家出なんて絶対しない   作:さんま

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  いゃー最近、寒くなってきましたねー。
無駄話はこれまで、それではどうぞ。します。


序章

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     ガイルと俺は、イカルガ峠を数分下ると、1つの都市が見えてきた。 

 

  「ガイル、あの都市の名前は?」

 

  「あれは、魔法都市リングルでミステルティン帝国の首都だ。」

 

  「へぇー。」

 

  内心まぁどうでもいい、と思いながら俺は返事した。

 

◇◇◇◇

 

     あれから、30分くらい歩き、やっとリングルの南門に着いた。

 

  「身分証の提示をお願いします。」

 

 2人の内の1人の帝国兵が言う。

 

  「わかった、これでいいか?」

 

 ガイルは、自分の懐から身分証を取り出した形状はパスポートに近い。

 

  「ガイル・エインズワーク 帝国魔法技術省大臣、、、。あなたは、あの

   ガイル様でありましたか。どうぞお通り下さい。」

 

  やはり、ガイルは名のある魔法使いであることが、門番の態度からうかがえた。

 

   街を進んでいくと、住居と露天商であふれんばかりであった。

 よく暑い中、人混みにいられるなぁと内心思っていた。

  住居の建築様式は、中世ヨーロッパ風で基本レンガ造りという感じである。

 

  商店街を抜け歩き出すと、 遠くには、一つの城が見えた。

 その城はミステルティン帝国の皇族が住み、かつ行政機関でもあるらしい。

  またその隣には将来帝国を背負っていくだろう魔法使いを育てていくための

 ミステルティン魔術学園がある。

 

  てっきり、俺は城に行くのかと思っていたが、ガイルは城より東側の道を歩き始めた。

 道幅は狭く急こう配で歩きにくい。

 

 「あと、もう少しだ。がんばって歩け。」

 

 「これくらい、余裕だよ。」

 普段なら、絶対きつく感じる坂を今では楽に登れる。

  重力が軽いのが、影響しているのだろう。

 

 今度は、少し大きめの住居が見えてきた。

 

 「ふう、やっとついたか。〃転移〃の魔法を使ってもよかったが、

  案内も同時に済ましたかったからのう。」

 

 「やっぱり、魔法のある世界はなんでもありなんだな。」

 

 「ん、何か言ったか?」

 

 やばい、驚きすぎて言葉にでちゃったてた。

 

 「まぁ、とりあえず中に入れ。」

 

  俺はガイルにそう促されて、扉を開けた。

 

◇◇◇◇

 

   ------ そこには、シャンデリアと赤いマット、主人の帰りを待って

       並んでいる、メイド達。その中の1人が挨拶をした。

 

 なにこれ豪邸じゃん、この家の子になるのは、まさに逆玉じゃん

    きた、コレーーー。人生勝ったーーーー!

 

  「お帰りなさい、ご主人様。」

 

  「ああ、ただいま。」

 

  「それ、その子は?」

 

  「あちら側の世界から連れてきた少年だよ。挨拶してくれ。」

 

 ガイルは、うかれていた俺の背中をポンと叩き、そう言った。

 

  「俺は、柳田ケイ。14歳。よろしくお願いします。」

 

 げっへっへ、いい子だと思わせておけば、いいことあるかも、、、。

  相変わらず俺もゲスよのぅ。一人脳内、妄想していた。

 

  「ハイ、私はここのメイド長のスミスです。これからはあなたのことは

   養子として認め、坊ちゃんと呼べばよろしいでしょうか?」

 

  「それでお願いします。」

 

  「それと、坊ちゃんの世話はこのメイド、セルフィーがあたります。何なりとお申し付け下さい。」

 

    セルフィーはスカートの端をつまみ会釈した。

  互いの挨拶がおわるのを見計らってガイルは

 

  「応接室とケイの部屋を用意してくれ。」と言って、

 自分の部屋に戻っていった。

 

  「それと、ケイ。夕食まで時間があるから。部屋でゆっくりと休むといい。

   話はそれからだ。」

 

  こうして、俺は、シルフィ―に案内され自分の部屋のベッドに横たわった。

 薄れゆく意識の中、見知らぬ天井を見つめながら、暗く深い眠りに落ちた。

 

――――――て下さい。起きて下さい。

 

  あぁ、女の人の声が聞こえる。これもまた夢かぁ?

