RE:関節のパニック(笑)が始める異世界生活 作:紅の幻惑者
非常に不愉快だ、
それがソニックの抱いた感想であった、
自分の護衛対象は、様々な人間がいたが、それらは全て尊敬に値するところが一つはある人間達だった、
もちろん、それは財力だったり腕力だったり人柄だったりとそれぞれ違ったし、それらを全て総合では自分より下だと見下して自分の方が上だとか優越感に浸っていたりしたのだが。
目の前の少年には尊敬できる部分が無い、
普段の自分だったら見下しまくっていただろう、それなのに、胸の内がなぜか黒い物で満たされているような気がした、彼が―――--ナツキ・スバルが無様な姿を晒すのはなぜか苛立ちがあった。
なぜか?頭脳ryのソニックをもってしてもこの感情に答えは見つからない、
だが、今、目の前の光景を目にして俺が思っているのは、
この感情だけはわかる、
幼少期に何度も、何度も何度でも味わってきた感情だったから、
嗚呼、不愉快だ、
◆
ソニックが現れたと思ったら、
それは刹那と呼ぶのも生ぬるい速度で三人のチンピラを地面に組ませていた、
その場にいる誰もが目に追う事すらできなかったであろう、
事実、三人のチンピラは未だ自分たちがどんな状況なのかすら理解できていないのだから、
「さて、俺の不徳でもあるが護衛対象が傷付けられ黙っている訳にもいかん。」
にやり、と不気味な笑みを浮かべ、楽しそうに語る男、
そこにスバルが見た滑稽な忍者気取りの姿は無く、
暗殺を仕事とする、完全な暗殺者の気配だった、
「ここで殺す、お前ら、俺に会った今日の運勢を恨むんだな。」
そう言って剣を振り上げ、反射的に叫んでしまった、
「やめろ!」
何故叫んだか、ここで三人が死ねば、必ず後悔すると思ったからだ、
人が死ねば、気分が悪くなる、それに犯罪の片棒を担ぎたくないとの浅ましい思いもあった、
だが、それよりも、日本での道徳教育がそれを真っ先に口に出させたのだ、
「・・何故だ?お前は殺されかけた、それは紛れもない事実だ、それにここで生かしたとして、またお前を殺さない保証がどこに在る、そんなことも解らんのか顔面バフンウニ。」
「顔面バフンウニ!?、いやそれよりもさ、ここで殺して衛兵とかに追われることになったらどうするんだよ、な?だから辞めようぜ?そういうの良くないって。」
「そうだ!俺達はもうそいつに手ぇだしゃしないぜ?だから許してくれよ!な?」
「ほら、トンチンカンもそういってるし・・「誰がトンチンカンだ!」」
「ふむ、一里あるが、お前たちが手を出さない保証はあるのか?まともな材料無しで交渉が有利にできると思うなよ?」
言葉に詰まるトンチンカン、握っているナイフを振るっても無駄だと悟っているのか完全に闘争心は抜けきっている、
「・・・言葉なしか、なら死んでもらおう!」
そう言って小刀を振り上げた!その刹那!
「そこまでよ!悪党!」
救いの女神が立っていた。
はい、申し訳ありません、
実は今年から受験生でして、
勉強しろ、勉強しろーって、皆が言うんですよ、
そこまで成績悪くないのに・・・、
なのでかなり更新ペースが落ちてしまいます、
どうか赦して下さい!