時に聞く限り、今現在はオーブを探しているらしく、情報の多いであろうこの”商人の町”に来ていたらしい。今の発展度は恐らく1だ。確か、商人を預け。オーブを入手することによって発展していった気がする。

 ゲームではそうであったが現実は、勇者は知り合いの商人が居るらしく、恐らくそいつが発展させていってくれるだろう。

 話を聞き終え、礼を言った後にどのオーブから探すのかと聞いたところ、まずはレッドオーブから探すらしい。

勇者が言うには、”もうイエローオーブとシルバーオーブ以外は大体の目処は立っている”とのことらしいので、うまくいけば明日明後日にでもバラモスに挑めそうだ。

 その後は船に乗り北に向かった。勇者たちの持っていた船は結構質の良いもので、良い船旅だった……とは言えない。

詳しく書くと、船に乗り出発した後すぐに勇者が船酔いをしたため介護をしたり、Bが海に落ちそうになったりAが乗組員の人と喧嘩をしていたのを止めたり、Cが俺の銃に興味が尽きないようでとにかく分解させてくれとうるさかったりと、苦労が絶えなかった。

一通り終わった後に休憩中だった三人の乗組員さんと話していたが、あの四人と一緒に居るとやはり苦労が絶えないようだった。そのまま話を弾ませていると交代の時間になった。せっかくだから三人の仕事を手伝っていたら乗組員の皆さんから”兄貴”と呼ばれるようになっていた。正直嬉しかった。

 しばらくして、もう日も落ち暗くなった頃に大陸が見えてきたため、浜辺に船を止めた。そこからは海賊の家へと向かって一直線。

 海賊の家にはたくさんの海賊がいたため少し警戒していたが、勇者にこいつらはむやみに襲ってこないと言われ、警戒は解いた。

海賊の家では俺の記憶が役に立ち、結構あっさりレッドオーブが入手できた。家の東側にあった岩をどかし、地下へ行き……今思えばやまびこの笛って結構要らない子なんだなと思う。

 その後はこちらの船の乗組員も呼ばれ宴会が開かれたため、強制的に参加させられた。酒は美味かったが、Bが酒に弱く、とことん絡んできて大変だった。泣き上戸だったため、服が一部涙や鼻水で汚れたが、すぐに洗ってほしたので問題は無かった。上半身裸で居るのは精神的にも体温的にもきつかったが。

 宴会途中BとCは眠ってしまったので、ベッドに運んでいたところ寝ている海賊から幽霊船の情報を手に入れ、しばらく宴会に混ざってから皆寝静まった。

宴会で飲んでいて驚いたのがまず俺の体質。なんと酒を飲んでも飲んでも酔えない。あの神は余計な事しやがって……。もう一つの驚きは勇者が天然たらしだったと言う事だ、なんとおかしらを口説き落としていた。しかも本人は気付いていない。どこのラノベの主人公だ。

 他にも勇者とCが婚約していたり、Aが妻子持ちの元王国騎士団長だったと言う事も驚いた。何故って?ゲームの内容と全然違うし、騎士だった奴が賢者になってるからだよ。

そんなこんなで皆が皆酔いつぶれ、寝静まった。なので俺もそろそろ寝ようかと思う、お休み。

 

memo

・次はグリーンオーブを探すためにテドンに行くらしい。

・船で寝るため波に揺られているが、結構心地が良い。』

 

 ♦

 

『三日目 快晴

 早朝に起床し干していた服を回収する。少しべたつきはするが、まぁ許容範囲なので気にしないでいた。その後続々と海賊たちや乗組員たちが起きていった。

勇者たちはこの一時間ほど後に起きるが、二日酔いが酷かった事を先に記しておく。

 乗組員たちも二日酔いが酷い人がちらほらいたので休ませて代わりに作業を手伝った。この時の俺は裏方の仕事がいかに大変で大切な事なのかを思い知った。

食料庫のに行き肉や野菜などの衛生面の確認、確保や朝食分の食料を取り出す。他にも船体の点検、補強、物資の運び。他にも様々な事が挙げられるが相当大変な作業だった。

そしてなによりこの後には船の操縦などもある……それを全てこなす彼らは真面目に尊敬されるべきだと思った。そしてこれからの滞在期間中はなるべく手伝いをしようとこの時決意した。

 それから少しすると勇者達四人が揃って船に乗ってきたため、事前に用意していた水を四人に渡した。どうやら勇者以外は二日酔いのようだ。

これでオーブ探しは出来るのかと俺が質問をしたところ、”キツイかもしれない”と言っていたため、仕方なく今日は勇者と二人で探索(目的地まで直行の為探索と書いていいのかは分からない)をした。

 船で東に進み、テドンへと向かった。その時見張りの交代がダウンしていたため俺が交代をし、千里眼を活用して見張りを行った。水棲魔物が現れたらSRで狙撃を行い、進行方向に渦巻きやスコールが発生している場所があればそれを伝え、航路を変える。などなど、結構役に立てていたのではないかと思う。

しばらくすると交代時間が来たため、乗組員と交代をしたのだが、その乗組員が”兄貴にやる気を貰った”とか何とか言って島に着くまでの間俺並みの仕事を普通の人間の体でてきぱきとこなしていて感心した。

 ここら辺から俺が水棲魔物の討伐も担当することになった。そこで気付いたのが島に近付くにつれ魔物が増えて行っているという事だった。

海賊の家を出た辺りでは一時間で三匹出るかどうかぐらいだったが、どんどん魔物の出現頻度が上がっていっていた。まぁ全部倒したが。

 しばらくすると大陸に着いたので船を止めてもらい、勇者と俺でテドンへと向かった。

その時は夕方だったため、急いでテドン跡地に入り、武器・防具屋の二階へと足を進めた。そこで宝箱から「やみのランプ」を入手して、村の北部にある地下牢へと向かった。

どうやら「さいごのかぎ」は持っていたらしく、穴から地下牢へと入りそのまま夜まで待った。

 夜まで待つ事の意味が分かっていなかった勇者だったが、いざ夜になると村人の霊が出現したことにより、驚きながら俺に何故知っているのかと問い詰めてきたが、適当にごまかしつつオーブを持つ囚人に話しかけた。

 オーブを貰ってからは勇者は街の探索に行き、俺は一度船へと行き皆に明日まで待っていて欲しいと伝え、テドンで休むことにした。

なお、勇者が武具を新調していたため明日の戦闘は彼に任せて見ようかと思う。では、今日はこれにて寝る。お休み

 

memo

・明日はブルーオーブでよいと思う。』


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