城下町のダンデライオン 長男のドタバタ生活   作:てこの原理こそ最強

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奏のキャラ崩壊してますのでご注意を




番外編 奏とデート

ーとある休日ー

 

みなさんこんにちは、桜田神です

今日はですね、なんか知らんけど奏とデ…お出かけすることになりました。なぜこんなことになったかと言いますと前日に遡ります

 

 

 

ー前日ー

 

「岬このごろ神兄様にベタベタしすぎよ!もうちょっと自重しなさい!」

「それかなねぇに言われたくないよ!」

 

奏と岬がオレを挟んで言い争っている。オレとしては2人とも自重してほしいのだが……

 

「岬ももう中学生なんだからそろそろ兄離れしなさいよ!」

「そんなこと言ったらかなねぇだって高校生にもなって兄離れできてないじゃん!」

「2人とも兄離れしなよ」

『お兄様(神にぃ)は黙ってて!』

 

うちはあんまりケンカとかしない兄妹なんだが、たまにやるとどっちも引かないんだよなぁ

てか栞泣きそうじゃん!これは何とかせなば…

 

「あー2人とももうやめろ そしたら今度どっか連れてってやるから」

『ほんと!?』

「えっ…あ、あー…ほんとだ」

「約束ですよ?お兄様♪」

「絶対だからね?神にぃ♪」

 

やべ…変なこと口走っちまった。はぁ…めんどくさいことになったな

 

 

 

 

 

てな感じのことになってしまい、今の状況に至ります

てなわけで今は奏と待ち合わせた場所にいる。どうせ家一緒なんだから待ち合わせの必要なくね?と思って奏に言ってみたのだが

 

「女の子にはいろいろあるんです」

 

と一蹴されてしまった。うーん、よくわからん

そんなことを考えていると奏がこっちにくるのが見えた

 

「すみませんお兄様!お待たせしました!」

「いや、大丈夫だぞ」

「お優しいですね♪」

「そんなことねぇよ」

「あの、1つお願いが…」

「ん?」

「今日だけお兄ちゃんと呼ばせていただいてもよろしいですか?」

「なんだ?ちょっと昔の奏に戻るのか?」

「い、いいじゃないですか!///」

「ま、いいけどよ。んでどこ行く?」

「まずは映画観に行こ♪」

「口調も昔に戻るのな」

「っ!///早く行くよ!///」

「はいはい」

 

いつもの礼儀正しくキリっとした奏ではなく、昔オレに甘えていたときの口調になってこれはこれで嬉しいものだな

そう思いながら歩いているといつものように奏が腕を組んできた

 

「だからそんな腕組むなって」

「いいじゃない♪せっかくのデートなんだから♪」

「変に誤解されたらどうすんだよ…」

「大丈夫よ、みんな私たちのこと兄妹だってわかってるから」

「はぁ…そういえばその服見たことなかったな、よく似合ってるぞ(ニコッ)」

「あ、ありがとう///」

 

照れてるのか下を向く奏

そんなこんなしてるうちに映画観に着いた

 

「何見るんだ?」

「これ!」

「わかった ちょっと待ってろ、買ってくる」

「え、私も払うわよ」

「こんなときくらいカッコつけさせてくれ」

 

頭を撫でながらそう言ってオレはチケットを買いに行く

 

「ほれ買ってきたぞ」

「ありがとうお兄ちゃん♪」

「おう、もう入れんのか?」

「なら行こっ」

 

話の内容をまったく知らず入ったがこの映画は兄妹の恋愛映画だった。奏のやつ最初から知ってたな…でも話的には感動ものでありつつ笑いもあってなかなかおもしろかった

 

「おもしろかったね」

「そうだな、もう昼だしご飯行くか?」

「うん」

 

時間も時間だったからオレらは移動し洋風のレストランに入った

 

「いらっしゃいませ……神様!奏様!た、ただいま特別席をご用意いたします!」

「いや、今日はプライベートできてるので普通の席で大丈夫です」

「お気遣い感謝しいます!ではこちらへ」

 

オレらは王族のため入る店では大抵こういう対応をされてしまう

席に案内され注文を済ませる。奏はオムライスでオレはハンバーグだ

 

「お兄様一口いただけませんか?」

「ん?あーいいぞ」

 

口調が戻った。大勢の前だからか…などと思いながらハンバーグの皿を奏の方に寄せようとすると、奏が目を瞑って口を開けている

 

「え…?」

「あーん」

「わかったよ…ほれ」

「ん…美味しいですね♪」

「お前口調は戻すのに何でこれはするんだよ。周りの目とか気にならないのか?」

「大丈夫ですよ♪別に悪いことしてるわけではないんですから」

「それはそうだが…」

 

 

ー数分後ー

 

お昼も食べ終え奏が服を見たいと言うのでいろいろ見てまわっている

 

「これかわいい!」

「そうだな」

「あ、これもいい!」

「そうだな」

「もう!もうちょっと他にないの?」

「オレはこう言うのわかんねんだよ」

 

オレに女性もののファッションセンスはない

 

「そろそろ時間だし帰るぞ」

「うん」

 

何か名残惜しいのかあまり帰りたくなさそうだ

 

 

 

帰り道、オレはあるものを奏に渡す

 

「ほれ」

「何これ?」

「開けてみ」

「うん」

 

奏はそっと包みを開ける、それはハート形のネックレス

 

「これ!」

「さっき欲しそうに見てただろ、今日はオレも楽しかったからそのお礼な。でもみんなには内緒だぞ?」

 

さっき買い物してる最中通ったアクセサリー店で奏が欲しそうに見てたから、トイレに行くフリをして買っておいたのだ

 

「ありがとう!お兄ちゃん!」

 

奏は今日最高の笑顔を見せた

 

 




ー余談ー

奏とのお出かけから帰ってきたら茜が寄ってきた

「かなちゃんとのデートはどうだった?」
「デートじゃねぇよ」
「どっちでもいいから」
「まぁ楽しかったぞ」
「そっか(かなちゃんすっごい笑顔だったな)」
「神にぃ!次は私だからね!」
「わかったよ」

茜と話していると岬が飛びついてきた。輝や栞なら大丈夫だがさすがに岬になると危ないからやめてほしいのだが…

「そういえばデートのこと花蓮に話したら『私も行きたい!』って言ってたよ?」
「はぁ!?なんでだよ!」
「花蓮て誰!?神にぃ!」
「茜の友達だよ、覚えてないのか?」
「あー」
「とりあえずそういうことだから、頑張ってね」
「マジかよ…」



一方奏の部屋

「お兄ちゃん♪」

奏がもらったネックレスの箱を抱きながらベッドで身悶えていた


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