 

 「坊ちゃん、お許しください。」

 セルフィーはそういって俺の肩を持つと思いっきりゆすった。

 

 「え、なにセルフィー。」

 深いまどろみから抜け出した俺は寝ぼけた表情である。

 

 「ご主人様が、夕食を兼ねて話がしたいと、食堂で待っています。

  ついて来てください。」

   積もる話があるのだろうと、セルフィーの表情から伝わってきた。

 

   食堂は、廊下をまっすぐに進み、右に曲がればすぐだった。

  廊下は全て、絵画やランプで装飾され、いかにも洋館らしい。

 

 わぁー。これマジで、お化けでそう。あっ、これフラグじゃないよ

  食堂のドアを開けると、そこには長テーブルとイスとシャンデリア流石が豪邸。

 

 「ケイ、早くここに座りなさい。一緒に夕食を食べようじゃないか?」

  俺は手を招かれ椅子に腰かけた。

 

◇◇◇◇

 

  席に座ると、横に一人、前に一人ずつ、女性がいた。

 横にいる女性は、いまだ幼さを残した童顔で、

  前にいる女性は、スラリとした足にくびれを持ち

 胸部には豊満なものをもっている。簡潔に言えば、ぼん、きゅっ、ぼん。

 

  「ケイ、みんなに自己紹介をしてくれ。」

 

  「オーケー、俺は、柳田ケイ。14歳。ガイルにつれられてきた。」

 そう自己紹介をしたあと、幼い方の女性?女の子は、

   席を立ちまた自己紹介をはじめた。

 

  「私は、セラ・エインズワーク。13歳です。

   ミステルティン魔術学園の中等科1年です。」

 そして、俺の前にいる女性も同様に、

 

  「私は、メリー・エインズワーク。16歳。

   ミステルティン魔術学園高等科1年です。」

 

 自己紹介と食事を終えて、ガイルが口を開いた。

 

  「これから、大事なことを話す、しっかりと聞いてくれ、ケイ、メリー、セラ。

   明日から、ケイには学園に編入してもらう。なぜなら、この家には男の跡取りがいない。

   つまりだ、ケイにこの家に恥じないような魔法使いになってもらいたいとおもっている。

   そして今後は、メリーが長女、ケイは弟その妹としてセラとしてくれ。」

 

  「ちょっと待ってくれ。

    魔法のことも世界のこともろくにわからない。なのに、編入なんてできない。

    ちゃんと説明してくれ。」

 

 俺の言葉が食堂に響き渡る。

 

  「そうか、ケイ何から話せばいい。それと二人ははずしてくれ。」

 ガイルはメリーとセラに退出をねがった。

 

  「わかった。この世界には五つの帝国とエミーニャ聖王共和国でできている。

   まず、五つの帝国はここミステルティンとノーランド、ブリージ、

   ポルドリンク、ガンゲアの帝国だ。

   エミーニャ聖王共和国は、これらの帝国が協定を結び中立国となっている。

   ここまで、理解できたか?」

 

  「なるほど。次に魔法について教えてくれ。」

 

  「まず、魔法には攻撃魔法、防御魔法、補助魔法がある。その中は、属性でわける。

   これは、木・火・土・金・水になる。

    しかし、帝国でそれぞれ一つの属性しか学ぶことができない。

   ここミステルティン帝国は、火属性魔法しかつかえない。

    このように一つの帝国が一つの属性を持つことで、

   互いに牽制することで平和を保てる。以上だ。それと君の属性を学園で

   調べることになる。たぶん火属性だ、、。---ない限りなぁ、、、。」

 

  最後にどもった言葉が気になったが、詮索はやめておこう。

 

  「わかったよ。ガイルつまり、学園でしっかり勉強しろってことだよな?」

 

  「それと、最後に養子をとった理由はもう一つある。実は、メリーは、心優しく人間として

   素晴らしい女だ。だが、これと言って魔術の才能がまるでない。目をかけてやってくれないか。」

 

  「オーケー、分かった。それともう部屋に戻っていいか。少し疲れた。」

 

  「ああ、ゆっくり休んでくれ、明日は学校だからな。」

 

 こうして俺は食堂を出た。

 

◇◇◇◇

 

  俺は部屋に戻った。窓を開け、ベランダに出た。星がきれいだ。

 

 「恥かかないような魔法使いって、つまり、そこそこいい感じになれということだよなぁー。

  でも、目指すなら帝国一の魔法使いだよな。よっし、決めた。俺は、帝国一の魔法使いに

  なる。そして、女の子とイチャイチャしたいぃ!」

 

  そんな決意とともにベットに潜り込んだ。




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