では、日記をお読みください。
『七日目 くもり
今日も今日とてアルバトリオンに関しての情報を集めながら過ごしていたら一人の少女を助けた。
と言っても、彼女に近づいていたラギアクルス希少種を遠くからハンドガンで5発程度撃っただけだが。
なので彼女の名前も知らなければ素性も知らない。近づいて言葉でも交わしていれば情報を引き出せたかもしれなかったのだが……。
とりあえずその後はザックに乗り”渓流”を目指し旅立った。さすがにこの場に居続けるとギルドに目を付けられるのと、集めた情報によれば、アルバトリオンはゲームと同じく、”神域”に居るらしく、暴走中とのことだ。
なのでユクモ村まで行き、その後アルバトリオン討伐隊の後を追い一緒に行く。そういう考えだ。
勿論、ザックに乗って追うが、見られるとまずいので超上空飛行はしておくつもりだ。
ザックに乗りしばらくすると渓流が見えたので、着陸した後洞窟に潜った。
そこで色々とモンスター達とゴタゴタがあったが、ザックの咆哮一つで収まった。スゴイが、あれは鼓膜が破れるかと思った。しばらくは勘弁だ。
memo
・どうやらニ日後の早朝、討伐隊は出る予定らしい。
・ザックの大きさが金冠サイズにまでなった。』
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『八日目 嵐
朝起きたら外が酷い有様だった。
どうやらハンターとの戦い直後のクシャルダオラが来ていたらしく、そこらじゅうに手当たり次第八つ当たりをしていた。
うるさく、機嫌も悪かったため、ついSRの照準を頭に合わせ、引き金を3回ほど引いてしまった。
風に阻まれること無く銃弾は直進し、激突。クシャルは即死だった。
それを見たらしいモンスター達が一斉に喜びの咆哮を上げ、その後、各々から貢物のような物が送られてきた。
悪い気はしないが、他の人間から見たら相当ヤバい光景なのは間違いない。
それらは朝食、昼食、夕食と、三食に分け、食べきった。
アルバトリオンを倒したら
俺がそんな考えに至るレベルで、彼らは俺を上位種だと認めてしまったらしい。
正直まずい。俺はアルバトリオンを倒したら消えてしまうのだから心が痛む。
そんな事を考えたが、あすは討伐の日なので早めに寝ることにする。
memo
・討伐頑張れ。
・皆に別れの言葉を言ってから出発するように。以上』
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『九日目 天災
まず最初に、この日の分は戦闘が終了して、送還された場で書いている。
朝早く起き、渓流に居た皆に別れを告げ、ザックに乗ってギルドの討伐団にこっそりと着いて行った。
別れを告げた時の皆はどうやら俺の言葉を理解していたらしく、驚いている奴もいれば、悲しそうにしている奴もいたりと、混乱の渦にのまれていたが、結果的にはみんな納得はしてくれた。
その後、先ほど書いたように討伐団について行った。
しばらくすると”神域”に到着して、ザックから降りて周囲を警戒しながら進んだら、辺り一面の血の海だった。
そこらへんには防具やら、武器やら、道具やら……酷い惨状だった。
とりあえずザックには”いのちをだいじに”と命令しておいたが、相当ヤバい相手みたいだ。さすが
歩いていると、アルバトリオンを見つけたので、遠くからSRで五発程度撃ったらよろけた。その後突進してきたので、脳天目がけてハンドガンとSRを両手に構え、乱射したら呆気なく倒した。
その後は体が消滅し始めたので、ザックの頭を抱きしめながらMHの世界から消えた。
それで物語はおしまい。その後どうなったかは知らない。が、ザックは強者として君臨しているだろう。
もしかしたらあの世界線自体が無くなっている可能性も否定できないが。
memo
・割と楽しい九日間だった。
・何故だか知らないが目から汗が一粒こぼれ落ちたのが謎である。』
一章はこれで終わりです。短いでしょうが、私にはこれが限界でした……
次から新しい世界に”とばされ”ますので、次回も読んで頂けると嬉しいです。