”とばされ”日記   作:一般通行人

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二日分のみ


十六日目~十七日目 後は頑張れよ

『十六日目(恐らく) 天気は不明

 昨日の分の日記を書いたのち、少ししたところで探索を再開した。前回終わった残りの半分のみだったのだが、それはまぁ簡単に終了…なのだが、問題は女性陣のメンタル面だ。

 何故だかは分からないが、中庭に出て、顔を上にあげても空は真っ赤で天気は分からない。更には時刻も分からない。しかもバラモスの威圧にあてられてすこしダウン気味だった。

 

 まぁそれでもバラモスがいるところまで突っ切って戦ったけどね。

 結果は敗北。挑んだは良いけど、魔法の対策を怠ったがためにあっけなく瀕死状態の賢者が三人。もともと魔法系の上級職って事で油断してたんだろうね。モンスターと人間の基本ステータスを同等に観てはいけないのに。ましてや相手は魔王だ。というかゾーマの手下だ。ゾーマ戦になったら勝てるのだろうか?

 俺と勇者とで三人を抱え逃げ、ラーミアに街へと運んで貰う。そして教会で回復をしてもらい、宿で休むことに。

 

 宿では俺が持ちうる知識を最大限活用しての作戦会議になった。バラモスの攻撃パターン、使う属性、対策。何故分かるのかと聞かれたが、次期に話す。とだけ言っておいた。話すつもりはないが。

 

 作戦会議も無事終わり、全員が必要分の休憩を取るため、バラモスに挑むのはまた後日。ということになった。俺は少しアイテムを買って後はすることはないので宿でグータラしている。そろそろ夜なので寝るが。

 さて、この世界にはあとどれ位居られるのやら。

 

memo

・とにかく三人の賢者のバフを信じて撃ち続けるしかない』

 

 ♦

 

『十七日目(恐らく) 晴れていたと思う

 早朝、広場に集まり、準備確認が終わるとともにルーラで近場の平原まで飛び、ラーミアに乗って再びバラモス城へ。

 宝箱などはすべて掻っ攫ってあるのでバラモスへ一直線。途中途中、モンスターが出てきたが、俺が脳天をぶち抜き黙らせる。撃ち漏らしは勇者が剣で一線。賢者たちのMPを温存させるための作戦だ。およそ三十匹目を殺したところでバラモスのいる部屋へと続く階段の前へ。それぞれが覚悟を決め、死地へと飛び込んだ。

 

 対バラモスの作戦はこうだった。まず最初に、賢者三人には速攻で、自分たちにマホカンタをかけてもらい、その後は俺が勇者を担ぎ最大出力でイオナズンの範囲から逃れる。そし後Bには炎系の防御バフとしてフバーハをかけてもらい、Aは俺にバイキルト、Bにはスクルトをかけてもらう。

 そして勇者にはひたすらライデインを唱え続けてもらう。俺はバラモスに向けて撃ち続けながらころ合いを見て大量に買ってきた"まほうのせいすい"を使う。

 バラモスがメダパニを使った直後に勇者にはアストロンを唱えてもらい、イオナズン二回とバシルーラを回避。次にバラモスが通常攻撃をしてきたら上記の繰り返し。という方法で殺った。

 途中、MPが枯渇したら各々マホトラで回復だ。

 

 結果を書こう。

 

 勝った。

 

 完全な対策の上で勝った。実に心地がいい。

 倒してからだが、勝利に酔い、少ししたところでアリアハンの王さまへ報告に。行くことに。

 

 ルーラでアリアハンまでひとっ飛びし、王城へと足を踏み入れ王と謁見する。そしてバラモスを倒したと報告をする。城内、そしてどこから聞いたのか城下町も歓声に包まれる。流石にストーリーを知っている身としては悲しく感じる。

 そこで王が褒美にと、オリハルコン製の武具と、最高級魔道具と、ナニカ球体を渡してきた。その球体が現れた瞬間、銃が鳴りだした。そう、共鳴だ。

 俺が球体を受け取ると、音は鳴りやみ、俺は足からゆっくりと消え始めた。

 

 とりあえず身の上の説明をし、今後勇者一行に起こるであろうことを伝え、困ったら「ロト」という言葉を思い出せ。とも言っておいた。これで心配はないだろう。

 そして、少し重い空気が流れる中、俺は完全に世界から消えた。

 

 つまり、DQ3の世界はこれにて終了した。』




これでDQ3編は終わりです。

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